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2022日記

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記事一覧

8/05最終日

今日は薬局実習最終日だった。午後は今まで見たり教わったことの集大成として、指導薬剤師に後ろで見守って頂きながら1人で服薬指導を行った。その中の患者で降圧薬と脂質異常症治療薬の処方が出された患者がいた。処方内容はアジルバとアトルバスタチンであり、おくすり手帳の情報から今回よりアジルバが追加されていた。薬歴を遡ると1年前くらいから何回かアジルバの処方を断っていて、アジルバは以前から飲んでいる薬のようだ

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8/04骨粗鬆症、女性ホルモン

今日は骨粗鬆症の薬について学んだ。よく使われるのは活性化ビタミンD3製剤やビスホスホネート製剤、選択的エストロゲン受容体調節薬(SERM)であるが、今回は閉経後骨粗鬆症の治療について学んだ。以前はプレマリンなどのエストロゲン製剤がよく投与されていたが、エストロゲンは肝臓において血液凝固因子の合成促進作用をもつために副作用として血栓症や塞栓症といった報告があり、あまり使われなくなっていた。その副作用

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8/03抗ウィルス薬、単純疱疹、帯状疱疹

今日は抗ヘルペスウイルス薬について学んだ。薬局では帯状疱疹に対しての処方と、口唇ヘルペスに対しての処方がよく出されている。帯状疱疹に対してはアメナリーフ錠200mg2錠分2(1回400mgを1日1回)を7日分とスレンダム軟膏が初回に処方される。アメナリーフ(アメナメビル)はヘルペスウイルスのヘリカーゼ・プライマーゼ活性を直接阻害しDNA複製を阻害する抗ウイルス薬だが、スレンダム(スプロフェン)は非

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8/02排尿障害、膀胱炎

今日は排尿障害の治療に用いられる薬剤について学んだ。
排尿障害は正式には下部尿路症状(LUTS)のことであり、LUTSの中には蓄尿症状・排尿症状・排尿後症状がある。女性の場合は尿道の締まりを良くする薬剤が使われることが多く、男性は尿の通りを良くする薬剤がよく使われる。女性ではβ3受容体に選択性のあるべオーバ(ビベクロン)、ベタニス(ミラベクロン)や、抗コリン薬のベシケア(ソリフェナシン) がよく用

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8/01芍薬甘草湯、抑肝散

今日は漢方薬について学んだ。薬局でよく使われる漢方薬には、芍薬甘草湯と抑肝散の2つがある。漢方というのは漢方医学に基づいて治療が決められる"随証治療"が基本であり、西洋医学のように病名があって薬が決まる、というのとは異なっている。証を決めるには四診と呼ばれる望診・聞診・問診・切診を行なって証を決定する。
まず芍薬甘草湯はシャクヤクとカンゾウという生薬から構成されており、添付文書の【効能および効果】

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7/30歯科オペ、抗生物質用法

今日は抗菌薬を処方された患者が来局した。処方箋は口腔外科からの処方で、来月抜歯をすると話していた。処方内容は①(頓服)アモキシシリンカプセル125mg 抜歯1時間前 2カプセル、②(内服)アモキシシリンカプセル125mg 抜歯後 分3で3カプセル、③(頓服)カロナールが処方されていた。①と②は薬剤が同じであるが、頓服と内服で異なるのと、用法が異なるために処方箋上では別々で記載がされていた。ただし、

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7/29抗うつ薬、抗精神薬

今日は精神疾患の薬剤を変更する患者が来局した。その患者は今回よりレメロン(ミルタザピン)を中止し、新たにジプレキサ(オランザピン)を開始するとのことだった。レメロンは今年の3月より服用を続けていたが、7月に受診した際に気持ち悪さを訴えていた。それから薬剤追加や変更はなく様子を見ていたが、気持ち悪さや不眠を訴えて今回より薬剤変更となった。レメロンはNaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン

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7/26マクロライド長期投与

今日は抗生物質を長期的に服用している患者が来局した。その患者はエリスロシンを飲んでおり、薬歴を遡ってみると平成31年から今までずっと処方されていた。エリスロシン(エリスロマイシン)はマクロライド系抗菌薬の1つで、適応症としては、"表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管炎・リンパ節炎、乳腺炎、骨髄炎、扁桃炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、腎盂腎炎、尿道炎、淋菌感染症、軟性下疳、梅毒、子宮内感染、中耳炎、

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7/25バイアスピリン中止、憩室出血

今日来局した患者で、バイアスピリンを中止する患者が来局した。その患者は7/13にいつもの薬を貰いにきていたが、次の日に血便がみられたとのことで病院に来て、そのまま救急車で運ばれ入院したとのことだった。運ばれた先では"憩室出血"と診断がされたようで、入院時よりバイアスピリンが中止となっていた。憩室とは、消化管壁の一部が外側に突出して嚢状になった状態をいう。ほとんどが大腸にみられ、消化管壁の強さと腸管

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7/22調剤報酬

今日は調剤報酬について学んだ。
調剤報酬点数は2年ごとに見直されており、最新のものは2022年4月改定となっている。
2022年4月以前では、調剤報酬は⑴調剤技術料と⑵薬学管理料の2つで構成されており、⑴は①調剤基本料・②調剤料・③加算料に分けられていた。調剤業務の内容として、⑴では❶患者情報の分析・評価、❷処方内容の薬学的分析、❸調剤設計、❹薬剤調製・取り揃え、❺最終監査、❻調剤録の作成が該当し

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7/21エンレスト、高血圧用量

今日はエンレストを処方されている患者が来局した。エンレストは2020年8月26日に発売されたアンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬で、初めは慢性心不全のみに適応があった。しかし2021年9月に高血圧症の適応が新たに加わった。今回の患者ではエンレスト200mg1錠が処方されており、慢性心不全では初回1回50mgから始めるため、高血圧の治療における処方と考えられる。慢性心不全の適応においては"AR

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7/19タリージェ、トラムセット

今日は新たにトラムセットとタリージェが処方された患者が来局した。この患者は以前一時的に入院していて、退院後初めての処方であった。また、代理で取りに来ていたので詳しいことは分からなかったが、痛みがひどいために検査入院をしていたのかと予想される。
まずトラムセットはトラマドールとアセトアミノフェンの合剤で、非麻薬性の合成オピオイドである。トラマドールはモルヒネの5分の1の用量比で鎮痛効果があり、非癌性

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7/15DPP4とビグアナイド合剤変更

今日は糖尿病治療薬で配合剤へと処方変更された患者が来局した。その患者は以前よりDPP-4阻害薬のネシーナ(アログリプチン)とビグアナイド薬のメトグルコ(メトホルミン)を服用していたが、前回の来局時に血糖コントロール不良のため、ネシーナからエクアへ変更していた。そして今回からエクアとメトグルコを中止し、配合剤であるエクメットHDへと変更されていた。エクメットHDはエクア50mgとメトグルコ500mg

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7/13GLP-1注射と内服

今日は糖尿病治療薬のGLP-1受容体作動薬について学んだ。現在よく使われている薬剤としては、ビクトーザ(リラグルチド)とトルリシティ(デュラグルチド)、オゼンピック(セマグルチド)、リベルサス(セマグルチド)の4つがあると聞いた。GLP-1はインクレチンの1つでインスリン分泌を促進させたり、中枢にはたらき摂食中枢を抑制したりする効果がある。GLP-1受容体作動薬は分解酵素であるDPP-4に分解され

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