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2024日記

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記事一覧

4/09、心房細動、NOAC

今日は心房細動患者における、塞栓症予防薬について教わった。
患者: 70代男性。リクシアナ60mg/1T/分1/夕食後、ビソノテープ2mg/1日1回の処方。この患者さんは高血圧症で治療をしていたが、R6.4.6に不整脈が出たためラニラピッドが処方されたが、あまり改善が見られず本日、上記処方がなされた。ビソノテープ(ビソプロロール)は頻脈性心房細動に適応のあるISA(-)のβ遮断薬である。リクシアナ

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4/11、抗不整脈

今日は、抗不整脈薬について教わった。
患者①: フレカイニド酢酸塩錠50mg/1T/分2/朝•夕食後、ビソプロロールフマル酸塩錠5mg/1T/分1/夕食後の処方。市立病院でカテーテルをした後から処方されており、本日からこちらで処方されることとなった。フレカイニドは、成人において頻脈性不整脈(発作性心房細動•粗動、心室性)に適応があり、1日100mgを分2又は効果不十分であれば1日200mg分2まで

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4/12、B、C型肝炎、薬

ついて教わった。
患者: B型肝炎患者で、肝移植を行った。バラクルード錠0.5mg、ベムリディ25mg、ファモチジンD錠20mg、グラセプターカプセル0.5mg、セルセプトカプセル250/分2、メドロール錠2mgの処方。バラクルード(エンテカビル)とベムリディ(テノホビル)は抗ウイルス化学療法剤であり、グラセプター(タクロリムス)とセルセプト(ミコフェノール酸モフェチル)は免疫抑制剤、メドロール(

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3/11、麻薬取り扱い

今日は、麻薬の取り扱いについて教わった。薬局で麻薬を調剤するには、麻薬小売業者の免許が必須で、麻薬を扱う上では当免許の3年毎の更新が必要である。まず、薬局が麻薬を入手する際には、麻薬譲受証を用意しなければならない。麻薬譲受証には、麻薬小売業者の免許番号(有効期限内のもの)•譲受人氏名/判•麻薬業務所(薬局)の所在地及び名称を記載したうえで、麻薬の品名•容量/個数/数量を記載する。麻薬小売業者と麻薬

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3/12、看取り、転医

今日は、麻薬症例について教わった。
患者①: がん末期患者さんで、疼痛治療のため定時投与でフェントステープ1mg、レスキューとしてアブストラル舌下錠100μgが処方されている。レスキュー麻薬は、安全性が担保された定時投与麻薬と同成分のものを使用するのが基本で、1回量の目安は定時投与麻薬の10〜20%(約1/6)とされる。フェントスとアブストラルはどちらもフェンタニル製剤であり、フェントステープ1m

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3/13、吸入薬、全般

今日は、吸入薬について教わった。
患者①: フルティフォーム125エアゾール120吸入用/1日2回2吸入、キプレスOD錠10mg/1T分1就寝前の処方。処方より喘息患者であると推測される。フルティフォームはステロイドとβ2刺激薬(LABA)の合剤で、キプレスはロイコトリエン受容体拮抗薬である。この組み合わせはガイドラインのステップ3に相当し、これでコントロールできていると考えられる。
患者②: オ

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3/18、骨粗鬆症、ビスホ

今日は、骨粗鬆症治療薬、特にビスホスホネート薬について教わった。
患者①: ボノテオ錠50mg 1T 分1 朝食前30分 4/14、エディロールカプセル0.5μg 1C 分1 朝食後の処方。ボノテオ(ミノドロン酸)は4週に一回服用のビスホスホネート薬であり、起床時に十分量の水で服用した後少なくとも30分は横になったり飲食することを避けねばならない。骨粗鬆症治療薬でも、ボノテオ50やリカルボン50の

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3/19 下剤、種類、飲み方

今日は、下剤について教わった。
下剤は大きく分けて、刺激性と非刺激性のものがある。⾮刺激性下剤は腸の⽔分を増やし、便を柔らかくするため、刺激性下剤と⽐べて効果はマイルドで即効性がないことが多い。刺激性下剤(センノシド等)は、腸を刺激して蠕動を促進し便を出しやすくする。⻑年毎⽇連⽤すると腸が弛緩してしまい、下剤を飲まないと便が出にくくなったり、副作用として腹痛が現れることがある。当薬局では高齢の方が

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3/21 前立腺肥大、種類

今日は前立腺肥大症治療薬について教わった。
患者①: ハルナールD錠0.2mg/1T/分1/就寝前の処方。この患者さんはR5.10.5に膀胱炎の症状及び頻尿を訴え、クラビット250とハルナールDが処方された。同月19日に、膀胱炎の症状が良くなったが年齢(90半ば)も考慮すると前立腺肥大による頻尿が考えられるためハルナールDを継続することとなり、現在までハルナールDの処方が続いている。ハルナール(タ

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3/22 過活動性膀胱、抗コリン

今日は、過活動膀胱治療薬について教わった。
患者①: 90代女性、ウリトス錠0.1mg/1T/分1 朝食後の処方。ウリトスは抗コリン薬で、膀胱においてM1拮抗によるアセチルコリン遊離抑制とM3拮抗による膀胱平滑筋収縮抑制作用を示し、過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁の治療に用いられる。その作用機序から閉塞隅角緑内障や心疾患を有する者など禁忌も多い。副作用としても尿閉や口渇などがあり

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3/25 ステロイド、混合

今日は、ステロイドについて教わった。
当薬局ではマイザーとヒルドイドを混合した塗り薬2種類がよく出る。一つは、マイザー軟膏0.05% 5gとヒルドイドソフト軟膏0.3% 25gの混合。もう一つは、マイザー軟膏0.05% 10gとヒルドイドクリーム0.3% 20gを混合した塗り薬である。混合する2種の薬剤は同じ有効成分であるが、ステロイド(マイザー)の含有率でステロイドの強さを調整している。ヒルドイ

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3/26 ステロイド 、体部位

今日は、昨日に引き続きステロイドについて教わった。
ステロイドは、身体部位ごとに吸収率が異なるため、患部ごとに様々な調整がされている。例えば、前腕内側を基準とすると頬は13倍、陰嚢は42倍、反対に掌は0.83倍、足底は0.14倍となっているため、同じステロイドを処方しても患部により効き方や副作用のリスクが異なることが分かる。先日記載したように近隣の内科では基本的にマイザー(very strong)

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3/27 高血圧合剤

今日は、高血圧治療薬の合剤について教わった。
患者①: ザクラス配合錠HD/1T/分1/夕食後、カデュエット配合錠3番/1T/分1/朝食後の処方。この患者さんは、H22.7に血圧が高かったため、ノルバスク5mg/1T/朝が処方され、9月に血圧が少し下がりノルバスク2.5mgに変更、11月にまた高くなりノルバスク5mgに戻ったが、H30.12にそれでも血圧が高いとのことで夜のアムロジピン2.5mgが

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3/28 尿酸の薬

今日は、尿酸値下降薬について教わった。
患者: フェブリク10mgの処方。この患者さんは、R3.4に痛風発作を訴え、プレドニン、ナイキサン、レバミピド、モーラステープが処方された。R3.6に痛みが良くなってきたため、頓服でコルヒチン、ナイキサン、レバミピドに切り替え、7月にフェブリク10mgが追加された。R5.8にフェブリクがユリスに変更された(尿酸値の下がりが悪かったと推察される)。同年11月、

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