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【後編】小学校受験を経験したすみれさんに聞く! 読み聞かせに潜む罠……一人読みに進むためのカギとは?

※このインタビュー記事では、Instagramで小学校受験やおうち英語について発信をされているすみれさんに、お話を伺っています。

▽前編はこちら!

「読み聞かせ」と「日本語力」の関係は?

——小学校受験の対策と並行して、読み聞かせもしていらしゃったとお聞きしました。すみれさんにとって読み聞かせと日本語力はどうつながっていると思いますか?

やっぱり「想像力」を鍛えるのにはいいと思いますね。

小学校受験の問題には昔話やお話の記憶といった物語関連のものもありますし、読み聞かせのあとにクイズを出して内容について質問したり、意見や気持ちを聞いたりするととてもいいと思います。

——実際に「読み聞かせをしていて良かった」と感じた場面はありますか?

本が嫌いにならなかったところは良かったなと思います。かといって「大好き!」とまではいかなかったんですが……。
実は、自分から積極的に本を読むことはあまりしないんですが、読み聞かせをしてもらうのは好きみたいです。たまに「読んで!」と言って持ってくることはあります。

——お子さんって、いくつになっても読み聞かせが大好きですよね。 
実は「読み聞かせ」って、読書教育の中ではとても誤解されやすいテーマなんです。読み聞かせは小学校4年生や中学生でも効果があると言われていて、とても良い取り組みなんですが、どうしても「小学校低学年でもう卒業しなきゃ……」と思われている方が多いんです。

そうなんですか!
私も「卒業しなきゃ」と思ってました。「まだ読み聞かせしてるのか」っていう思いはずっとありましたね。

でも、やっぱり子どもは好きなんですよね。上の子は小学校4年生なんですが、下の子に読み聞かせをしていると嬉しそうに聞きにくるので、まだまだ好きなんだなと思います。
年齢が大きくなると読むものも長くなって、読み聞かせする私の口が疲れちゃうんですけどね。

——長くなってくると読み聞かせする側も大変ですよね……。
ですが、お子さん2人と一緒に楽しむ読み聞かせは親子のコミュニケーション・スキンシップとしてとても素敵な取り組みだと思います。

読み聞かせから一人読みへのポイント!

——先ほど、読み聞かせの本が長くなってきて大変というお話を伺いました。実は、読み聞かせの罠はそこにあると思っています。読み聞かせをずっと続けていると、どんどん本のレベルがアップしていきますが、「読み聞かせで読むことのできる難しさ」と「一人で読むことのできる難しさ」ってかなり差があるんです。
ちなみに、お子さんは文章を読むときに抵抗感を感じていらっしゃいますか?

そうですね……読むこと自体に抵抗はないと思います。文章を読むことはそんなに大変なことではないですね。
また、読み聞かせを通して、「物語はワクワクするものなんだ!」というイメージはしっかり持っていると思います。ストーリーを知ること自体はとても好きみたいです。

——そうなると、本が好きになる下地はしっかりできていると思います。 次の本に手を伸ばすためには「この本、面白かったから次も読んでみよう」と思えるお気に入りの本を見つけていくことが大事なんですが……
よく聞くありがちなケースは、読み聞かせをする中で本のレベルがどんどんアップしてしまって、いつの間にかお子さん一人で読むには大変なレベルになっているというものなんです。
自分で読む本は、読み聞かせよりもちょっと簡単な本じゃないと、お子さんにとっては手に取りにくいんです。お子さんに負担にならないレベルで、かつ心にヒットするような1冊に出会う状態を作ることが、一人読みへの第一歩になります。

なるほど。たまに子どもが自分で選ぶときにちょっとびっくりするくらい簡単な本を持ってくるときがあるんですが、意外とそういう本が大事なんですね!

——おっしゃる通りです。絵本や児童書は年齢・学年によって分けられていることも多いですから、どうしても「○年生向け」「○歳向け」に引っ張られてしまいますよね。同じ年齢や学年でもお子さんによって一人ひとりの読む力はかなりバラつきがあるんです。
学年の縛りを一旦外して、思い切って簡単な本から一人読みの練習を始めると、グングン成長されるお子さんもいらっしゃいます。

確かに「読み聞かせと一緒のレベルじゃないと……」って、どこか思っていました。子どもが自分で選んだ本が「簡単すぎないかな?」と思っても、「もっと難しい本を読みなさい」とは言わずに、読みやすい本を増やして準備したいですね。


——お子さんは、読書はあまりしないとのことですが……読み聞かせから一人読みへのハードルはやはり高いと感じますか?

「まったく読まない」ってわけではないんです。好きそうな本を図書館で借りてきて、家に置いておくとたまに手に取ってくれます。
でも、「その次も読みたいから借りてきて!」とはならず……「積極的に読みたい!」という意欲はなかなか感じませんね。

もっと「自分から読みたい!」と本を好きになる気持ちを育てたいとは思っていますが、悩んでしまいますね。
どうしても、もっと楽しい遊びとかYouTube・ゲームの方に関心が向いてしまいます。好きなことをしてもいい自由な時間に、読書をするという選択肢がまだなさそうなんです。
本は他の好きな楽しい遊びと同じ立ち位置にいないんだなと思いますね。

——本がお子さんにとって娯楽として認識されていないというのは、ヨンデミーでもよく聞くお悩みですね。  お子さんに読書をしてほしいという思いは多くの方が抱いていると思いますが、すみれさんにとっては「本をこんなふうに読んで欲しい」という願いはありますか?

語彙力を身につけてほしいですね。
ドリルや問題集だけだと、使い方や文脈と一緒に覚えづらいし、すぐ忘れてしましますから……読書で出てきた熟語などは、場面を想像しながら文脈で理解して覚えていってほしいです。

(▽ 「読む力」はすべての教科の学習を支えてくれます。こちらの記事もぜひご覧ください!)

あとは、物語を読むことで世界を広げていってほしいです。現実では経験できないことも本の中であれば経験できますし、親からだけでは伝えきれないこともたくさん触れて吸収してほしいと思います。


なぜ「習慣になっていること」がカギになるのか?

——「お気に入りの本に出会うことが大切」だと伝えましたが、お気に入りの本に出会える可能性は、確率だと思っています。なかなか定期的にドンピシャで当てるのは難しいです。
5冊に1冊出会えるとしたら、週に5冊は読むという状態を作っておかなければならないので、ここで本を読む習慣ができていることが大事になってきます。

子どもの好きそうな本を当てるのって本当に難しいなと感じています。
「工作が好きだから、ロボット関連の本は読むかな」と思ったら、ぜんぜん興味がないこともありました。

——「好きな本と似た傾向の本をおすすめする」というのは私たちも実践しています! でも、これもなかなか難しいですよね……。
意外とランダムに色々な本を取り入れると、新たな好みを見つけられたり、お子さんにとっていい刺激になってくれることが多いです。「くじ引き」に近い感覚ですね。
「確実にこの1冊で当てなきゃ!」と思うと保護者さまも力が入りすぎてしまって、「この1冊からもっとたくさんのことを学べるはず」と期待しすぎてしまうんです。
いっそ、1冊の本を丁寧に読むより、10冊の本をすらすら読んでいろんな刺激を受けたりそのうちの1冊が深く心に刺さったりする方が学びになる。そんなふうに思い切って、お子さんも保護者さまも読書へのハードルをどんどん下げていってほしいです。

それは親もすごく楽になりますね
私も「それでいいんだ」って、今思いました。

——その本が気に入るかつまらないかの判断はお子さん次第になってくるので、お子さんが判断しやすいように読書方法を工夫することも大事です。ヨンデミーでは「つまみ食い読書」と呼んでいます。
最初の数ページだけつまみ食いのように読んで、面白かったらそのまま読む、つまらなかったら読むのをやめていいというように伝えています。
こうやってどんどんお気に入りの本に出会うための「くじ」をたくさん引いてもらうんです。

それを聞いてとてもハッとしました。子どもが好きそうな本を選んできてあまり興味を持ってもらえなかったらちょっと残念に思うこともあるんですが、「くじを引く」というように考えると肩の荷が下りた気がします

——お子さんがこれから素敵な本にたくさん出会えましたら、私たちとしても、とても嬉しいです。
本日は学びになるお話をたくさん聞かせていただきありがとうございました!

▽小学校受験・おうち英語のリアルがわかる! すみれさんのInstagramはこちらをチェック
https://www.instagram.com/suuuumam0513

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