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1/27 失恋

失恋というのは辛く、くるしい。わたしが生まれて初めて失恋というものを経験したのは20歳頃で、当時1年半ほど付き合った人との突然の別れに、おいおいおいおい泣いた。昨日まで当たり前のようにいた人がいなくなるという喪失感はとてつもなく、「なんであんなことを言ってしまったのだろう」という自責の念に駆られては涙が止まることはなかった。初恋で初失恋。2年引きずった。

あれから何度かまた新しい恋をして、失恋というものを経験してはいるものの、慣れるということはない。深く信頼して、ずっと一緒にいようねと誓っても、やがて訪れる別れの悲しみは言葉ではあらわせないほどだ。

それでも何度か恋を経験するうちに、自立した恋愛がしたいと思うようになる。相手に振り回されるのではなく、安心して前向きになるような恋愛がしたい、と思う。そのためには、普段から自分の生活をどれだけ充実させ、ひとりでも幸せと感じられるかが大切だ。

誰かがいてくれるから幸せ。それでは、ダメなのだと思い知った。

あなたがいてもいなくても幸せ、でもあなたのことが好き。そんな台詞をいつも心の中に持っておく。

そして願わくば、その価値観を理解してくれるようなお相手が理想ではある。理想の相手にはなかなか出会えないが、価値観の違いを知ってもなお理解して歩み寄ろうとしてくれる人格の持ち主になら、出会える。

人間はそれぞれまったく違うことを考えて、まったく違う環境で生きている。その別個体が共存していくためには、「歩み寄り」「思いやり」「心がけ」が必須スキル。これ無しでやっていこうと思えば、どちらかが我慢する忍耐の恋愛になることは間違いない。恋愛は修行ではないので、片方だけが我慢することもない。

自分の心の中に、帰る場所を持っておく。他の誰でもない自分の中に、ブレない軸を持っておく。すると、気がつかないうちに自分の商品価値が上がり、追いかける側から追いかけられる側になっているものなんだ。

基準はいつも、自分自身。

人生を誰かに預けてしまったりせずに、きちんと必要なものを選びとって生きることで、結果的に幸せも呼び込んでいく。自分を100%知っている人が自分だけ、それってなんて寂しいんだと、私はずっと思っていた。だけどきっと、どこか寂しいくらいが、ちょうどいいんだ。

帰る場所を心の中に持ちながら、誰かに素直に寄りかかれる。特定の何かだけじゃない、たくさんの関わりがあなたを支えてくれる。豊かな人生の登場人物たちは、想像よりもずっと多く、そして広いジャンルになるはず。

失恋?
いいさ、思う存分に泣いて落ちこもう。

そして顔を上げたとき、そこにはもっと素敵な自分が待っているのだから。

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