エーゲ海に捧げた夫婦の時間【旅の思い出#4】
ギリシャ、アテネ市内を楽しんだあとはトラムに乗って海沿いに向かいました。アテネ中心地にある有名な広場、シンタグマからトラムに乗れば20分ほどで海沿いに行くことができます。
エーゲ海が見えるところで6日ほど過ごしました。特に何をするでもなく、毎日散歩したりまどろんだり、地元の人が行きそうなお店にふらっと入ってみたりね。
小腹がすいたら、ギリシャではハンバーガーじゃなくてピタギロス。地元の人が出入りする人気のお店を狙う。ピタギロス屋さんに通う道の途中に柑橘類の木がとつぜん生えていたりします。どうも橙(だいだい)のようです。
ギリシャの人々の日常を感じながら、ただただ散歩したり海を眺めたり、住宅街を探検したり、地元の雰囲気を味わうためにテクテク歩きました。歩き疲れたあとは、海でくつろぐ人々の真似してビーチでまったり。
グリファダ(Glyfada)地区に足を伸ばしてみました。ギリシャなのにアメリカンテイストらしいと聞き散歩です。たしかに、洗練されたバーやカフェ、ファッショナブルなお店が軒並み続いていました。とはいえ、そういった場所にはわたしたち夫婦は惹かれません。😁
気の向くままにのらりくらりと歩き、小腹がへったらギリシャモンをつまみ食いの旅です。
いちばん思い出に残っているのが、グリファダでたまたま遭遇したシーフードレストランです。「そろそろ夕飯だよね〜」とお店を物色して歩いていたら、シーフードの食べ放題の看板が目に入りました。店内をガラス越しに覗いたら、窓際で食事中のスキンヘッドのお客さんと目が合い手招きされてつい入ってしまいました。
アテネ市内でタクシードライバーをしているというおっちゃん「市内からここまで食べに来るんだ」と笑顔でわたしたちを迎え入れてくれました。メニューを見ながら、オススメをしっかり教えてくれました。
「ギリシャなんだから酒はOuzo (ウーゾ)だよ」
ウーゾが運ばれてきたらご夫婦が立ち上がってきて乾杯〜!!😆
↓ここでもちょっと触れています。
おっちゃんのオススメがどんどん運ばれてきて、胃袋は破裂寸前でしたが、どれもおいしくてつい食べちゃいました。なにしろ食べ放題なのでいくら食べても値段(ひとり13ユーロ)は同じという危険な状況で死ぬほど食べました。
それにしても、手招きしてくれたおっちゃんに感謝!!
帰国したあとも、「またあの店に行きたいな」というぐらい気に入ってしまいグリファダでのいい思い出になりました。
さてさて、エーゲ海を眺めて過ごす時間は続きます。毎日あきずに海辺を散歩したり、ベンチで休憩したり。地元の人たちの日常を夫婦で眺めながら人間ウォッチングをしては、夫婦のアホな会話で時間は過ぎていきます。
写真が消えてしまってみつからないけど、ウミガメの救済施設が近くにあり、そこの見学はおもしろかったです。フランスからボランティアに来ている学生さんが、いろいろと案内してくれました。彼女は環境学を学んだのでそれを活かしたいとギリシャまできてボランティアをしているそうです。
観光はさておき、旅先でそんな若者の生き方に触れられることにわくわくしました。そこは傷ついたウミガメをみつけると手当てし、元気になると海に戻してあげる活動をしている施設です。全てボランティアで賄われていることや、活動のことなどを英語で説明してくれました。
太陽がだんだん下がってくると、人々も少しずつ減って行きました。みんなどんな家に帰っていくのかな?と想いを馳せながら誰もいなくなるまで海を眺めていました。1週間でヨーロッパ周遊3都市ツアーをやってのけるような日本人から見るとあり得ない旅のカタチかもしれませんが……。
旅っていっしょに行った人と同じ景色を見て、語り合った時間こそが尊いのだと今あらためて思います。同じ場所に行くことはできますが、共有した時間は2度と戻りません。残りのわたしの人生でまたギリシャに行く機会があるかどうかはわかりませんが、そのときがもしあるのならまた別のステキな時間が生まれるんだろうな。次は島かな……なんてね。
後記
実は、写真の整理していたらこの旅を詳細に記した夫の原稿が出てきました。忘れていたことやわたしたちの会話が克明に綴られています。まさか自分がこの世にいなくなるとは予想すらせずに記したのでしょうが、今となってはわたしたちの過ごした時間の証となりました。これどうしようかな……。
我が夫婦の旅の思い出として天下一品の鳥肌ストーリーもまだ読んでいない人は読んでみてね。😱😱😱😱😱↓↓↓↓
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