7/19タリージェ、トラムセット

今日は新たにトラムセットとタリージェが処方された患者が来局した。この患者は以前一時的に入院していて、退院後初めての処方であった。また、代理で取りに来ていたので詳しいことは分からなかったが、痛みがひどいために検査入院をしていたのかと予想される。
まずトラムセットはトラマドールとアセトアミノフェンの合剤で、非麻薬性の合成オピオイドである。トラマドールはモルヒネの5分の1の用量比で鎮痛効果があり、非癌性慢性疼痛における鎮痛においては1回1錠を1日4回服用する。タリージェ(ミロガバリン)はリリカ(プレガバリン)と同様の薬理作用・有効性をもつ薬で、"末梢性"神経障害疼痛に適応をもつ。主な副作用はめまいや傾眠、意識消失などが知られており、用法用量として初期は1回5mgを1日2回、その後5mgを1週間以上の間隔をあけて漸増し1回15mgを1日2回で服用すると記載がある。今回の処方ではタリージェ錠5mgを2錠分2であったので、初期用量で出されていると考えられる。ただ、患者は高齢者であるため腎機能低下が予想され、クレアチニンクリアランス値によってはより少ない用量から開始することも考えられるが、痛みがひどいために通常初期用量で出されていると予想される。
痛みに対して外科的処置を行わずに内服処方で痛みを和らげるのは、患者が高齢で外科的手術の負担が大きいことと、副作用として問題となる転倒リスクについて車椅子生活のために軽減されることが考えられ、内服での疼痛管理が選択されたと考えられる。