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ローソンの変人店長から学んだ大事なこと#コミュニティ編

こんばんは。
りんです。

前回に引き続き、変人店長シリーズです。
これまでのお話で、変人店長の癖の強さと一流な仕事人としての一面が伝わったかと思います。

しかし、決して彼一人ではここまでの結果は作れませんでした。
それは私を含めたアルバイト仲間が一丸となって彼に協力することで成し得て来ました。

今回はそんなローソンというコミュニティの中で、リーダーの店長がいかにして仲間の力を借りられたのかお話しします。

仲間のミスは自分の責任

レジ点検での出来事

ローソンの仕事でミスが起こりやすいことは、公共料金等のお客様控えの私忘れ、商品やお箸の入れ忘れ、レジの打ち間違い等でした。
中でも特に多かったミスがレジ点検です。

各時間帯、退勤の1時間前ぐらいにレジ内の金額点検を行うのですが、なぜか金額が合わないことが多々ありました。
私も1年目の時は金額が合わない原因に心当たりがありましたが、流石に3年間働くとレジ業務が熟練してくるので、自分に限ってあり得ないと思っていました。

私が働いていたお店では、誤差プラスマイナス1,000円以内であれば、ルール上問題はありませんでした。
しかし店長は監視カメラを確認して、必ず原因を究明してしていました。

その中には私がうっかりお金を渡しそびれたり、渡しすぎたりしたこともありました。
そんな時、店長は自分のポケットマネーで不足分を補ってくれました。

正直コンビニ店長の給料は決して高くありません。自分たちのミスで店長にお金を出させることに対し、申し訳なさしかありませんでした。

クレーマー対応

またある時は、コンビニには色々なお客様がいて、正直ややこしい人もいます。
こちらに全く落ち度がなくてもいちゃもんをつける人、若い女性スタッフが対応するだけで機嫌が悪くなるおばさんetc…。

こういう時、店長は必ず矢面に立って頭を下げてくれました。
私は「なぜこの場面で、こんな人たちに店長が頭を下げる必要があるのか?100歩譲って対応した私たちアルバイトがそうすべきだろう。」と思っていました。

今なら一番問題が解決しやすくて、ダメージの小さい手段だったとわかります。
また、誠心誠意謝罪して不満を解消すれば、クレーマーが顧客に逆転する方法だったのかもしれません。

店長は私たちに業務的なフィードバックはしても、責めることは一切ありませんでした。
責任の所在は全て自分にあると決めて、反省の矢印を自分に向けていました。

だからこそ、PDCAを回すのが早く、具体的な解決策がすぐに出て仕事が前進していました。
この2つの出来事がきっかけで、私は自分のアルバイト経験の長さに慢心していて、同時に精神的に未熟だったことに気づきました。

それ以来、私自身ミスは格段に減り、レジ点検でマイナスが出た時は自分で補填するようにしました。
また、クレーマーが来ても、バイトリーダーとして同じアルバイト仲間を守るために矢面に立つようになりました。

また、それを見た仲間も同じ前提で働くようになりました。
店長が背中で見せてくれたことが伝播していったのです。

弱みを曝け出して人に頼る天才

ここまで書くと「変人だけどかっこ良すぎないか?」と思いませんか?
しかし、全然完璧な人ではないのです。

能力のステータスで言えば、コミュニケーション能力や独創性に全振りして、細かい作業やルーティンワーク、時間やルール遵守が苦手な、歪な金平糖のような人でした。

彼はそんな弱みに対してもネタにするぐらいオープンで、人に頼ることを全く躊躇しませんでした。
私たちも頼られれば悪い気がしないのと、普段お世話になっているだけに何かしてあげたいという気持ちになってしまうのです。

私は細かい作業や店内のルール決めが得意だったので、発注、シフト管理、ペナルティ管理等、本来社員がやるような仕事を任せてもらいました。
今になって思えば、店長が人のミスを責めないアメなら、私がルールでメリハリをつけるムチのような役割で補っていたのだと思います。

店長は人に頼るときに限らず、帰り際によく感謝の言葉と共に缶コーヒーを奢ってくれました。
ほんの少しの嬉しい気遣いの積み重ねが、仲間の信頼と力を引き出すのだと気づきました。

最後に

以上、3回に渡って変人店長から学んできたことを書きましたが、本当はまだまだあります。
それこそ仕事とは直接関係ない人として大切なことから、とても下らないことまでです。

店長は口臭を気にする癖に、いつもKOOLの12ミリを吸って、BOSSのブラック缶コーヒーを大量に飲んでいました。
変人なのにカッコよかったので、私も影響を受けて1年間だけタバコを吸っていました笑

それぐらいたくさんの影響を受けました。
そんな変人店長は私が大学を就職する1ヶ月前にローソンを退職しました。

ローソンには私を含め、大学4回生、高校3年生ばかりで、ほとんどが卒業や進学でローソンにいられなくなったからです。
店長はそれが耐えられなかったそうです。

それは、お店が回らなくなるからというビジネス的な側面だけではなく、「心血を注いで育てた、仕事を超えた仲間が自分の下から去る辛さが耐えられない。」と仰っていました。

学生の間にここまで仲間を大事にしてくれる人に出会ったのは、本当に幸運だったと思います。
社会経験の乏しい未熟な大学生だった自分を、社会に出る前に仕事の厳しさと面白さを教えてくれた店長には心から感謝しています。

その後、彼は一度退職されたものの、現在はローソン甲子園五番町店に戻って全力で働かれています。
私も彼に負けないぐらい、自分の人生、仕事、仲間に全力で向き合って、物心共に豊かになっていきます!

今日はここまで。
ありがとうございました。

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