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【読んでみた】戦略子育て ~楽しく未来を生き抜く「3つの力」の伸ばし方~

本日、子育て本を読みました!
著者と同じく私も、3人の子の親であり、子育てについては
毎日、迷い、苦労しております。。。。

本日も鍛錬します。


https://www.amazon.co.jp/dp/B07DNR747P

1.本の情報

戦略子育て
楽しく未来を生き抜く「3つの力」の伸ばし方

ジャンル:子育て、スキルアップ、家族
ページ数:300 ページ

著者:三谷 宏治(みたに こうじ)
東京大学 理学部物理学科卒業後、BCG、アクセンチュアで経営戦略コンサルタントとして活躍。
2003年から06年までアクセンチュア戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。06年から教育の世界に転じ、子ども・保護者・教員向けの授業・講演に注力。年間1万人以上と接している。
現在、KIT(金沢工業大学)虎ノ門大学院 教授の他、早稲田大学ビジネススクール/女子栄養大学 客員教授、放課後NPOアフタースクール/NPO法人3keys 理事、永平寺ふるさと大使を務める。著書多数。
2013年に出版された『経営戦略全史』はビジネス書2冠を獲得した。
親向けの著作として『お手伝い至上主義!』『親と子の「伝える技術」』などもある。3人娘の父で、小学校PTA会長も務めた。

出版社:東洋経済新報社 (2018/6/29)

誰に向けて読んでほしいか:子育てで悩んでいる人。子供たちの未来が希望で満ち溢れていることを望んでいる人。


2.主な内容

①新しいなにかを生むために必要な試行錯誤力とは、決める力、発想力、生きる力の組み合わせであり、これらは子どもへの接し方を工夫することによって、家庭でも鍛えることができる。

②子育ての目的は、子どもたちが自立し、自ら幸せと思えるようになることだ。勉強の偏差値や学校・就職先のブランドが重要なのではない。

③子どもに対してすぐに答えを与えてはいけない。親の役割はあくまでも「ヘルプ」ではなく「サポート」だ。代わりにやってあげるのではなく、やり方を伝えるだけに留めるべきである。

3.もっと掘り下げ!


★試行錯誤に必要な3つの力

〇決める力の鍛え方

新しいものを生むためには、試行錯誤する力が必要だ。これは決める力、発想力、生きる力の組み合わせに他ならない。

ものごとを「決める」とは、選択肢をちゃんと挙げ、そこからひとつに絞ることである。「戦略とは捨てることなり」という格言があるが、決めることもまったく同じだ。多くの選択肢の中からダイジなものを絞りこむのは、ダイジでないものを捨てるのと同義である。そのためには判断基準をつくり、それに沿って各選択肢を評価することが求められる。たとえば子どもがなにかをやりたいと言ってきたら、どのような選択肢のなかからどのような基準でそれを選んだのかを聞いてみるといい。そうすればきちんと調べて、しっかりと理由を伝えてくるようになる。

なにかを決めると、時には少数派になってしまうこともあるだろう。決める力をつけるためには、10人中3人になる覚悟をもつことも重要だ。そうした覚悟をもたせるために親ができるのは、子どもの意思決定を全力で支持してあげることだけである。

〇発想力の守り方

「常識」や「自制心」は社会で生きていくために必要なものだ。だがそれは「他人と同じことをする」「突飛なことをしない」など、心のブレーキを子どもに叩きこむことでもある。そうした制限を超えて「新しいことにチャレンジする心」がなければ、発想力は生まれない。

発想力を育てるには、「他人と違う」ことをほめてあげるといいだろう。子どもたちに他人と違う考え、他人と違う行動があれば、それを認めてほめるのが大切だ。

発想力とは、10人中1人になる楽しさのことである。楽しく発想力を訓練するために、たとえば思い切って子どもたちに家族イベントの企画を任せてみてはどうだろうか。予算などの制限を与えれば、子どもはその範囲で自ら考え、遊び、アイデアを生み出していく。

〇生きる力の育み方

自分自身で精一杯生きようとする「生きる力」なしに、子どもたちの未来はない。この力は生まれつき備わっているのではなく、親の影響が大きいと考えられる。たとえば過保護や過干渉は、子どもから自己判断力・主体性・コミュニケーション力など、あらゆる意欲・能力を奪っていってしまう。

子どもにやる気を出させるには、自己決定感(自分で決めた)、有能感(なんとかできそう)、対人交流(重要な他者からの受容)の3つが重要だ。だから親は子どもに全力で任せ、ほめることに力を注いだほうがいい。少し難しいテーマに取り組ませ、自由にやらせてみて、任せるルールをハッキリさせて覆さない。そして失敗した時の責任は親が取る。そうすれば子どものやる気を引き出せる。


★叱り方・ほめ方

〇3つの力につながる叱り方・ほめ方

子どもたちにはさまざまなチャレンジ(試行錯誤)が必要だ。遊びも勉強もお手伝いも、すべては発想力や決める力を向上させるトレーニングになる。

そうしたチャレンジを毎日の習慣として続けていくために欠かせないのが「ほめる」ことだ。子どもたちにとってポジティブになれる魔法の杖は、重要な他者からの受容や賞賛、つまり親からほめられることなのである。

もちろん子どもが「人間として許すことのできないことをしたとき」は、思い切り叱らなければならない。だが子どもの成長のためには、小言をいう量の3倍はほめる必要があるということを覚えておくべきだ。


〇家族ルールをつくる

子どもにとってダイジなことと、親にとってダイジなことは、往々にしてズレている。しかも親はそのダイジなことを、しばしば忘れたり変えてしまったりする。

こうしたことを防ぐために、親子で決めた共通のダイジなことは、「わが家のルール」として貼りだしておくといい。またこのときルールは親だけでなく、子どもも一緒に考えるようにしよう。そうすることによって自分をコントロールする練習が積めるからである。

子どもたちがなにより嫌がるのは、親の気分で叱られたり叱られなかったり、ほめられたりほめられなかったりすることだ。しっかりとルールを定め、ルールが守れていれば最大限ほめ、破ったのならしっかり叱ればいい。

〇ほめるための極意はまず聴くこと

上手にほめるコツは、具体的になるべくすぐほめること、小さなことでもほめること、子どもの価値観に沿ってほめることだ。いくらほめても叱っても、相手が納得していないならなんの意味もない。たとえば「その絵、上手に描けたね、どこが気に入っているの?」と聞いたとき、「いっぱい色を使って描いた」という答えが返ってきたのなら、徹底的に色をほめてあげよう。

子どもをほめる目的は「正しい評価を与えること」ではなく、「ポジティブさを引き出す」ことなのである。

★おこづかいの自由と制限

〇3つの力につながるおこづかいの与え方

おこづかいの使途決定は、子どもたちの「決める力」を高めるうえで最高の練習になる。選択(欲しいものからひとつに絞る)、反省(失敗したときに少し痛い目に遭う)、反復(何度も試せて、失敗が許容される)をさせるため、おこづかいは定期定額制にするとよい。少額のおこづかいを与えることで、子どもたちはなにを買うかを自分で決断し、ガマンや創意工夫をするようになる。

親が気をつけるべきは、なにを子どもたちがおこづかいで買い、なにを親が買うのかを明確にしておくことだ。そしていったん与えたおこづかいの使途は、子どもの自由にさせること。細かく口を出しては、決める練習にならない。

〇おこづかいは極小かつ交渉可能に

月々のおこづかいの中央値は小学校低学年で400円、高学年で1000円、中学生で2000円だそうだ。まずは低めからスタートし、必要に応じて変えていけばいいだろう。「おこづかいアップ交渉」では、子ども側に実績データと要求内容の明確化を求め、実績をベースに考えつつ、足りなければどれだけ必要なのか、話し合って決める。これもとても貴重な「決める力」の練習機会だ。

ちなみにお年玉には注意が必要である。普段のおこづかいをはるかに上回る額が急に入ってくるためだ。子どもに全額好きに使わせてしまうと、普段の意思決定に大きな歪みが生じる。額の制限や使い道の確認など、なんらかの制限を設けるべきだろう。

〇ママ友とジジババに負けるな!

おこづかいを通じての教育には、手強い敵が登場する。それがママ友だ。やりくりのために子どもが我慢していると、「〇〇ちゃんがかわいそう」と口をはさんでくる。親切心からかもしれないが、これは「自分の甘さを他人にも押しつけている」だけだ。

もっと手強いのがジジババである。いまどきのジジババにとって、孫の歓心が買えるなら5000円や1万円など安いものだ。お年玉、誕生日、クリスマスに加え、孫との外食や旅行にも大枚をはたく。こうしたジジババが2組もいれば、たまったものではない。なんのためのおこづかい制なのかわからなくなってしまう。そうならないように大金は親が管理し、ジジババには「モノやカネより想い出を」と訴えるしかない。


★親子コミュニケーションは脱ワンワードと傾聴から

〇3つの力につながる親子コミュニケーション

「決める力」には個人で決める力だけでなく、みんなで決める力も含まれる。みんなで決める力を養うには、「伝える」や「聴く」といったコミュニケーションが不可欠だ。

ヒトの思考は言語でおこなわれており、子どもが「ムリ」「イヤ」「お茶」とワンワードでしか会話していなければ、頭のなかもワンワードになってしまう。それでは長い文章を読み、意味を理解することは難しい。

ワンワードではなく、ちゃんと文章で話をするようにすれば、それがそのままコミュニケーション力を上げる訓練になる。家庭においても、子どもたちがちゃんと話して聴くための場づくりを心がけよう。


〇「脱ワンワード」で心が温かくなる

子どもたちに「脱ワンワード」をさせ、文章で話してもらうためには、まず親が脱ワンワード化するべきである。あなたのコミュニケーションは「起きなさい」「急いで」「宿題」などのワンワードになっていないだろうか。まずは親がしっかりとした文章で話すことを意識するべきだ。

また察しの悪い親になることも重要である。「くつ」と言われても、「洗って干しておいたわよ」ではなく、「私は靴ではありません」と返そう。「くつが汚れた」と言われたら「だからどうしたらいいと思うの?」と聞こう。

はじめはお互い面倒かもしれないが、そのうち子どもに明確な変化があらわれる。「ちゃんと伝わる」ことが気持ちよくなり、しかも丁寧に接するようになるので、相手に優しくなれるのだ。

〇「1分スピーチ合戦」

家庭内で「1分スピーチ合戦」をするのもおすすめの方法だ。これはひとり1分で今日のできごとや感想をスピーチし、それに対して周りがひとつずつ質問をするというものである。

1分間口を挟まずに相手の話を聴いて質問することは傾聴の訓練になるし、1分で話をまとめることは会話を構造化する訓練になる。最初は起きた出来事について話すだけかもしれないが、徐々に自分の気持ちも話すようになり、言語能力だけでなく感情・知能など、さまざまな能力の向上にも役立つだろう。

★勉強・読書について

〇3つの力につながる勉強のあり方

これからの時代、自分の人生は自分の責任で考え、決めることが求められる。そのためには自分で調べて決めて実行して、成功や失敗から学ぶという試行錯誤力こそ鍛えなくてはならない。

勉強に関していえば、大切なのは成績という結果ではなく、学ぶ姿勢と学び方だ。子どもの学校のテストの結果が出たら、問題点を整理し、勉強方法の改善策を考えてもらおう。そして結果が出たら、また同じステップを繰り返す。いわゆる「PDCAサイクルを回す」訓練の場としてテストを用いるのだ。

子どもが親や塾・教員の言いなりにならず、自分でよりよい学びの方法を見つけ、実行・改善できるようになるのが理想である。


〇読書・学びの楽しみを伝える

三谷氏は子どもたちに「学ぶことの楽しさ」を伝えるため、どうやって本を読んでもらうか色々と考えを巡らせた。その最終的な答えは「本を好きにならせる」ではなく、まず「好きな本を見つけてもらう」こと、そして「そこから芋づる方式で横展開する」ことだった。とくに親自身が楽しげに本を読む姿がカギとなった。

また三谷氏自身は、子どもたちが好きになった本を決して読まないようにした。読んでいないからこそ、「どんな話だった? 教えて」と尋ねることができる。そして本当に内容を知らないから、子どもたちは要約のテストをされているように感じることなく、自由に話せたのだった。


〇進学先選びと受験勉強

進学先を選ぶことも、「決める力」の訓練の場だ。たとえば東京なら、高校進学レベルでもさまざまな選択肢が存在する。公立か私立か、近くか遠くか。いくつもの基準を設けつつ、数百の選択肢のなかから、物理的に受験可能な数校に絞らなくてはならない。

また高校は義務教育ではないので、行きたいのならなぜ行きたいのかを、親は子どもに説明させるべきである。そのうえで在学期間中に総額いくらかかるのか、どういった基準で志望校を選んだか、どうやって情報収集するのか、というようなことを質問していく。自分の人生を自分で決める練習の場にするのだ。ここまですれば、子どもも真剣に受験について考え、勉強にもしっかり取り組むようになる。


4.学びや気づき/一読のすすめ

テストは結果よりも過程。反省会でPDCAを回す、人と違うことをしただけでもほめることで発想力強化などなど、親として自分ができていないところだらけで、すごく勉強になり、おもしろかった。

子育ての戦略を見なおすのに、早いも遅いもないと思う。ぜひ本書を読んだその日から、子どもへの向き合い方をあらためて考えてみてはいかがですか?

下にURLを貼りましたので、
是非、買って読んでみてください。


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