8/05最終日

今日は薬局実習最終日だった。午後は今まで見たり教わったことの集大成として、指導薬剤師に後ろで見守って頂きながら1人で服薬指導を行った。その中の患者で降圧薬と脂質異常症治療薬の処方が出された患者がいた。処方内容はアジルバとアトルバスタチンであり、おくすり手帳の情報から今回よりアジルバが追加されていた。薬歴を遡ると1年前くらいから何回かアジルバの処方を断っていて、アジルバは以前から飲んでいる薬のようだった。その患者は血圧の値を見て自己判断で降圧薬の服用をやめていたようで、コンプライアンスが不良であった。そして今回の服薬指導時の聞き取り内容では、血圧が上がったために今回は処方されたと言っていた。自己判断で飲んだり飲まなかったりしていたため、血圧が上昇してしまったのだと考えられる。自己判断で調節できる薬には酸化マグネシウムのような便秘薬やマイスリーのような睡眠薬があるが、降圧薬や糖尿病治療薬などの薬は継続して服用することで血圧や血糖のコントロールが可能となる。そのため、検査値や症状が良くても自己判断で飲むのをやめてはいけない。
継続服用が必要な薬に対して、薬剤師が服薬指導できることは継続の必要性を伝えることである。また、処方変更があった際は病院でどのような話があったのか、患者自身の体調変化があったのかを正確に聞き取ることも重要である。
今回、私はアジルバの処方追加と薬歴の情報から、手持ちが無くなり処方されたと思い、そのような対応をしてしまった。その服薬指導を見た指導薬剤師からは、”継続すべき薬を毎日飲んでいないことを把握し、血圧が高くなっているのであればきちんとそのことを医師に相談するよう伝える”とアドバイスを頂いた。
今回の症例や今日一日の服薬指導体験を通して、正しい薬剤を正しい数渡すことはもちろん、患者の服薬コンプライアンスや処方意図を短い時間で聞き取り考えることが大事だと感じた。そしてその技術は長年の経験で培われていくのだと、日々薬剤師のお手本を見ていて感じることが出来た。