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本当は簡単にWebマーケターと名乗りたくない話 | 【私の仕事】

私はWebマーケティング活動における事業者さまのサポートを行うフリーランスのWebマーケティングコンサルタントとして活動しています。

Webマーケターの仕事は事業者さまのWebマーケティング活動において「Web上で商品やサービスが買ってもらえる仕組みをつくる活動」です。

商品やサービスをニーズのある顧客へ情報が適切に届くように接点を設計し、興味関心を抱いた顧客が「購入・利用してみたい」という意思決定をするまでの価値の提供を行い、Web上で「価値を得ることができるようにすること」がWebマーケターの役割となります。

Webマーケターが対応する領域は幅広く、様々な知識とスキルを使用するため一筋縄では行きません。また、Webマーケティング活動は数値で全て効果を追うことができるため、非常にシビアな世界です。

必ずしも効果が出るウルトラCは存在せず、絶対に成功する秘伝奥義なるものもありません。

顧客のニーズを理解し、顧客ファーストで真摯に課題と向き合いながら、地道に顧客との関係性を強めることで初めて効果が出るものです。

利便状、私はWebマーケターを名乗っておりますが、「Webマーケティングは奥深い」からこそ、私は簡単に「Webマーケター」というプロフェッショナルな名称を生半可な気持ちで名乗ることはできないと思っています。


私の簡単な紹介

本題を話す前に、簡単な私の自己紹介をさせていただきます。

私はフリーランスのWebマーケティングコンサルタントとして事業者さまのWebマーケティング活動におけるサポート活動をしております。

私は規模の小さいWebマーケティング支援会社に勤めていた頃、SEO、広告、解析・分析、ライティング、プランニング、営業、コンサルタントの全てを経験する機会に恵まれ、ゼネラリストタイプのWebマーケターです。

また、Web接客ツールを提供する事業会社にも在籍していたためWeb接客ツールのシナリオ設計にも理解があるため、CX対策もお手伝いすることができます。

記事を読んでご質問等あれば、コメントか私に直接お声掛けくださいませ。

【パーソナルデータ】
名前:Uto
職業:Webマーケティングコンサルタント
趣味:サウナ、アート鑑賞、一人旅、音楽Dig
特技:和太鼓

【連絡先】
メールアドレス:yy.edih.xx@gmail.com
Twitter:@hd2OimM
LinkedIn:プロフィール


Webマーケティング業界では多くのマーケターはSEO(検索エンジン最適化)の専門家、Web広告運用の専門家、SNS運用の専門家、Webライター、Webディレクター、Webプランナー、アクセス解析の専門家のように専門領域が別れており、更に各領域の中でも分業制で「コンサルタント」「運用担当者」「アナリスト」のように役割分担されていることが殆どです。

各領域の専門家のような手法特化のスペシャリストではありませんが、幅広くあらゆるWebマーケティング領域に対して理解があります。

そのため広告の運用担当者やオウンドメディアの運用担当者のような下流工程よりは、上流工程に近い戦略立案やコンセプト設計、プランニングなどでお手伝いすることが多いです。

Webマーケティングの最大の魅力は「発信する力」にあり、Webマーケティングのノウハウを使えば多くの埋もれている素晴らしい「商品」「サービス」「人材」「カルチャー」「芸術」「魅力」が掘り起こされ、再発見されるきっかけを演出することができると信じています。

衰退の道を辿っている文化や地域創造、日の目の当たらないモノ・コトこそWebマーケティングの力を利用することで更なる発展につながります。私はそのお手伝いがしたいと思い、現在フリーランスのWebマーケターとして活動をしています。


マーケティングとは一筋縄ではいかない領域

Webマーケティングとはインターネットの世界で行われるWebサイトを中心としたマーケティング活動の総称で、Webサイトを使った企業のマーケティング活動を指します。

定義は曖昧ですが、一般的にWeb領域より広い範囲のデジタル領域(行動データ、パーソナルデータ、気象データ、交通データなど)を扱うマーケティング活動を「デジタルマーケティング」と呼びます。

ここで言う「マーケティング」とは企業や非利益組織などが行うあらゆる活動の中で「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を適切に届け、顧客がその価値を効果的に得ることができるようにする」ための概念であり、「モノが売れるための仕組み」のことです。

マーケティングの神様「フィリップ・コトラー」は自身の著書でマーケティングについて「マーケティングとは、個人や集団が、製品および価値の創造と交換を通じて、そのニーズやウォンツを満たす社会的・管理的プロセスである」と定義しており、市場創造のための総合的活動としています。

また、現代経営学の発明者「ピーター・ドラッガー」はマーケティングを「マーケティングの究極の目標は、セリング(売り込み)を不要にすることだ」ととしており、マーケティングとは売り込み活動をしなくともモノが売れる状態を作ることが究極形であるとしています。

すなわちマーケティングとは顧客のニーズを理解し、顧客価値を創造して提供をするプロセスであり、戦略であり、モノが売れる仕組みであり、経営哲学を指します。

私はマーケティングを美しく、不思議で、時に恐ろしく、時に不気味で、幽玄な奥深さを持ち、非常に面白い総合芸術のようなモノだと捉えており、マーケティングとは簡単に理解することはできない永遠に探求すべきものとしています。

Webマーケティングとはその中でも「Web領域」に特化した広大なマーケティング活動の一部のことです。

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Webマーケティングの世界はマーケティング活動のほんの一部です。そしてWebマーケティング活動を行うにはマーケターは背景にあるマーケティングそのものを知る必要があります。

土台を学ばずして「マーケター」を名乗るのはおこがましいことです。私は広大なマーケティング活動のほんの一部しか知らないため「マーケター」と名乗るのが少し恥ずかしく思っています。

それはマーケティング活動を行う「マーケター」へ敬意を抱いているからこそ、自身も「マーケター」と名乗れるように精進するという決意の表れでもあります。

マーケティングは難しく、一筋縄ではいきません。

マーケターに求められるスキルは広範囲にわたり、その全てを会得することは難しいでしょう。Web領域に範囲を狭めても広大なのですから。

だからこそ、せめて知識を得ることだけは止めてはいけません。

マーケターになるには常に学び続ける覚悟が必要なのです。


Webマーケターは詐欺師のような印象が漂っている

Webマーケティングと聞くと「怪しい」「胡散臭い」「情報商材」というイメージを抱く方も多いと聞きます。

私はこのマイナスイメージの要因には以下の3つが大きく影響していると推測しています。

①Webマーケティングの認識ズレ
②アフィリエイトブログによるマイナスイメージ
③副業ブームでなんちゃってWebマーケターの増加

■Webマーケティング業界の進化と世間の認識にスレがある

Webマーケティングの発展は目覚ましく、1日でルールが変わってしまうこともザラではありません。

例えば検索エンジンで上位表示を目指すSEO対策も10年前は検索順位を不正に操作することで意図的に順位を変動させることもできましたが、今では通用しません。

「お金を払ってSEO業者にお願いすれば順位が上がる」という認識そのものが間違っているのですが、いまだに多くの企業は「お金を払えば順位が上がる」と認識している方が多いです。

また、広告に対しても少し前までは「配信すること」がとにかく重要視されていたこともありましたが、今では適切なターゲットに配信してもクリックされないほどリテラシーが向上している背景もあり、配信するだけでは効果は得られません。

受け皿となるWebサイトに対しても10年前に作ったサイトで利益をあげようとするのは難しく、3年前に最新のトレンドのデザインでリニューアルしたサイトですら、UI設計や情報設計が上手くできていないと直ぐに「古いサイト」となってしまいます。

データ解析する環境が大切だと言われ続けても、データを蓄積する環境自体が10年前で止まっていて、データ活用そのものができない状態にあるのもよくある事です。

事業者側が「デジタルマーケティング」や「Webマーケティング」、それに関連する様々な新しい概念の数々に対して魔法のような幻想を抱き、導入すれば全て解決すると思っていることが、結果として「デジタルテクノロジーを導入しても意味がない」「Webマーケティングは効果が出ない」という評価が発生し、怪しさや胡散臭さというイメージが生まれた背景に繋がります。



■アフィリエイトブロガーの罪

Webマーケティングの手法の一つに「アフィリエイト広告」がありますが、これは個人ブログなどでアフィリエイト商品を掲載し、利益が発生した際の利益の一部がブログの運営者にも入るというものです。

Webマーケティングの悪いイメージの一つにアフィリエイトによって生まれた「胡散臭さ」があると踏んでいます。

私はアフィリエイトの仕組みやマーケティング手法は素晴らしいものであると思っています。正しく活用すればアフィリエイトほど直接的な効果が見込める広告活動はありません。

アフィリエイトが流行った背景に、ネットビジネスで成功した方々が「楽して稼げる!」「すぐに結果が出る!」「月100万円!」といった甘い言葉でアフィリエイトの蜜の部分で多くの参入者を増やし、高額セミナーや商材の販売をしていたことがあります。

「3ヶ月で稼げるようになった」「月100万円稼ぐ」ためにWebマーケティングの手法であるSEO、Web広告、SNS活用、サイト改善を行うため、副次的にWebマーケターそのものが怪しいイメージが抱かれるようになったのではないかと私は考察しています。



■副業時代によってWebマーケターが増産された

政府が副業を推奨するようになってWebマーケティングは更に注目されるようになりました。

SEO、Web広告、コンテンツマーケティング、SNS活用、Webデザイン、コーディング、各種マーケティングツールの活用…などWebマーケティングの世界には様々な手法があり、それぞれが密接に繋がっています。

SEOやWeb広告は副業として人気の項目で、簡単に手を出せる気軽さと、シンプルさから「副業で稼ぐ」ために手を出す方が増え、そうした方々が「Webマーケティングは簡単に稼げる」と発信することで負のスパイラルが生まれています。

よく「SEOとWeb広告は独立した領域である」と発言する方を見かけますが、SEOとWeb広告は密接に繋がっており、両方とも活用することで効果が見込めます。しかし、独立して考える方も多いため、SEOやWeb広告単体に対する幻想を強めてしまている傾向にあると推測しています。

また、アフィリエイトで成功をした方が副業時代に「Webマーケター」を名乗るようになり、「Webマーケティング論」を語るようになりました。

確かに、アフィリエイトでの実績は本物ですし、アフィリエイトブロガーとしてであれば権威もあるかと思います。

しかし、アフィリエイトはWebマーケティングの領域のほんの一部であり、全体像を語ることはできません。

SEOのスペシャリストがWebデザインのコアな部分の話をすると違和感があるように、アフィリエイトブロガーがSEOやWeb広告のコアな部分を無視して語ることは謝った知識、間違った認識を広める要因となってしまいます。

結果として「Webマーケター」自体が胡散臭いイメージを抱かられてしまうことになってしまうのです。


誰でもできる一面もあるが、それは一つの側面でしかない

確かにWebマーケティングは誰でもできる一面があります。

まだ20代の私でも過去の事例を参照にしながら、地道にデータを見て、仮説を立て、細かい調整をしながら、施策を行うことでWebマーケティングは成果を上げることが可能です。

アフィリエイトも「受け皿となるサイト作成」「ターゲットの設計」「コンテンツ企画」「ライティング」「SEO対策」のような技術が必要となり、この技術を応用すれば事業者さまの集客施策などでサポートをすることもできると思います。

私がWebマーケターとしてフリーランスで活動できているのも「入り口の広さ」は関係していることでしょう。しかし、あくまでそれは一つの側面です。Webマーケティングは入口は広く開けていますが、内側は混沌としていて複雑な世界になっています。

蓋を開けてみれば分かることですが、Webマーケティングは一つの側面を理解しただけで「理解した」と語って良いほど単純なものではないのです。


Webマーケティングの手法は大きく部類すれば「集客」「接客」「再来訪」「効果測定」に分けられます。

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上図はWebマーケティングを大まかに分類したモノです。おそらくマーケターによって分類方法が異なる部分もあるかと思いますが、細かい部分はコソッと教えてもらえると幸いです。

「Web」マーケティングという狭い領域でけでも、その施策手法は幅広くあり、さらにこの中から細分化されていきます。

個人ブログや個人事業主でも気軽に取り組める門出の広さもありますが、簡単に「極めた」とは言えず、「簡単」と豪語することはできないほどの奥深い世界がWebマーケティングです。

私は運よく幅広くWebマーケティングに携わることができたため、俯瞰して全体像を見ることができますが、それゆえに簡単には「Webマーケター」を名乗ることはできないと思うのです。


Webマーケターになるために学び続ける(オススメ書籍紹介)

Webマーケターは奥深く、プロフェッショナルな世界です。

SEO一つをとっても底も壁も見えないほど広大です。

簡単に「Webマーケター」を名乗り「Webで稼げる」「Webマーケティングで成功できる」のような発言をすることはできません。

最後にWebマーケターにオススメの書籍を紹介します。

ともに学び続けていきましょう。

【オススメ書籍】

■コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント

言わずと知れたマーケティングの神様コトラー氏の代表的な著書にして、マーケターのバイブルです。

様々な事例と実例で効果的なマーケティングの原理、戦略、実践を解説しており、必読書です。


■コトラーのマーケティング4.0 スマートフォン時代の究極法則

マーケティングの神様がスマートフォン時代に突入した現代は人間中心のマーケティング3.0」から「マーケティング4.0」へとシフトしたと説く一冊。

この本はWebマーケターであるならば是非とも読んでいただきたい一冊で、人間中心のマーケティング3.0を更に一歩進めた戦術を教えてくれます。

シェアリン」エコノミー、ナウエコノミー、オムニチャネルインテグレーション、コンテンツマーケティング、ソーシャルCRMなど新たなデジタルマーケティングの手法をコトラーが解説してくれる必読書です。


■沈黙のWebマーケティング ─Webマーケッター ボーンの逆襲─ アップデート・エディション

私がWebマーケティングを始めた時に大変お世話になった『沈黙のWebマーケティング ─Webマーケッター ボーンの逆襲』のアップデートバージョン。

「Webマーケティング」に対して物語形式で極意を学べる一冊。

検索意図の分析や、価値を伝える方法などWebマーケターなら必ず押さえておきたいポイントがわかりやすく解説してくれているため、最初に読む一冊としてもオススメです。


■沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—〈SEOのためのライティング教本〉

Webライティングを学びたい人必読の一冊。私も大変お世話になりました。

「相手に伝わるライティングのノウハウ」は記事作成だけでなく、プレゼンテーションなどの資料作りなどにも役立ちます。

前作『沈黙のWebマーケティング ─Webマーケッター ボーンの逆襲』と合わせて読みたい一冊です。


■イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」

Webマーケターの仕事はWebマーケティング活動における促進と課題の改善にあります。Webマーケターには「問題解決」をする場所を見極める能力が必須です。

イシューからはじめよ』は発売から10年近く経っており、私も購入してから6年以上経っていますが、今でも問題解決のヒントを貰っている書籍です。


■Webコンテンツマーケティング サイトを成功に導く現場の教科書

コンテンツマーケティングは今後もWebマーケティングでは重要な手法になると推測されます。本書籍はあらゆるコンテンツに応用できる設計力が身につくのでオススメの一冊です。

ただし、本書は少し専門的で初心者向きではない部分があります。文章の書き方やSEO対策についてを知りたい方向けではなく、上流工程でのコンテンツを設計するプロセスを学びたい人向けかもしれません。


■ランディングページ 成果を上げる100のメソッド

ランディングページとはユーザーが最初に訪問する入り口のページを意味します。Webマーケティングではあらゆるページが入り口になります。

本書はランディングページをいかに成果を上げるページに活用し改善するかに注力している一冊で、特に素晴らしい点が通常ランディングページを指す時Web広告で設定しているリンク先のページを意味することが多いですが、本書では広い意味でランディングページを解説してくれます。


■10年つかえるSEOの基本

SEOのトレンドの移り変わりは激しく、新しい手法や考え方が続々と現れます。本書はそんなSEOで10年間変わらずに使える普遍的な原則を教えてくれます。

基本中の基本が解説されているので初心者向けの本でもあり、トレンドに流されない普遍的な要素について学べるためベテランのSEOマーケターでも一読の価値があります。


■現場のプロから学ぶ SEO技術バイブル

SEO関連書籍の中で技術に特化した一冊。

テクニカルSEOの基礎が学びたいのであれば必読の価値ありです。HTMLやCSS、JavaScriptに対する簡単な知識は必要になりますが、この本が理解できる頃にはSEO担当者として一人前になれるのではないかと思います。


■いちばんやさしいコンバージョン最適化の教本 人気講師が教える実践デジタルマーケティング

「いちばんやさしい」シリーズは様々なシリーズがあり、それぞれWebマーケターであれば一読の価値のある書籍ばかりですが、その中でも『いちばんやさしいコンバージョン最適化の教本』はサイト改善に携わる方には必読の一冊です。

「サイトのタイプ別のKPI設計」「数字ベースの業務改善」「改善施策の進め方」をロジカルに学べます。

実務をされている方向けの本なので、コンバージョン最適化に対する戦術を学びたい方にはオススメの本になります。


■現場のプロがやさしく書いたWebサイトの分析・改善の教科書

Webマーケターが避けては通れない「データの見方」と「改善ポイント」を学べる一冊。

「Webサイト分析・改善」というテーマに対してほぼ網羅的に見方を解説しているため様々なサイトに携わるWebマーケターであれば手元に置いておきいほど濃厚な内容が魅力です。

「どのように改善するべきか」という悩みを抱えている方は手に取ってみてはいかがでしょうか?

【パーソナルデータ】
名前:Uto
職業:Webマーケティングコンサルタント
趣味:サウナ、アート鑑賞、一人旅、音楽Dig
特技:和太鼓

【連絡先】
メールアドレス:yy.edih.xx@gmail.com
Twitter:@hd2OimM
LinkedIn:プロフィール


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