【連載小説】無職の僕が大企業の社長を選ぶ話(第1話)
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タクシーに乗ってから、かれこれ一時間ぐらい走っているだろうか。
車は鬱蒼とした森の中の一本道をひたすら進んでいく。周囲に民家など有りそうもない山奥にも関わらず、何故か良く整備された広い道が続いているので車が揺れることも少なかった。
僕の住んでいる市街からこの町まで、列車を乗り継いで三時間。駅からタクシーに乗ったので、家を出てから四時間ぐらいは経っているはずだ。普段着慣れないスーツを着ているせいか肩や腰が痛くなってくる。