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人生初のクビ宣告?わたしの金髪バイト事件

こんばんは。

昨日は久しぶりに家から出た。
先週親とお昼ご飯に出掛けて以来、全く外に出ず過ごしていたので、かれこれ一週間以上ぶりである。

とは言っても、日中から行動したわけではなく、
寝に寝尽くした後、夕方6時からの外出。

これまた久しぶりに祖母の夢を見たので、
自分の体温のおかげでちょうどよく温まっている布団に後ろ髪を引かれに引かれまくられながら、外に出る決心をした。


仏壇用のお花を買いに、スーパーへ出かけた。
若い店員さんが、別の店員さんと話しているのを見かけた時、「髪、茶色!?」と思ったことがきっかけの投稿である。
わたしが引きこもっている間に、時代は思った以上に早く変化しているようであった。

「この店、髪色何色までOKなんだろ」

わたしは平成人間+引きこもりなので、令和の現代感覚についていくのに必死なところはあるが、別に髪色でとやかく思ったりはしない。

しかしながら、過去、髪色についてバイト先で問題を起こしたことを同時に思い出したのだ。

それはわたしがぴちぴちでぴかぴかの大学一年生の頃。
高校の規則でバイトNGだったことを忠実に守っていたわたしは、18歳で初めてバイトを経験した。
着る工程が複雑そうで面倒だが、かわいらしい制服だったのでそこにした。

コミュ力モンスターと言われていたわたしは、
難なくお店とスタッフの雰囲気に慣れていった。
すでに髪色が茶色の時点でバイト先に入ったが、特に何も言われず日々を過ごしていった。

しかし、上に書いた通り、ぴちぴちでぴかぴかの大学一年生だったので、徐々に大学という場所に染まっていっていたのかもしれない。
突然何を思ったか、茶色では飽き足らず、髪を金髪に染めたのだ。
憧れの金髪。黒髪からの脱却。
心はうきうきし、わくわくした。

鏡を見るたび、今までの自分と別人のような人がうつり、テンションが上がった。

当時、世間知らずとも言われたわたしは、
バイト先で髪色についてとやかく(失礼)言われることがある、ということを微塵も考えたことがなかったのだ。
茶色もいけるなら金髪もいけるだろうと思っていたわたしは、次の日そのままランチタイムのバイトへ行き、出勤後即、店長から呼び出しをくらった。

店長「え、何で金髪にしたの?」

わたし「したかったからです」


あっけらかんとしているわたしとは裏腹に、
結構仲の良かった店長の顔は、初めて見るほどに引きつっていた。
ちょっとこっち来て。と言われ、ホール内から店裏へと連れて行かれた。(ちょっと面貸せよ状態で外へ)

唐突にたばこに火をつける店長。
当時未成年だったわたしは、自分が吸いたかっただけかよ、と思っていたが、今なら分かる。
吸わなきゃやってらんねぇ、だったんだろうな、と。

店長「いや、気持ちは分かる。髪色変えたいよな。俺も学生時代したかったから金髪にしたことあるけど、バイトはどうすんの」

わたし「え、金髪だめですか?」

(なめくさっているように思えるが、当時世間知らずだったわたしはこれを素で聞いていた)

店長「だめに決まってんじゃん」


もはや「あー…」としか言えなかった。
だめなんだ。金髪。

店長「戻す気ないの?髪色」
わたし「昨日染めたばっかりなんで、ないですね」
店長「バイトやめてもらうことになるけど、髪色とバイトどっち取る?」
わたし「金髪無理ならバイトやめます」

いやぁ、今考えても、清々しいにも程があるね。
店長の気持ちを考えると、今更申し訳なさが込み上げてくるが。

店長「今日ロング(昼から夜まで通しで勤務)だけど、その髪色じゃお客の前出せないし、穴開けられても困るけど」

わたし「わかりました!何とかします!」
と言って、話は終わった。

とりあえず何とかなるのが人生だ。
なるようにしかならないし、何とかならなくても、その時なるようになるのだ。

わたしはそう思い、昼休憩に入った瞬間、親に迎えに来てもらい、起こったことを説明した。

わたし「金髪だめらしい。バイトやめてって」
親「午後もう行かなくていいの?」
わたし「いや、午後は行かないといけない。何とかするって言って帰ってきたけど、どうしよう。なんか隠せるものある?」
親「んー…」
わたし「あれはどう!?」

と言って、わたしが持ってきたのは、祖母が誰かからもらってきた部分カツラであった。

祖母の髪は、年齢以上にふわふわふさふさで、使う用途がなかったため、ぽいっと置かれていたのだ。

わたし「ちょっとつけてみる!」


……。

「「「wwwwwwwwwwwww!!!!」」」

もうこれ以上ないくらいお腹を抱えて爆笑した。
見守っていた親と祖母も一緒になって泣きながら笑っていた。

今思えば、バタバタで、なんとかしないといけないことに気を取られ、写真を撮らなかったことを非常に後悔しているほどに傑作だった。

金髪ロングの髪をまとめ上げ、何とか部分カツラ(黒っぽい茶色)に収めようと必死にピンで留めまくり、笑いを堪えながら午後の出勤へ向かった。(一発でカツラだと分かるものを頭に乗せており、カッパみたいな金髪のやばいやつという見た目)(当たり前に全然隠れてない)

わたし「何とかしてきました!」

店長「…え、あー…うん。じゃあ…午後もよろしく…」

もはや笑えるを通り越し、やべぇやつがいるという、変人を見る目で見られたが、いいというのならいいのだろう。計画は完璧だ、と、なぜか自信満々なわたしであった。

余談だが、いうまでもなく、その午後からラストまでの時間は、いつもより長く感じ、ホールスタッフだったわたしは何度もお客さんの前にその姿で出ることになるんだが、お客さんからも変な目で見られていることはひしひしと伝わってきたし、多分写真もこっそり撮られていた気がする。盗撮、許せん。

その後、その日を境にバイトを急にやめることになったわたしは、今思えば実質人生初のクビ扱いだったのか?

これで懲りろよ、と思える事件だったが、
その後、次のバイト先でも金髪で客前に出せないと注意を受け、ずっと皿洗いをやっていたこともある。
またさらには、就職先でも髪色で注意を受けたが、それは流石に色を落とした。ハハハ。
それくらいわたしにとって髪色は大事なのだ。(開き直る)


大好きな祖母の夢に始まり、その祖母と一緒に笑い合った日々を思い出せた昨日。

わたしの金髪バイトカツラ事件は、今でも祖母と親との大切な思い出となっている。
(いい話風にまとまってしまった)



さらに余談だが、
呼び出しをくらった日に、マネージャー(店長より立場が上)が視察に来ており、挨拶をしたが、まさかそのマネージャーが、わたしが通っているマンモス大学での同じ学部同じ学科の入学式初めて声をかけた女の子の親だったという奇跡的な出会いもあったんだけど、わたし金髪だったし、印象は最悪だっただろうなと今でも思う。(世間ってまじで狭い)


(イラストは当時のわたし。見た目はギャルっぽかった気がする…ハハハ)

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