7/15DPP4とビグアナイド合剤変更

今日は糖尿病治療薬で配合剤へと処方変更された患者が来局した。その患者は以前よりDPP-4阻害薬のネシーナ(アログリプチン)とビグアナイド薬のメトグルコ(メトホルミン)を服用していたが、前回の来局時に血糖コントロール不良のため、ネシーナからエクアへ変更していた。そして今回からエクアとメトグルコを中止し、配合剤であるエクメットHDへと変更されていた。エクメットHDはエクア50mgとメトグルコ500mgの合剤で、今回の患者において前回処方と成分量は同量である。ここまでの処方変更は、エクメットHDの配合剤へと変更するために行われたと考えられる。エクメットHDの添付文書上でも「5.効果または効果に関連する注意」の欄に、「既にビルダグリプチン50mg1日2回・メトホルミン塩酸塩500mg1日2回併用で状態が安定している、ビルダグリプチン50mg1日2回・メトホルミン塩酸塩250mg1日2回で効果不十分、メトホルミン塩酸塩500mg1日2回単剤で効果不十分な場合に使用を検討すること。」と記載があり、エクアを服用していて安定した場合にエクメットへ変更できることになっている。また、ネシーナとメトグルコの配合剤としてイニシンクが存在するにも関わらずエクアとメトグルコの配合剤のエクメットへされたことについて、経験上エクメットの効果が高いとされていることがある。メトグルコの用法から推測してみても、メトグルコは局量として1日750〜1500mgを2〜3回に分服するとなっており、イニシンクではメトグルコ500mgが含有されているが1回1錠分1となっている。一方、エクメットHDでは分2であるので血中濃度が維持されやすく、効果が高いと想定される。また今回の患者ではエクアとメトグルコの時は1日4錠飲んでいたが、1日2錠となるためコンプライアンス向上も期待できると考えられる。