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【読んでみた】働く大人のための「学び」の教科書

日々、鍛錬のため、毎日、読書にチャレンジします!!
本日、読書をしたので、まとめます。



1.本の情報


働く大人のための「学び」の教科書

ジャンル:自己啓発・スキルアップ

著者:中原 淳(なかはら じゅん)
「働く大人が学びのスタイルを確立し、100年ライフを生き抜くスキルを身につける」をテーマに、20年以上も人材開発の研究に携わってきた。その英知を惜しみなく公開したのが本書。

誰に向けて読んでほしいか:学びの成果が思うように得られず、道を見失ってしまっている人。学びを我流で実践している人。


2.主な内容


①今後、仕事人生は長期化する。必要なスキルや知識を習得するためにも「大人の学び」が重要である。これからの時代は、変化する環境に自らを適用することが求められる。

②大人の学びには、「3つの原理原則(背伸びの原理、振り返りの原理、つながりの原理)」がある。

③学びを加速させるのが「7つの行動」である。それぞれ、タフアサイメント、本を1トン読む、人から教えられて学ぶ、越境する、フィードバックをとりに行く、場をつくる、教えてみる、である。


3.もっと掘り下げ!

①仕事人生の長期化
近年、著者が力を入れている研究は「長い人生を完走し、キャリアを全うするための研究」である。山を登るような研究に対して、下山あるいは再登山の研究といえよう。ここでの下山とは役割交代や仕事の変更を指す。また、再登山とは新たな目標を掲げて違った役割や組織で働くことを意味する。

著者がこの研究を始めた背景には「仕事人生の長期化」がある。平均寿命は年々延びる一方だ。仕事を続けて自分自身を守っていく必要があり、少なくとも、仕事人生が長くなるのは確実といえる。

そんな中、下山や再登山が上手くできない人が存在する。彼らに共通する特徴は、「学び直すこと、変化することから逃げている」という点だ。時代の変化に従い、新たなスキルや知識の習得を怠った結果、長期化する仕事人生に対応できなくなるのである。

そこで重要となるのが「大人の学び」だ。大人の学びの目的は、行動によって得た経験を元に次のステージを見据えて変化することである。これからの時代に求められるのは、絶え間ない好奇心や興味を駆使して、変化する環境に自らを適用させる柔軟性だ。

大人の学びのポイントは、今後のキャリアを「自ら決める」姿勢である。決して他人や組織任せにしない強い意志が必要だ。しかし、私たちの多くは、これまでに大人の学びの方法について誰からも教わっていない。

海外と比較したとき、日本の大人の学びの現状は悲劇的ともいえる。たとえば、英語圏には日本のような社会人大学院は存在しない。そもそも海外の大学に通う年齢層はもとから様々で、大学院ともなれば、40代、シニアとさらに世代が幅広いのは当然といえる。海外の人々にとって、学びはより望ましいキャリアへ進むために一生続けるものである。

いまの社会は変化が目まぐるしい。学び続け、自分自身を変化させるための根本となるのが、「大人の学び」3つの原理原則である。

②学びの基盤となる3つの原理原則

「大人の学び」3つの原理原則とは、「大人はどのようなときに学べるか?」を理解することである。学びの基盤となる考え方だ。

1つめは「背伸びの原理」である。成長の源泉は、いまの能力では少し難しく、しかし実現不可能ではないと感じることに向けた背伸びにある。ルーティンワークやタスクなど、余裕で対応可能な作業の繰り返しではなく、かといって難しすぎてもいけない。自分自身を常にモニタリングし、コンフォートゾーン(快適空間)とパニックゾーン(緊張空間)の間にあるストレッチゾーン(成長空間)に身を置くことが求められる。

では、背伸びをするためには、何から始めればよいのだろうか。まずは「楽しみを感じることへのチャレンジ」「感謝されることへのチャレンジ」を意識したい。背伸びの努力を長続きさせるためにも、楽しみを感じるか、興味や好奇心を持てるかどうかが大事になる。

また、チャレンジの方向性が定まらないときは、自分自身といったん距離を置き、視点を変えて人から感謝されることをめざすとよい。実際に他者から感謝や承認を得られれば、モチベーションも向上するだろう。

そして何よりも重要なのは「やってみる」ことである。行動するからこそ違和感やズレに気づき、最終的に「背伸び」の適切な方向がわかるのである。

2つめは「振り返りの原理」である。振り返りは、人が経験から学ぶために欠かせない。経験から学ぶには、行動を振り返り、意味付けし、これからどうするのかを言語化できなければならない。

振り返りに有効な問いは、What?(過去に何が起きたか)、So what?(どのような意味があったか。良い点、悪い点)、Now what?(これからどうするか)の3つである。

たとえば、プレゼンテーションのリハーサルをしていたところ、「提案内容に論理性が欠ける」という理由で上司から注意を受けたとしよう。その際に、この3つの問いに沿ってしっかり振り返りをすれば、より深い根本原因にまでたどり着ける。

今回の例では、What? は「プレゼンテーションが論理的に組み立てられなかったこと」、So what? は「プレゼン資料の中に初めて見るデータがあったこと。その理由は、業務の忙しさから他人の資料をコピーしたから」だと考えられる。ここまでわかれば、最後の問いNow what? で「今後は自前で資料を作る十分な準備期間を前もって設ける。もし他人の資料を使う場合でも事前にしっかり内容を理解する」などと、具体的な対策が立てられる。こうした振り返りで、今後の対策にまで思考を巡らすことができる。

3つの原理原則の3つめは「つながりの原理」である。この原理では他人とのつながりを重視する。もちろん、学びは自分で行うものである。しかし、すべて一人だけで行うのは難しい。また、人は一人で変われるほど強くない。他者とつながり、助言や励まし、サポートを得ることは非常に重要だ。

たとえば、著者が工夫しているのは、常に2種類の人とのつながりを継続することである。一人は「いまのままで大丈夫?このままでいいの?」と、ときには厳しく客観的な意見やコメントをくれる人である。もう一人は「そのままで大丈夫だよ」と励ましや承認を与えてくれる人だ。このような関係を大切にし、「正しい方向」で仕事が続けられるように心がけているという。

「背伸びの原理」「振り返りの原理」「つながりの原理」。自分が成長していないと感じるときには、この3つの原理にそって自分を見つめ直すようにしたい。

③学びを加速する「7つの行動」

今後の可能性、進むべき道の正しさは、何らかの行動から得た結果、あるいはそれにまつわる感情によって決まるものだ。だからこそ、何よりも「行動」が重要となる。

著者は、大人の学びに役立つ「7つの行動」を提示する。(1)タフアサイメント、(2)本を1トン読む、(3)人から教えられて学ぶ、(4)越境する、(5)フィードバックをとりに行く、(6)場をつくる、(7)教えてみる、である。この中から自分の環境と照らし合わせ、必要と感じる行動を実践するとよい。
ここでは、7つのうちの4つを紹介したい。

まずは「タフアサイメント」である。タフという言葉には2つの意味がある。1つは、自分の能力でギリギリ達成できそうなタフな仕事を指す。もう1つは、会社の成長に貢献できる前例のないタフな仕事を意味する。後者は、成長事業への挑戦、新規事業の経験、組織横断のプロジェクトの経験などである。会社が向かう方向に自分を同期させて、後者にも取り組んでみることをおすすめする。

ビジネスパーソンにとって経験は「資本」だ。このような業務に挑戦できれば、将来につながるかなり貴重な経験になるだろう。

次は「本を1トン読む」である。通勤時間に読書をするかどうかで、18年で1トン分の読書量の差がつくといってもよい。

読書の効果は2つある。1つは、自分の中に行き先を示す地図が手に入ることだ。不確実な社会を生きるには、知識のアップデートが必要となる。

もう1つは、読書により「他者の経験や思考を代理学習できる」という効果だ。自らの経験は何よりも価値がある。しかし、限られた時間や資金という制約のもとですべてを経験することはまず無理だ。そこで、読書を通じて他者の経験や思考を学ぶのである。

どんな本を読むべきかについては考える必要はない。合う本、合わない本というのは読んでみて初めてわかるからである。気になった本はまず手に取って読んでみるとよい。

著者が実践する読書法は「1分野多読」である。ある分野について理解を深めたいときには関連書籍を10冊ほど読む。すると各本に共通する普遍的な事実がわかり、同時に、それぞれの本固有の考えも知ることができる。

つづいて紹介するのは「越境する」というものだ。越境とは、慣れ親しんだ場所から離れ、あえて違和感を覚える場所に行き、気づきを得ることを意味する。

2005年にOECD(経済協力開発機構)が実施した調査によると、残念なことに、日本は会社や家族以外の人々との関係が薄い国としてトップクラスだった。世界的にも日本の長時間労働の水準は非常に高く、越境する余裕がないという意見も納得できる。しかし、外の世界を見て、自分のやりたいことの方向性を決めることは今後よりいっそう重要となる。

越境を体験する場は様々だ。社外の勉強会、他部署の人と対話する、あるいは子どもがいれば父母会への参加でもいい。いまの環境から少し外れることで、学びや変化の可能性が広がっていく。

「教える」ことも、大人の学びに役立つ行動だ。「教える」というと、自分はまだその立場にふさわしくないと感じる人もいるかもしれない。しかし、ここでは教えることの新たな側面について考えてみる。

まず、教えるというのは、知識やスキルを有能な人から無能な人に伝える一方通行な行為とは限らない。「教える側」も「教わる側」も一緒に変化すると考えるとどうだろうか。対話を通じて共に望ましい方向へ変化していく共同作業だと思えば、教えることに対する負担も軽くなるだろう。また、対話によって教え手と学び手がともに探求すれば、新たな発見につながることもある。

大切なのは、教えることを通じて、常に自分が「学び手」でい続けられることである。教えるためにはそれなりの知識が必要となり、知識のアップデートも欠かせない。自ら「学ばざるを得ない状況」を生み出すことこそ、価値があるのだ。

4.学びや気づき

大人になるほど、学びに対して、疎くなります。
この本の通り、「3つの原理原則」と「7つの行動」の学びを通して、仕事人生を豊かに生きるための知恵が手に入る。ただし、本書の最終目的は、思い描く未来に向けてアクションを起こすことだと思います。
そのため、未来に向けた行動の糧として、役立てていきたいです。


下にURLを貼りましたので、
是非、買って読んでみてください。



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