Eテレで4月19日(日)21:00~23:00に放映された、クラシック音楽館「いま届けたい音楽~音楽家からのメッセージ~」が素晴らしかった。
再放送や総集編でお茶を濁さざるを得ないテレビ番組が多く、そんな時は視聴者としても暖かい目で見ることが多かった。
今回のクラシック音楽館もそんな感じかな、と思って観てみたら、予想を覆すメッセージ性の強い構成であった。
演奏曲目は以下の通り。
構成としては、演奏家のメッセージに続いて、ゆかりの演奏が奏でられる。
まず、メッセージについてだが、この自粛の中で、音楽家としての率直な思いが語られていて、興味深かった。
自粛せざるをえないもどかしさ。
こんな時こそ音楽の力が必要だということ。
音楽をつないでいけるかどうかへの不安。
新しい演奏会の形を生み出していくことに向けての思い。
音楽家達の複雑な思いが、様々な立場から語られている。
また、それに続く音楽が素晴らしかった。
特に心に響く選曲だったと思う。
心のもやもやをすくいとってくれるような、マーラーのアダージェット。
心を奮い立たせるような、管弦楽のためのラプソディ。
特に、演奏者、観客の思いを乗せたボレロ。
最後のブラームスを聴いた後には、自然と前向きな気持ちになれていた。
ぜひとも、NHKオンデマンドでも観られるようになってほしいと思う。今、多くの人に届いてほしい番組だった。
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