統失の侑ちゃんと丸島先生のやりとり

侑ちゃんが統合失調症を発症したのはおそらく中2の時です。丸島先生はその後侑ちゃんが専門…

統失の侑ちゃんと丸島先生のやりとり

侑ちゃんが統合失調症を発症したのはおそらく中2の時です。丸島先生はその後侑ちゃんが専門学校に進学した時の担任の先生でした。今侑ちゃんは作業所で働いていて、先生も今は子育てしながら違う仕事をしています。そんな2人のやりとりです。

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冬至までの思考

冬至が過ぎて、日がこれから長くなると思うと、いよいよ冬本番だと言うのに、明るい気持ちになりますね。 季節と感情の浮き沈みの関連や、日光にあたる、あたらないで精神を安定させて前向きになる物質が体内で分泌されるとかされないとか、科学的にも色々なことが証明され始めている昨今ですね。 様々な療育施設などでも、1日のメリハリあるスケジュール進行がやはり実践されていて、成果かあることのようですね。 コロナ禍になって、そのあたりが改善された人もいれば、一人で在宅ワークだとどんどん乱れ

    • 「全集中」こそ存在する(生きる)ってことなんだ!

      侑ちゃんから矢継ぎ早に丸島先生にメッセージが送られる時期というのがあります。 また、丸島先生もお仕事とご家族があるので、丁寧に対応しない時というのもあります。 その両方が重なっちゃう時もあるんですよね。 侑 「こんにちは😃 一年前の自分の投稿が 切実だったので、 シェアしてみました。 宜しければ読んでみて下さい。」 (SNS上に過去の投稿をシェアしてました) 侑 「先生にはこちらの本を オススメします。 「家族のそれから」 「ヤサシイワタシ」 作者 ひく

      • 人は変わり続ける

        前回の続き。 もう今日はこれで最後にします、と終わったやりとり。でもやっぱり伝えたいことや思い出しちゃうこと、ありますよね。 「こんな時間に迷惑かな」とか、考える人たくさんいるかも知れませんね。 侑ちゃんには「こんな事を伝えて、相手の人が喜ぶか?嬉しいか?迷惑か?嫌われるか?…」などの判断が出来ません。 でも、これって、みんなもできてるわけじゃないですよね。「我慢して、伝えない方が無難」に走ってる人の方が多いから、「言いたいことが言えない」なんて空気が生まれるんでしょう

        • 対話は呼び水。自分を見つけるのは自分。

          侑ちゃんは何かを求めて人に語りかけます。 でも、その「何か」をその人は持ってないのです。実は侑ちゃんがたくさん語るのは、侑ちゃん自身の中にある「何か」を形づくろうとしてるからです。 それを知らずに対話を介して相手に何か「与えなきゃ」と思ってる人は苦しくなるかもしれませんね。 何を与えても「もっともっと」と言う渇望しか感じ取れないからです。 でも、実は侑ちゃんは自分の内にその渇きを癒す泉を掘り起こしているのだとしたら、どうでしょうか? 対話は自分の内をみつめる手段です。1

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        • 侑ちゃんの創作
          2本

        記事

          実は何でも知ってる…けど自分で知ってることを知らないだけ。

          以下のやりとりは前回のやりとりの続きなのですが、そこで丸島先生は致命的な「ツッコミ忘れ」をしました。 侑ちゃんはその後素直に自分の仕事や感じ方を一つ一つ検証していきます。丁寧に。 まじめなんですよ。 そして、「認識」の多層性に気付いて「差別」する人の心理にまで触れてるんです!! こんなに優しい人が居ますか? これが、普段は「イジられてる」「嫌われてる」とネガティブな思考にハマり、「ゴメンナサイ」と謝ってばかりいる侑ちゃんなのです。 ネガティブな思考から脱却するだけじゃ

          実は何でも知ってる…けど自分で知ってることを知らないだけ。

          素直さへのアプローチ〜今の私の感情はなあに?

          丸島先生は侑ちゃんが素直だと確信しているので、いつでも直球をぶっこんでます。 侑ちゃんじゃなかったら「プライドを傷つけられた」と思うかもしれないことを平気で伝えます。 そこは侑ちゃん。 素直に納得。 統合失調症は鬱を併発していることが多いです。行動と認識と理解と感情がバラバラになっちゃう。 1度一つの思考のクセに入るとなかなか自分では出られません。情動系の揺さぶりが、全て「否定的」に感じてしまう。 アスペルガー傾向の方の一部もそうなると話に聞きました。 アスペルガ

          素直さへのアプローチ〜今の私の感情はなあに?

          そうして欲しいから、そうしてあげたい。

          「私ばっかり」とか、「せっかく私が〜してあげたのに」って、とっても不幸なことだと思います。 自分のことがわからない、って意味で。 自分の願いや想いや行動の裏に「さみしい」とか「みとめてほしい」とか「ほめてほしい」とかいう自我が潜んでることありますよね。 その自分が1番みえてない(=無視)って辛くて不幸なことだと思います。 自分の発した言葉の深層心理を分析できたら、みんな淋しい自分を見つけてあげられるのかもしれない。 2018年7月5日 侑 「自分も河合さんのように

          そうして欲しいから、そうしてあげたい。

          本トモ

          前にも書いたかもしれませんが、侑ちゃんは本を読み、文字を書ける子でした。丸島先生は読み書きでコミュニケーションが取れることに随分感謝していました。 一緒に加藤諦三さんの本を読み、思い当たる節があり、病院へ行き、診断をもらい、納得し、またさらに本をよみました。 だから2人は今は本トモダチです。 ここからは侑ちゃんがライターです。 ————————————————————— 2020年6月28日 皆さん、ざくざくろさん 知っていますか? 自分は丸島先生に 教えて頂

          重い告白と明るい話題の取り合わせ

          話題の取り合わせコントラスト強いことが色んな時にあると思うんですが、侑ちゃんも丸島先生も基本、丁寧に全部拾います。 侑ちゃんはその時の感情や思い、考えたことを素直に出せる、と言うことがやっぱり良いところ。 出された話題は順番に拾って全部に応えて行くタイプ。 丸島先生は全体を受け止めたあと、順番を構成し直して違う話題に持って行くパターンが多いですね。 やっぱりデザインの先生だから、全部のエレメントを分解して、優先順位つけて、最後に残す印象は何か、与えるテーマは何かっての

          重い告白と明るい話題の取り合わせ

          今欲しいと思ってる言葉は昔の自分が作った妄想

          不安定な時期にはどんな優しい言葉も、本人が欲しがる言葉も、火に油の場合が多いです。 本人は鎮火したいのに、どんどん勢いがついてしまう。 でも、それを抜ける時もきます。戻る時もあるけど。 丸島先生は、火がついてる時には、なるべく遠くから、じっと観察します。 あのあたりが火の元だよ。 風向きはこっちだよ。 そこはもう燃えるものがないよ。 客観的に、「あなたは今こう言う風に燃えているよ」と伝えます。もしかしたら美しいと感じる野次馬もいるかもしれないし、恐怖に泣き出す人も居る

          今欲しいと思ってる言葉は昔の自分が作った妄想

          感情の居所

          2018年頃、侑ちゃんはとても不安定でした。侑ちゃんの場合、あまり季節と気分は連動していなさそうです。ですが、下がる時期が来ると結構長い。過去の記憶なのか、妄想なのか、自分ではコントロール出来なくなり、苛まれ続けます。 その状態にあることを本人は気づけず、記憶と妄想に支配された悲しみや恨みや憎しみの感情が彼女を蝕んでいきます。 SNS上に、侑ちゃんのこんな書き込みがありました。 “「あの人将来絶対犯罪者になるよね 嗤」って 言われたけど、今のところなってないよ。 なって

          【侑ちゃんの創作】献身的に生きるお話。

          僕は新しい鉛筆だ!! 君は明日から ピカピカの一年生だ!! 宜しくな!! ドキドキ、 初めて使われる日が来た 君は噛み癖があるから ちょっと痛いな でも君は僕の相棒さ!! 段々小さくなっていく僕 君は使い辛そうで お母さんに新しい鉛筆を  ねだっている。 仕方ないわねと 新しい鉛筆を買ってもらった 僕はもう要らないのかい? 長い間有難うな 次の奴は噛まないで やれよ。 バイバイ

          【侑ちゃんの創作】献身的に生きるお話。

          ひとつの考えに囚われて抜け出せない。

          統合失調症の特徴でよく説明される「被害妄想や関係妄想」…と言ってしまえば、まるで済んでしまうかのような話も、囚われている本人にはとんでもない苦痛と負の感情の連続的な生成、という恐ろしい状態の中に陥れられている渦中です。 その渦に周りも巻き込まれるのが本当に恐ろしいし、不快だと思うんです。だから、余計に「気にしない」「妄想だよ」「そんなことないよ」と言う声かけをしてしまう。 でも、渦に飲み込まれている本人にそう伝えても、「だってそう言われたし!」「あの目は絶対そうだし!」「

          ひとつの考えに囚われて抜け出せない。

          不安な自分に気づくこと。

          侑ちゃんはSNSでリプライや反応が無いと不安になったり、書いてしまったことに急に怯えたりします。 なので、時々丸島先生とこんなやりとりをします。 2018年1月3日のやりとり 侑 「自分悪口言ってましたか?」 丸 「?言ってないよ。誰の悪口? …時々、ああ、また自分の事 分からなくなって悩んで、 不安げな投稿してるなー、 って時はあるけど。 まあ、不安がない人なんて 居ないだろうけど。 “自分を直そう”とか言うふうに反省しなくて良いと

          次に繋ぎ続けると言うこと

          2018年12月31日 侑 「今年はお世話になりました。 来年もよろしくお願い致します」 丸 「よろしくー! 毎日が一進一退のように 感じてるみたいだね。 上手く生きる事を積み上げる 人生じゃなくて、 沢山の失敗や後悔から 学んでいる今の自分を 大切にしてね。 失敗しても、後悔しても、 「大丈夫、これで来世では 上手く立ち回れるぜ!」 くらいの気構えで行こう! 自分の人生は思ってるよりも 大きくて、自分1人で どうこう出来

          知らない世界を見ないで知ってる世界で比べてしまうお話

          ある所に痩せっぽっちの 男がいました。 そしてその男の前に 太った男が現れました。 痩せっぽっちの男は 「太っていて堂々とした 感じが羨ましいな」と 言いました。 太った男は 「お前こそ軽やかに 歩けて良いじゃないか」と 言いました。 そこに中肉中背の男が 現れました。 「お前は達は個性があって 良いじゃないか」と 言いました。 「痩せっぽっちなら 沢山食べて鍛えれば良いし、 太っているなら、食べるのを 抑えて鍛

          知らない世界を見ないで知ってる世界で比べてしまうお話