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ダンス作品『VOICE』創作日誌

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ダンス作品『VOICE』創作の過程を載せていきます。表の目的はプロモーション、裏の目的は「ここに書くことを目的に毎日少しでもリサーチなりなんなり行う」です。
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#日記

VOICE創作日誌 台本という「予定調和」に曖昧さを意図的に入れる

VOICE創作日誌 台本という「予定調和」に曖昧さを意図的に入れる

今週木曜に迫ったダンス作品『VOICE』の台本を急ピッチで書いている。

今この記事を書いていて思いついたんで、書いてる最中のグーグルドキュメントのURL載っけます。よかったら見てみてください。

「声を発するときの身振り手振りを参考に振り付けをつくる」と言っていて、そのためにテレビの対談番組とかドラマとか視て身振り手振りを収集してきたわけだが、どうもこの身振り手振りというのは、昨日の記事でも書い

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VOICE創作日誌 テーマ候補

VOICE創作日誌 テーマ候補

今回の作品ではやはり小声にでもその場で声を出していることが必要だと思う。が、そのためには自分で話すことで相手に想起してもらいたいこと=テーマが必要だ。と今回強く思った。他の作品だって本来そのはずだ。しかし今回その「言葉で言うことで想起してほしいこと」がまだもやもやと形になっていないからか全く台詞が思いつかないのだ。

今言いたいこと、伝えたいことをピックアップしてみる

戦争反対

大きな声に惑わ

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VOICE創作日誌 微細な動きの作り方

VOICE創作日誌 微細な動きの作り方

再びボリス・シャルマッツが振り付けた作品の映像を探して拝見している。
書籍『コンテンポラリー・ダンスの現在 ノン・ダンス以降の地平』(越智雄磨 著,国書刊行会 刊)があって良かったな、と思ったのはアルファベットの綴りが索引に記載されていたこと。カタカナでネット検索して出てきたページにはことごとくカタカナしか載っておらず、本がなかったら外国人がアップしている動画を探せなかった。

最も「面白い動きを

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VOICE創作日誌 本を読む

VOICE創作日誌 本を読む

引き続き、越智雄磨『コンテンポラリー・ダンスの現在 ノン・ダンス以降の地平』(国書刊行会 刊)を読む。今日は序説の残り、結語、あとがきを読み、ざっくりと全体で言われていることを把握してから第一章を読んだ。

「ノン・ダンス」という作品のいちジャンルに括られた作品たちの特徴として、単に「漠然と頭の中でイメージする“ダンスっぽいこと”をしていない」、というだけでなく、その当時のフランスで行われていたコ

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VOICE創作日誌 ノン・ダンス作品を見る

VOICE創作日誌 ノン・ダンス作品を見る

越智雄磨『コンテンポラリー・ダンスの現在 ノン・ダンス以降の地平』(国書刊行会 刊)の序説を読み、本論の何章を優先的に読むか検討。フランスのダンス界に対する支援体制への言及も載っているらしいがそこはとりあえず飛ばすことにして、「ノン・ダンス」にくくられる作品の特徴について書かれていそうな部分を目次にマーク。

そして、ジェローム・ベル『ショー・マスト・ゴー・オン』2001年版のダイジェストを見た。

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VOICE創作日誌 本と新構成のアイデア

VOICE創作日誌 本と新構成のアイデア

以前買っていた、越智雄磨『コンテンポラリー・ダンスの現在 ノン・ダンス以降の地平』(国書刊行会 刊)を拾い読み。

引用した言葉がとくに印象的だった。
前者を読んで、先日拝見した神戸国内ダンス留学の成果発表『6つのソロダンス』で特に興味深かった作品が、冒頭ダンサーの個人情報(と思しき名前や電話番号、星座など)をシャツに書いては脱いで、敷かれたビニールシートに投げつけていた(ファシャッッッ……と鳴っ

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VOICE創作日誌 迷走……

VOICE創作日誌 迷走……

あるダンス作品の映像を拝見した。

別に具体的なボディランゲージでなく、「踊りの振り付け」だが、それを「観客に目を向けながら行っている」シーンがあって。
ソレを見ていて、具体的な会話のジェスチャーでなくても、『なにか言葉、言いたいことを伝えようとしている』ということを感じられた。
舞台公演での目線、「観客を見ている」という状態自体が、「何か具体的なものを伝えようとしている」と感じさせる効果があるの

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『VOICE』創作日誌 試演終了

『VOICE』創作日誌 試演終了

昨日『VOICE』の試演をさせていただきました。

多くの方にご覧いただき、ご指摘もいただけて、大変有り難い場になりました。

当事者性が感じられない。「他人から言われたテーマで作ったのかな?」と思った。

表現する瞬発力というか、その「土台」がまだないんじゃないかな」

手話でもなく、手の動きのバリエーションや、観る者を引き込む「間」がもっとほしい

シーンごとのつながりがトッピで、繋がって見え

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『VOICE』創作日誌 動画を見る

『VOICE』創作日誌 動画を見る

昨日のリハーサルで撮影した動画を見る。
「もっとここ、こうしたほうが良いな」などを考えていた。
できる限り修正して、本日の試演に臨む。

動画を見ていたときに書いた指摘メモ。こういうのを繰り返して、ブラッシュアップしていく。

『VOICE』創作日誌 粗通し

粗いが、構成の通りに通し稽古をした。やってみて気づくことの多いこと多いこと。
どこなら抽象化しても大丈夫か?どこをもっと細かくしなければならないか?動きを抽象化しすぎても何をしているかわからないし、具体的過ぎてもダンス作品といえないかもしれない。難しい。

それと、やはり音源は必要かもしれない。なくてもわかる作品だと思うが、あったほうがわかりやすい。

『VOICE』創作日誌 構成考案

『VOICE』創作日誌 構成考案

先日のシーンごとの大まかな内容に加え、細かい台詞をとりあえず考え出した。
ストップウォッチを使い、7分ほどで全シーンの思いつく限りの言葉を話す。それを音声入力で同時に文章にした。まさに「考え」「出した」形だ。
少々途切れたりしつつ、の7分なので、実際に言葉を離していたのは5分半といったところだろうか。加筆修正して、身振り手振りや間を加えることを考えると、制限時間9分半には丁度いいだろう。

『VOICE』創作日誌 振り付け構成 1

『VOICE』創作日誌 振り付け構成 1

振り付けを構成した。

と言っても私の場合、作品を構成するときは演劇と同じ用に「目標時間が◯分だから、1分のシーン(大まかな場面の塊)を◯個作ればいいな」という考え方をしている。今回は入場退場を含めて10分以内。なので1分のシーンを10個……と言いたいところだが、時間オーバーが怖いので5〜7個を目指した。

具体的なシーン内容はさすがに別場所に書いたので、ここでは明かさないが……

シーン数、9個

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