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誰にも言えないヒミツゴト

こんにちは。


人は、事の大小に関わらず、何かしらの秘密を抱えて生きているのだ。


自分の中でこう定義したものの、
わたし自身、誰にも話したことのない
“墓場まで持っていくような秘密ごと”
というものは今のところない。


事は数ヶ月前、母親と親族と出かけていたある日。
車内ではさまざまな会話がとめどなく繰り広げられていた最中、わたしがふと質問すると突如、親族の口から「言えない、誰にも言ったことないから」と発された。


「言えない、誰にも言ったことないから」

控えめに言ってもわたしたち3人(わたし、母親、親族)はとても仲がいい。
週末は高頻度でこのメンバーでお出かけに行くほどだ。
そんな仲なのに、言えないことなんてあるのかと、軽い衝撃を受けてしまった。
近しい人の、知らない一面を見た気がしたのだ。

それに対してわたしはというと、
家族や親族、友人にも、基本的に言えないことはない。
それぞれの話によっては、言う人を選びはするが、誰にも言ったことのない話なんて(考えてみたが)一つもないだろう。

恋愛関係や、仕事関係、病気になった事、無職になった事、携帯や銀行のパスワードに至るまで全てだ。
全て誰かしら知っている。

わたしが自分の話をしすぎるということも前提としてあるが、隠したい事は他人同様、誤魔化したり笑って流す事ももちろんある。
しかし、なんの話にせよ、誰かしら知っている。

わたしからすると、「言えない」という状態を抱えること自体がストレスなのだ。
考えてみると、他人に言うことで重荷を下ろすという、わたしなりの一種のストレス回避法なのかもしれない。
しれないが、
“墓場まで持っていくような決意されたなにか”
を持っていることになんだか少し圧倒された。
それに、まさかそんな近しい人に秘密ごとがあるなんて、と。


しかも、驚くのはまだ早かった。
車内でそう発したのは親族だけではなく、
「え、(母)にもある?」と聞いたら、
「あるよ」と。
3人中2人にそんな秘密ごとがあるのって高確率すぎではないだろうか?
いや、もしかして、誰にも言えない話があるのって普通なの?
わたしが開放的に話しすぎているのか?
そう思ってくると、どんなことを秘密ごとにしているのかだんだん気になってき始めた。

いやいや、だめだ、わたしの悪いクセ。
なんでも知りたがろうとするところ。
そんな決意された秘密ごとを、自分の知りたい欲のために軽い気持ちで聞いてはいけない、と考えを振り払い聞くのをやめた。(我慢)


結局聞かずじまいだったため、数ヶ月経った今でもそのセリフをたびたび思い出している。
以前ほど内容が知りたいという欲は無くなったが(聞いても教えてくれなさそうだから)、わたしも密かに、自分の誰にも言えない秘密とやらを探し続けることになった。

今の所は全くない。



(イラストは前回のイラストが気に入ったので再度同じように描いてみた。が、前回の方がかわいいな)

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