吉田百万円

吉田百万円(よしだ ひゃくまんえん)といいます。

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  • やれたかも委員会

    僕自身のあの娘とはやれたかもと思った話を書いています。

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    脳内をそのまま転記したエッセイ群です。

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    小説家としてデビューするまでの軌跡を毎日記録しています。

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[やれたかも委員会]フルスイング

両毛線に乗ってたんです。 あの、栃木にあるローカルの路線。 当時、僕は栃木でも有数のマンモス高校に通っていました。 その高校では、生徒会に所属していて、そこに彼女は居ました。 名前は田中・ミレイユ・フェリア。 みんなはフェリって呼んでました。 本人の努力もあるのでしょう。クォーターで、名に恥じぬ美貌を持っていました。 制服は紺のブレザーにグレーのチェックスカート。 髪はゆるふわのロングで、スタイルが良く、ただ、女性らしい柔らかな体つきのセクシーさも持ち合わせた女の子でし

    • 新しいエネルギー

      先日友人と一緒においしいステーキを食べに行った。そのステーキはとても美味しく、僕たちに元気を与えてくれた。 僕たちは、忙しい毎日を過ごしていた。仕事や学校、家庭のことなど、ストレスやプレッシャーがたまっていた。そんな中、友人から「久しぶりにゆっくりとした時間を過ごさない?」と誘われ、ステーキを食べに行くことになった。 店に着くと、ステーキの匂いが漂っていた。僕たちは、メニューからステーキを選び、注文した。待つことしばらく、ついにステーキが運ばれてきた。見るからに美味しそう

      • ろうそくネコ

        ある日、少女が一匹のろうそくネコを手に入れた。そのネコは、不思議な力を持っていた。ろうそくの火を灯すと、ネコは言葉を話し始め、願いを叶えてくれたのだ。 少女は最初は信じられなかったが、ろうそくネコが本当に願いを叶える力を持っていることを知ると、彼女はうれしさのあまり、何度も何度も願いを口にした。 しかし、やがて少女は、ろうそくネコの願いを叶える力によって、自分が望むものが手に入ることに、違和感を覚えるようになった。彼女は、自分が手に入れたものが、本当に自分が望むものなのか

        • 夢の立方体

          ある日、主人公は夢の中で立方体を見つけました。その立方体は透明で、中には奇妙な模様が描かれていました。 主人公は興味津々でその立方体を手に取り、中に手を差し入れました。すると、一瞬でその場所が変わっていました。 主人公は、立方体の中に入ってしまったのです。周りには謎めいた景色が広がっており、自分がどこにいるのか分かりませんでした。 すると、突然主人公の前に現れた謎の存在が声をかけてきました。「ようこそ、夢の立方体へ。ここは夢の中でしか訪れることができない場所です。あなた

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        [やれたかも委員会]フルスイング

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          トイレのeスポーツ

          ある日、会社のトイレに入ったところ、トイレットペーパーを取り出していると、突然、画面が現れました。 「ようこそトイレのeスポーツへ。今からあなたは、トイレットペーパーを使って、世界中のプレイヤーたちと戦います。準備はいいですか?」 驚きと戸惑いを感じながらも、私は「はい、準備はいいです」と答えました。 そして、トイレットペーパーを手に、画面に表示された指示に従って、操作を始めました。 最初は簡単な操作でしたが、段々と難しくなっていきました。私は必死にトイレットペーパー

          トイレのeスポーツ

          空飛ぶヘルプ

          ある日、空飛ぶヘルプを呼ぶ必要があった男性がいました。彼はパラグライダーをしていたのですが、上手く降りることができずに木に引っかかってしまったのです。 そこで彼は空飛ぶヘルプに電話をかけ、「助けてくれ!パラグライダーに引っかかってしまったんだ!」と懇願しました。 すると、空飛ぶヘルプのオペレーターが「大丈夫です、すぐに救助隊を送ります」と返答しました。 しかし、しばらくしてから彼が見たのは、ある意味で意外なものでした。救助隊ではなく、パラグライダーの上に座っているカラス

          空飛ぶヘルプ

          不安障害闘病記 2「休職と復職」

          長い療養のはじまり 2021年の2月。会社とは「月の残りの日数は有給消化とし、3~5月の3ヵ月は休職とする」ということで話はついてた。社会人になって10年以上経つが、こんなに長く休むのは初めてだった。夏休みや年末年始も長くて5日だった。3ヵ月は、途方もなく長いなと思った。 そもそも、僕自身、浪人や留年をしたことはなかった。就職が決まるのは卒業ギリギリで、転職の際は1日の有給消化もなく新しい会社に行っていた。つまり、人生で初めて立ち止まることになった。 「一体何をすればい

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          不安障害闘病記 2「休職と復職」

          不安障害闘病記 1「幸せな気持ちにする薬」

          倒れた日 2021年2月某日、キーボードが打てなくなった。マウスを動かす事さえおっくうで、計画書のExcelファイルを開くまでに何時間もかかった。 キーボードにずっと手をのせたまま、罫線だけが引かれたExcelを前に、ただ戸惑うばかりだった。諦めて投げやりになったりする精神状態とは、また違う、絶望を感じるような感覚だった。 コロナ過で、仕事場所はオフィスから自宅に切り替わっていた。元々、倉庫のように使っていた部屋にテレワーク用の即席の書斎を作った。引っ越しだんダンボール

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          不安障害闘病記 1「幸せな気持ちにする薬」

          実録 小説家のなりかた 25日目

          3万字近く書いてわかったことは色々あった。 ひとつは、自分は書くことがそれほど好きではないということだ。今のように好き勝手に自由な散文を書くのはストレスにならないが、「おもしろい作品を書かなければ」とか、「クオリティの高い2万8千字を!」とか思いながらタイピングしていると、しんどさが二馬身差で勝つ。 書いている時は、達成感や充実感はあるものの、ほとんど仕事でプログラミングしている時と同じストレス状態にあった。もうお金を貰っても二度とやりたくない。 ふたつ目は、「何のために

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          30代からの友達づくり 3「美人の営業さん」

          美人の営業さん 3号の紹介で美人の営業さんと話をする機会があった。美人とは対面だろうがリモートだろうが、お話するだけで楽しいという発見があった。ふわふわのロングは、触るといい匂いがして柔らかそうだ。 なぜ美人と話をするだけで充実した気分になるのだろうか。不思議である。別に、その後に特別なことが控えていなくても、単純に話をしているだけで楽しい。笑ってくれるだけで自尊心や自己顕示欲が満たされる。仕事の話でも、プライベートでも、とにかく話しているだけで満足できる。僕がシンプルに女

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          実録 小説家のなりかた 24日目

          8月に応募する短編はまだ完成していない。ひとしきり直した後、いじらずにそっと置いてある。村上春樹も書き終わったら自分から離すために熟成させる期間を作るらしい。積極的にプロのやり方を取り入れていくところなど、さすが吉田は違うなと思う。柔軟性とスピードは他の追随を許さない。 今日はデニーズに来て、特に「ウォーク・ドント・ラン」を読む以外にすることもないから、これを書いている。今、ワキガのウェイトレスが隣を通って、何とも言えない夏の香りが漂っている。 昨日、妻とセックスをしなく

          実録 小説家のなりかた 24日目

          実録 小説家のなりかた 23日目

          大学の頃の友達に久しぶりに連絡をしたら、ライター兼編集者になっていた。書いてるものを読んでみたいとのことで、渡りに船とばかりに公募のために書いていた短編小説を読んでもらった。 すぐに手書きの感想文3枚と、たくさんの朱書きが入った小説をPDFで送ってくれた。これには本当に感動した。やっぱり持つべきものは友だよね、本当に。 今日はその朱書きの指摘に従って修正した。誤字脱字だけでなく、前後関係や設定の矛盾まで指摘してくれて助かった。さすがベテランは渋い指摘してくれる。 自分で

          実録 小説家のなりかた 23日目

          実録 小説家のなりかた 22日目

          7:50 今日もプロット通り書けているか再精査している。推敲に近い作業だ。 完成することでクオリティが確定してしまう、というプレッシャーはなくなった。実際、〆切は公募に応募する期限日だ。だから、実際は2ヵ月以上、書いたものを磨く時間が残っている。なんならゼロから書き直すこともできるだろう。 14:55 明日を境に、この日記は不定期での更新にしよう。次の「小説家のなりかた」は実際に書いたものが完成した時になると思う。 自分なりの〆切を再設定して、次のものに取り掛かりたい。

          実録 小説家のなりかた 22日目

          実録 小説家のなりかた 21日目

          8:41 朝起きてすぐデニーズに来た。話の流れに矛盾がないか確認する。1時間半かかって整理しきれた。午後にもう一度プロット通りに書けているか確認しよう。今日は文字数を稼ぐことはできないだろう。 この長編はエンターテイメント性が低いような気がしている。どこか教訓的で説教臭い。私小説に近い要素もあるが、文体がそれではないから、大衆小説に分類はされるだろう。どの文芸誌に載ってる?と聞かれると答えにくい。ジャンルはたぶんミステリだ。 書く時はジャンルを意識して書くべきなのだろうか。

          実録 小説家のなりかた 21日目

          実録 小説家のなりかた 20日目

          8:21 長編小説を初めて書いている。今日は4000字ほど残った最後の章を書いていく。正直、作品が完成するというプレッシャーに負けそうだ。 デニーズに着いて席を探す。いつも気に入って座っていた席に今日はおばさんが座っていた。おばさんと言っても、たぶん同い年くらいだろう。いつもとは違う、座ったことがない席を選んでみたら、やたらクーラーが効いていて寒い。 今日はなんだか疲れているので、気乗りしない。景気づけに和食のモーニングを頼むことにした。 10年来の付き合いの人格"吉

          実録 小説家のなりかた 20日目

          実録 小説家のなりかた 19日目

          8:14 今日は子供達と一緒に部屋を出た。メルカリで商品が売れたので、ポストに投函してからデニーズに来た。昨日は急に友達と上野で飲むことになって行ってきたので、多少の疲れと満腹感が残っている。 今日から小説全体を見渡し推敲していく。小説を書くのは孤独な作業だが、退屈ではない。自分と会話するのに近いので、飽きもこない。 9:08 気絶しそうになるくらい眠い。たまにこういうことがある。薬のせいなのかわからないが、デニーズにいるのでジッと頭を抱えて耐えるしかない。おじさんが朝か

          実録 小説家のなりかた 19日目