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【ファジサポ日誌】35.「アウェイ鉄」提案シリーズ②~4.29ブラウブリッツ秋田編~

こんにちは。
前回、実験的に作成しました「アウェイ鉄」提案シリーズ、やはり多くの需要は見込めないようですが、一部の皆さまより熱烈な?コメントをいただくことができました。ありがとうございます!

という事で、しばらくシリーズを継続してみたいと思います。
今回は鉄道ファンの分類といった記事は省き、早速本題に入ります。

はじめに

私は「アウェィ鉄」を計画にするにあたり、「現地との往復での乗り鉄」「現地での乗り鉄」とを分けて考えます。
特に往復は、場所、シーズンによって鉄道での移動を断念しなくてはならないケースもあります。今回の秋田戦は遠方であり、またGWの真っ最中ということもあり、実は様々な制約を受けそうなのです。

1.秋田までの往路を検討

早速4/29(祝土)ソユースタジアム14:00キックオフ、ブラウブリッツ秋田戦のアウェイ鉄を検討してみましょう

秋田名物「なまはげ」に因んで「鬼門」ではないのですが、今回往復の乗り鉄を考えるにあたり、秋田やGWは鬼門なんですね。
なぜなのか?
使えそうなおトクなきっぷがあまり無いのです。
青春18きっぷは期間外、「北海道・東日本パス」という似たようなフリーきっぷもありますが、こちらも期間外となります。

こうしたおトクなフリーきっぷは鉄道利用客が減少する閑散期のサービス的な位置づけですので、G.W.などの繁忙期は使えない設定になっているものも多いのです(※18きっぷや北海道・東日本フリーパスは期間中であれば繁忙期も使えます)。

そして、単純に岡山から秋田は遠いですよね。
この14時キックオフという時間がクセモノでして、途中で空路の助けを借りても試合日4/29(土祝)の当日移動はなかなかタイトです。

往路での乗り鉄を諦めて、空路乗り継ぎでの当日移動を考えてみました。
岡山空港→羽田空港→秋田空港の経路を確認してみます(※1/28現在、運賃は全て大人1人あたり)。

4.29岡山→羽田→秋田

岡山空港7:05発(ANA652)→羽田空港8:20着10:15発(ANA403)→秋田空港11:20着
運賃:バリュートランジット 45,280円

JALもみてみましょう。

岡山空港7:15発(JAL232)→羽田空港8:25着11:10発(JAL163)→秋田空港12:15着
運賃:スペシャルセイバー乗継 33,740円

GWということもありまして、なかなかなお値段になっております。
マイルが貯まっている方はこのパターンもありかもしれません。

4/28(金)は平日ですので、お仕事という方もいらっしゃると思いますが、4/28午後から移動開始が可能であれば、伊丹空港から秋田便に乗るパターンがすぐ思いつきます。

最近の拠点空港は搭乗手続きに時間がかかる傾向にありますので、少なくとも航空機出発の90分前までには、空港に到着しておきたいものです。

4/28(金)
岡山15:58発(のぞみ36号)→新大阪16:43着16:58発(御堂筋線・北大阪急行)→千里中央17:13着17:27発(大阪モノレール)→伊丹空港17:41着19:15発(ANA1655)→秋田空港20:45着
運賃等:山陽新幹線 6,550円(指定席)
    御堂筋線    320円
    大阪モノレール 340円
    ANA  12,110円(スーパーバリュー75)

これでしたら、秋田空港から秋田市街へのリムジンバスを入れても20,000円程度、秋田のビジネスホテルが最安で5,000円ぐらいだと思います。25,000円で収まります。やはり有力なルートだと思います。

結構、乗り鉄もできますね!
モノレールにも乗れます!
新大阪で降りて、大阪までJR、または御堂筋線で梅田まで出まして、阪急宝塚線で蛍池、大阪モノレールというルートも手間はかかりますが好きです。

大阪モノレール
阪急宝塚線蛍池駅
右上は大阪モノレール

秋田までの機材は、ボンバルディアDHC8-Q400。
カナダ、ボンバルディア社製のプロペラ機ですね。
ジェット機全盛の国内航空機界において、健気にプロペラを回しながら飛ぶ姿が愛らしく「ボンちゃん」の愛称で呼ぶファンも多いことで知られています。
私は子供の頃からYS11などのプロペラ機が好きで、わざわざプロペラが見える席を選んで乗るぐらいなのですが、もしプロペラ機が苦手という方は、17:00発のJAL便を検討してもよいかもしれません(運賃は14,970円※スペシャルセイバー)。
こちらはブラジル、エンブラエル社製のエンブラエル190という小型ジェット機を使用します。円を重ねた機体構造のため、非常に居住性に優れています。乗り心地がよく、個人的に一番好きなジェット機です。

伊丹空港に駐機中のボンちゃん
このプロペラをくるくる回す姿が愛らしいらしい
こちらはエンブラエルくん🇧🇷
170と190の2種類あり
こちらは短めなので170かな?

いいや、俺は乗り鉄だから飛行機には乗らんぞ!
という方のパターンも考えてみましょう。

岡山から東京まで新幹線に乗る時にパッと思いつくのが「EX早特」なのですが、見事にG.W.期間は設定除外日となっています。
前回、ジュビロ磐田編で紹介しました「ぷらっとこだま」は繁忙期も使えますが、繁忙期料金の設定で新大阪~東京が1,000円程度安くなるだけで、当然時間もかかりますから、費用対効果を考えますと現実的ではないような気がします(私は使っちゃうかも…)。
東京までは通常料金で乗車しましょう。

一方、東北・秋田新幹線には「お先にトクだ値」(30%割引)や「えきねっとトクだ値」(10%割引)という割引料金がG.W.期間中も適用されます。

これはかなりおトクですね。
ただし、G.W.期間中は予約が殺到しますので、おそらくこの割引料金分は予約開始直後(1ヵ月+1週間前の午前10時)すぐに売り切れるでしょう。
発売日の午前10時にパソコン、スマホを使える状況にあることが大前提となります。

それでは新幹線で4/28(金)東京に向かい、東京で前泊して4/29(祝土)朝の新幹線で秋田に向かうパターンを確認してみます。

実際のところ、お先にトクだ値を押さえるのは至難の技か?

4/28(金)
岡山20:36発(のぞみ64号)→東京23:45着(※最終便)
4/29(土祝)
東京7:32発(こまち5号)→秋田11:25着

料金
岡山→東京 指定席利用 17,860円
東京→秋田 指定席利用 12,460円(お先にトクだ値)

これに東京駅付近のビジネスホテル料金、大体7,000円前後と見込みまして、トータルで約37,000円ですね。伊丹乗り継ぎと比べると少し高くなりそうですが、新幹線好きな方にはおススメです。

しかし、帰省ラッシュと重なりますので東京駅は大混雑でしょうね…。
それを言うなら、各空港も一緒かもしれませんが…。

秋田新幹線はカッコいい
盛岡から田沢湖線の車窓も楽しみ

サンライズ号の利用は…?

岡山から東京まで寝台特急サンライズ号を利用する場合を考えてみましょう。

4/28(金)→4/29(土祝)
岡山22:34発(寝台特急サンライズ出雲・瀬戸)→東京7:08着7:32発(こまち5号)→秋田11:25着

料金
岡山→東京
B寝台ソロ利用 20,570円
のびのび座席利用14,500円

東京→秋田 指定席利用 12,460円(えきねっとトクだ値)

ホテル料金の代わりに6,600円(最も安い寝台)の寝台料金を払うと考えていただければ良いと思います。また「のびのび座席」(雑魚寝スタイルの車両、寝台ではなく座席扱いです)の場合は運賃と指定席特急料金のみで乗れます。
この場合はトータルで27,000円~33,000円。悪くはないですね。

しかし…

サンライズ号の利用にはリスクがあります。
遅延が多いのです。人身事故、鹿などの動物と接触が発生し、事故処理、安全確認のために遅れるというケース、あと前後の貨物列車の遅延に巻き込まれるケースが割と頻繁に発生するのです。

今回の場合、東京駅での乗り換え時分は24分、ちょっとでも遅れると「こまち5号」に間に合わなくなります。まだ東京駅に着けばマシなのですが、大幅遅延が発生しますと途中駅で運転打ち切りという自体も発生します。

アウェイ戦観戦という明確な目的がある今回は個人的におススメしません。

日本唯一となった定期寝台特急
夜汽車の旅自体は大好きなのだが…
ノビノビ座席
(JR西日本HPより)

結論

結局、最もオーソドックスと思われる伊丹から空路前日入りが、最も旅を楽しめそうな気がしました。

2.男鹿線に乗ろう!

さあ試合当日です!
キックオフは14時、アウェイの余韻を楽しむために12時前後にソユースタジアムに入るとしても午前中は余裕があります。

男鹿線に乗ってみませんか?
4/29(土祝)
秋田7:41発(男鹿線)→男鹿8:37着10:46発(男鹿線)→秋田11:39着
運賃:1,540円(往復)

この男鹿線には「ACCUМ(アキュム)」と呼ばれる「蓄電池電車」が走っています。男鹿線は非電化路線、つまり架線がない路線です。岡山でいう桃太郎線や津山線にあたります。2017年まではディーゼルカーが走っており、それはそれで大変趣きがありましたが、その後このアキュムに交代しました。
アキュムは電化区間はパンタグラフを上げて、電車として走るのですが、非電化区間に入るとパンタグラフを下げて車両内の蓄電池でモーターを動かして走るのです。未来の鉄道の主流になるタイプの車両とも言われています。終点の男鹿駅には、充電用のための架線が設けられており、アキュムがパンタグラフを上げて充電する姿を見ることができそうです。
車両は青と赤の2両編成、なまはげをイメージしたそうです。

途中の追分までは「奥羽本線」を走ります。
秋田と山形のダービー「奥羽本戦」はこの路線をもじったものです。

列車は日本海沿いを小さな途中駅を拾うように走ります。

さて、午前中の男鹿でどのように過ごすのか、あまり私にはアイデアが無いので男鹿駅周辺の観光マップを貼っておきます(乗り鉄は乗れたらそれで良い…)。

http://www.sasakisan.jp/photo/funakawa_osanpo_map.pdf

3.「リゾートしらかみ」で五能線へ

4/29午後はブラウブリッツ秋田戦一色!
阿部海大選手は出場したのでしょうか?
勝利の余韻に浸りながら…、翌日はアウェイ鉄本格スタートです。

4/30(日)
秋田8:19発(快速リゾートしらかみ1号)→五所川原12:09着
運賃等:指定席利用 3,940円

観光列車「リゾートしらかみ」で日本海沿いの絶景を楽しみましょう。

「橅(ブナ)、青池、くまげら」の3編成があり、現行のダイヤによると、この1号は「橅編成」で走っています。

日本海の絶景を大きな窓からゆったり楽しめることが売りの列車ですが、特産品の車内販売や、津軽三味線の演奏などイベントも充実しています。

昨年の台風以降、しばらくは不通になっていた区間もありましたが、JR、地元の尽力により復活することができました。

私もかつては、この路線を旅したことがあります。ただし、リゾートしらかみではなく、普通列車を利用しました。その際の様子を何枚かアップしてみます。

五能線を走るキハ48
現在は引退し、新型車両に交代した
リゾートしらかみ
こちらは「青池」編成
青池は沿線の十二湖のうちの一つ
湖面がコバルトブルーに輝く
五能線、秋田側の「入り口」の街、能代
リゾートしらかみが止まらない驫木駅
車が3つではなく馬が3つ
「男はつらいよ」第7作のロケ地にもなった
18きっぷシーズンなら普通列車で旅したい(筆者の希望)
日本海の荒波をただただ眺める

列車は秋田県から青森県へ。
日本海の絶景列車旅を味わった後は、津軽の心と言っても過言ではないローカル鉄道に乗車します。

4.津軽鉄道で太宰治の故郷を訪ねる

五所川原12:09着…津軽五所川原13:30発(津軽鉄道)→芦野公園13:57着
運賃:650円

五能線の五所川原駅の改札を出ていったん駅前へ、すぐお隣りに津軽鉄道の津軽五所川原駅があります。薄暗いながらも温かい雰囲気のレトロな駅舎、手書きの時刻表が郷愁を誘います。売店では地酒も…。予約すればお弁当も買えますので、ここで列車を待ちながらチビチビ呑むのもいいかもしれません。冬季はストーブ列車が走ることで有名です。

なんだろうこの味わい…
手書きの時刻表
運行本数は決して多くない
走れメロス号は津軽半島を北へ走る
こちらは冬季限定ストーブ列車
車内のダルマストーブ
ホントにダルマのような形をしている
売店や車内で購入したスルメをストーブで炙ってもらえる

13:30の列車に乗ります。太宰治のふるさとということで「走れメロス号」のヘッドマークが付いていますね。
途中の芦野公園で下車します。
この芦野公園駅は素敵な喫茶店と桜の駅です。

津軽にもようやく桜前線がやってきました。
近年は少しピークが早いので、散りかけかもしれませんが、喫茶「駅舎」でナポリタンを食べるも良し、列車(15:13、15:21)と桜のコラボを撮るのも良しです。
(少し、お客さんが多いかもしれません。)

津軽の遅い春には
桜舞い散る駅となる
喫茶駅舎

芦野公園駅の桜を楽しんだ後は、徒歩で太宰治記念館「斜陽館」を訪ねたいと思います。

斜陽館
芦野公園駅から歩いて15分ぐらいだったか
館内の一部
裕福な家に生まれた太宰だか、
それがゆえの苦悩が太宰文学の原点にあるようだ

太宰治は好き嫌い別れると思いますが、私は彼の作品が大好きで、ガイドさんの案内に耳を傾けながら彼の苦悩に想いを馳せたものです。

太宰治記念館からは金木駅まで歩きます。
金木駅には日本で唯一となった腕木式信号が残ります。

夕暮れが近づくローカル線の風情を楽しみながら列車に乗り込みます。

金木駅に入線する列車
列車右上が腕木式信号なのだが、
仕組みについてはまた機会があれば

金木17:25発(津軽鉄道)→津軽五所川原17:45着…五所川原18:15発(リゾートしらかみ5号)→川部18:41着
運賃等:津軽鉄道 560円
    リゾートしらかみ 指定席利用 950円

五所川原からは再びリゾートしらかみに乗車。途中の川部で降ります。
この駅の近くには銭湯があります。熱いお湯で一日の汗を流します。

川部20:07発(奥羽本線)→弘前20:15着
運賃:200円

5.最後は弘前さくらまつりで締める

弘前で泊まる理由はただひとつ!
さくらまつり見物です。
5/1(月)は月初平日ですが…
弘前の桜を愛でてから岡山へ帰ります。弘前には弘南鉄道というこれも乗り鉄には堪らない鉄道が走っていますが、そろそろ書くのに疲れてきましたので、これぐらいで止めます。

弘南鉄道も味があっていいですよ

復路はFDA(フジドリームエアラインズ)を使います。
FDAもエンブラエルを使用しています!

一昨年、岡山空港発の遊覧飛行に登場したFDA機
個人的に定期就航を強く願っている

弘前駅(弘南バス)→青森空港13:15発(FDA834)→神戸空港15:00着15:30発(ポートライナー)→三宮15:48着16:08発(神戸市営地下鉄)→新神戸16:10着16:31発(さくら565号)→岡山17:07着

変更可能なDreamフレックスでも
15,000円である

運賃等:弘南バス  1,200円
    FDA  10,000円(Dreamプライス)
    ポートライナー 340円
    神戸市営地下鉄 210円
    山陽新幹線 5,170円(自由席利用) 

個人的にFDAは岡山にも就航してほしいと願っております。

運賃・料金、ダイヤは現時点(1/28)でのものです。
特にJRは春のダイヤ改正も控えておりますので、ご旅行のご計画の際には最新情報をご確認ください。
また、空路の割引運賃は各社ごとに適用期限がございます。
制約等をご確認のうえ、早めのご予約をお願いします。
宿泊につきましても、特にさくらまつり開催中の弘前は混雑します。
お早目のご予約をお奨めします。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

【自己紹介】

麓一茂(ふもとかずしげ)
40代。特定社会保険労務士です。
JFL時代からのファジサポです。ユニの変遷は喜山→濱田→柳。
昨シーズンからレビューに挑戦、このレビューを通して他のサポーターさんとの交流が広がったと感じています。
サッカーはまだまだわからない事が多い、目の前の試合に向き合いながら今シーズンも学んでいきたいと思います。
学びを諦めない、知ることを諦めないはモットーのひとつです。

ミラーレス一眼片手の乗り鉄です。
意外にも「アウェイ鉄」さんって多いんだなと最近気づきました。
時刻表と選手名鑑が愛読書です。


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