光感受性発作
新型コロナとインフルエンザの感染者が増えているそうです。
自分の体を守れるのは自分だけです。
しっかり体調管理して、症状や熱が出ている場合は、無理しないで休みましょう。
私の好きな言葉をお届けします。
「からだの言うことに耳を傾けたら、ぼくらはもっと健康になるよ」
“If we listen to our bodies, we will be healthier.”
(ライナス『スヌーピー』)
1.光感受性発作とは
1970年にテレビ視聴中に発作を起こす患者が増加しているという報告が紹介されたことを契機として、1981年にはテレビゲームによって誘発された可能性のある発作症例が散発的に英米の医学誌に報告されるようになりました。
我が国においては、1987年にてんかん学会において発作症例が報告されています。
さらに、1997年12月16日のテレビアニメ『ポケットモンスター』放映で一部視聴者が光感受性発作等が報告されました(ポケモンショック)。
閃光や光の点滅で発作が起こるものを光感受性発作と呼び、発作誘因として画面のちらつき、図形の変化といった光の感受性の異常、図画面上の物体を追う眼球の動きなどが考えられています。
閃光刺激周波数は、15ないし20ヘルツにあります。
刺激から発作までの潜伏時間は短く、スクリーン注視後にまもなく発作がおこることが多いです。
2.発生頻度
4000人に1人の割合とされます。
性別では、女性で多く、幼児、学童期が好発年齢とされます。
3.発症機序
知覚刺激が加えられると、種々の脳レベルで過敏な反応を示す反射弓が構成され反射発作が生じますが、特に知覚性求心路と発作症状に関連する遠心路、およびそれらを連絡する中枢神経からなる反射路の光感受性に異常があるためと考えられています。
4.症状
発作型としては全般性強直間代発作、ミオクロニー発作、欠神発作が多く、時に複雑部分発作もみられます。
全般性強直間代発作は、全身のけいれん発作で二つの相があります。
最初の強直相では意識を失って倒れ、四肢を伸展させて固くなります。
次いで体幹と四肢の間代けいれんが生じます。
発作が終わると徐々に意識を回復します。これとは別に、部分発作から始まる二次性全般化発作があり前兆を伴うことが多いです。
5.診断
脳波検査が不可欠であり、反復閃光刺激などの手段によって脳波上で光感受性発作波をとらえることが必要です。
6.予防手段
テレビ画面から十分な距離をとる、部屋を明るくするなどの方法があります。
7.治療方法
発作を繰り返すような場合には、抗てんかん薬の服用が必要となります。
8.予後
良好なことが多く、日常生活上の注意を守り、定期的な脳波検査を施行することで、再発を予防することができます。
参考資料:厚生労働省ホームページ
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