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『項羽と劉邦』執筆日記

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ずっと夢だった『項羽と劉邦』の小説を書こうと思います。執筆する上で感じたことなどをこちらにまとめていきます。
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2018年8月の記事一覧

私にとっての「項羽と劉邦シリーズ」の意味

もうずっと長い間、「自分の手で『項羽と劉邦』の物語を描きたい」と思ってきました。

作品を書くことは私の努力次第でなんとかなる話です。

そしてこのご時世、自分で書いた作品を人前に出せる場所は腐るほどあります。

こんなにも恵まれた世の中で「私は『項羽と劉邦』のお話を書きたかったなぁ」などと言って死ぬのは情けない話です。

割とどんな言い訳も通用しない環境だと思っています。

だから書くことにした

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距離感おかしくなる中国の地図

距離感おかしくなる中国の地図

中国史の小説を書いていれば、当然中国の地図を見ることになります。

スクショとフォトショでこんな感じのものも作ってしまったり。

陳勝呉広の乱にまつわる地図で、赤丸・青字がこの乱に関係する土地です。

こうして地図を見ていると、距離感が狂ってきます。日本地図を見ている距離感で中国の地図を見ているといろいろおかしな考えになってくる。

私が作った地図で見ると、陳勝が生まれた陽城から陳勝が王になった陳

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身の回りに起こることは必然なのか、偶然なのか

身の回りに起こることは必然なのか、偶然なのか

『陳勝呉広の乱』を書くにあたって、「陳勝はたまたま楚で旗揚げをした」というニュアンスを少し強調している私。

歴史って偶然の折重なりの中で生まれたような気がします。

あの大沢郷であの時大雨がなければ、陳勝呉広の乱は起きていなかった。

たらればの話をしても仕方がないけれど、私は歴史を読んでいると「この時これがなければ起きなかった歴史的事案ってたくさんあるな」ということを頻繁に感じます。

各々の

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鶴の一声

ぼーっとしたまま周りに流される人間が、私は嫌いです。

ただ流されてくれるだけならいいのだけど、流されている「だけ」の人間はああだこうだと文句を言うだけ言って組織の足を引っ張るものなので。

そうやって流されている「だけ」の人間は「読まなければならない空気」を作ります。

「読まなければならない空気」は組織を悪い方向に連れていくもの。

「空気読めよw」というセリフは悪い方向に向かっている時に出て

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陳勝の死に報いたい

陳勝の死に報いたい

15日に販売開始告知をした『陳勝呉広の乱』ですが、書きながら自分で「陳勝かっこいい!」と思っていました。

ただいま『陳勝呉広の乱』はkindleストアにて無料キャンペーンを行っています。

私の作品の中で陳勝は「世の中を良くしよう。住み良い社会を作ろう」と最初に天下に号令した人物です。

彼の最期は孤独で、悲しい結末。『史記』を読んでいても彼は悲しさを抱きながら死んでいったのではないかと多くの人

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「大楚」を登場させなかった理由

「大楚」を登場させなかった理由

「陳勝呉広の乱」のお話を書くときに、多くの小説や漫画などでは旗揚げの際多くの人が「大楚(タァチュウ)」と叫んで陳勝に賛同した……みたいなシーンが描かれています。

史記の陳勝の記述を見ても「大楚」は出てきます。

いかにも「歴史がこの時動いた」感じがあって、迫力のある出来事だったみたいな感じではあります。

……が?

果たして陳勝って楚の人だったのかと疑問に思います。

陳勝が生まれた陽城は洛陽

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『陳勝呉広の乱』〜項羽と劉邦シリーズ〜販売開始になりました

『陳勝呉広の乱』〜項羽と劉邦シリーズ〜販売開始になりました

毎月15日にはkindleストアにてダウンロード可能にしておくルールの「項羽と劉邦シリーズ」。

2巻目の『陳勝呉広の乱』も無事に出版できました。

こちらのURLからダウンロードできます。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07G731Y2T/ref=cm_sw_r_cp_awdb_c_5.2CBb0PTVEX2

……出版してからも本文以外の原稿をいろ

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