川姐

中国上海在住。 日本語が年々怪しくなっているのが悩みですが、ヨーロッパ人旦那とともに、…

川姐

中国上海在住。 日本語が年々怪しくなっているのが悩みですが、ヨーロッパ人旦那とともに、大好きな中国料理食べ歩きと中国のヒト観察を楽しんでいます。 今年の目標はワーカホリック脱却!!

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  • おしごとっぽいこと

最近の記事

クロワッサンはパンではない?

旦那と私の間で幾度となく議論され、ずっと納得のいく説明がつかない掲題の件。 スイス人とフランス人(多分ドイツ人も、旦那によれば西ヨーロッパ人は全部そのはず)にとっては、クロワッサンはPain(Brot/Bread)ではない。当問題は、私がとある週末に朝早く目ざめ「朝食に食べるのにフレッシュなパン買ってくるわ~」と家を出てクロワッサンを買ってきたことから発覚した。 旦那は、「あぁパン買ってこんとクロワッサンにしたんや」と言った。私は意味が理解できず何回か聞き直し、聞き間違い

    • 俺はまじで死ぬに死ねないよ、といった同僚

      ある同僚の話。細長い人なので長さんとしよう。 長さんは、スキニージーンズを愛用し常に一階の喫煙所にいて、趣味は麻雀という、いかにもチョイ悪に見える上海人である。技術はあるのだが、怒りやすい気質が災いしてお客さんや同僚と小競り合いが多い。私は仲良くやっている。 ゴルフを始めた、というので「キャラじゃないやん」と馬鹿にした。すると、もう40半ばだし前好きだったサッカーをやるのは厳しい。ランニングは辛いだけでやりたくない。それでは、ということでゴルフを始めたら体への負担も少ない

      • 中国とヨーロッパというコンセプト

        私と相方が帰省すると、基本的に会う家族や友人のほとんどが中国に対してネガティブな印象を持っている。どんな印象を持とうと個人の自由なわけだが、中国で暮らす我々を心配してくれる方も多く、「楽しく快適に過ごしてまっせ」と説明して安心させてあげなければいけない。 とはいえ日本はやはりご近所の国であるので、全然イメージがつかないということはないと思うが、ヨーロッパ人の中には本当に全然中国についてイメージがわかない人が結構いる。新疆、台湾政策、犬食など怖いイメージだけが先行して(もちろ

        • 平和な時間の儚さを改めて感じるとき

          6年前に机を並べて勉強していた友達二人。 暫く家族との連絡が取れず、危険を承知でキエフに戻った。 ベルギーで学位を取り安定した職を見つけた彼女、 家族を呼び寄せられるよう準備を進めている。 SNSではウクライナへの支援を呼び掛けている。 フリージャーナリストの彼は、 ウクライナに赴き戦線の取材をしていた。 一年の取材を経て、しばらくリラックスしたいと祖国に戻ったところ 一週間後の10月7日にハマスの無差別攻撃が起こり イスラエルは戦争突入を宣言した。 中国の大衆系メディ

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          高铁の外卖頼めるサービス、隠れメニューみたいで楽しい。知らない人が、何でマックが席まで運ばれてるの?みたいな反応している事が多かったけど、徐々に認知度が上がってきて注文数が増えてきている。車内のリソースキャパ越えることはないのだろうか。まぁ越えた時考えるんだろう。

          高铁の外卖頼めるサービス、隠れメニューみたいで楽しい。知らない人が、何でマックが席まで運ばれてるの?みたいな反応している事が多かったけど、徐々に認知度が上がってきて注文数が増えてきている。車内のリソースキャパ越えることはないのだろうか。まぁ越えた時考えるんだろう。

          子供のころ夢見た大人になれたことに乾杯した夜

          春節と出張が重なり、ヨーロッパに一か月くらい滞在している。 中国発着便のプライスはまだ落ち着かず、往復でも生き返り別発行でもあんまり差がない。スイス着がやけに高かったのでふと調べると、アムス着が安い。弟分のような友人がアムスに住んでいて、ずっと遊びに来いということだったのでよい機会とチケットをポチった。XiaoHaoと呼ぶことにしよう。 Xiaohaoは中国留学中に仲良くなった中国人男性で、国内名門大学のバイオ学部を卒業したあと、オランダにあるこの分野の某名門大学のマスタ

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          上海ロックダウン経験後にヨーロッパ行ってワォ~ってなった話

          7月末に中国を出て、スイスと日本でそれぞれ約一か月を過ごし、なんとか上海に戻ることができ、7日間のホテルでの強制隔離中の身となった。久しぶりのスイスや日本は存分に楽しめたが、やはり慣れ親しんだ上海の街を見ると帰ってきたな、というほっとした感傷にひたった。 コロナの発生から約3年間を経て訪れた、私にとっては馴染みの深い二ヵ国。うまくいえないが、国によってこんなに生活が異なる世界になってしまったのか、という感覚を持った。ある程度海外経験はあるつもりだが、先進国の所謂市井の人の生

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          ドタバタ国際結婚してみた

          婚約らしきものは2020年に既にされていたが、言うまでもなくコロナ禍で先延ばしになり、パーティーはおろか上海ロックダウンでは生存の危機を若干感じるまで追い込まれた。でもやっぱ今年の夏にやろう、とややドサクサ紛れのような感じて結婚手続きをすることを決めたのは、ロックダウンの真っただ中2022年4月であった。 いま、相方の故郷スイスで約3週間の結婚式&親戚・友人まわりを終え、日本に向かう旅路でこれを書いている。結論から言うと、大変だったしめちゃ疲れたけど、やってよかった。むしろ

          ドタバタ国際結婚してみた

          やっぱ中国って広いよね、one night in 北京

          北京出張だった。今回のメンバーは、上海人男性二人、広州人男性一人、私の4名チーム構成だ。ある中国企業に業務標準化関連の話をしにいった。 業務標準定義→業務執行システムに反映という流れのプロジェクトである。ガバナンスは改善するからマネジメントはハッピーだけど、現場の人は面倒ばかり増えるのが嫌で抵抗するのでインセンティブをつけないと定着しにくい、というのは定番の話。ご飯の時にこれについて話していた時の会話が楽しかった。 日本: やっぱ関連KPI設定して査定に響かせるのかね。ア

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          ポストコロナ時代における中国の特殊性

          コロナ禍発生から約1年半が経ち、中国に住む外国人の中にも長期化を見越したうえで隔離期間を覚悟で一時帰省する人が出てきた。相方の友人の一人も、今年7月に6週間の休暇を使いスイスに帰省したひとりである。 家族や友人に再会した喜びは勿論のこと、今ヨーロッパがどんな状態なのか、実際に経験できたことによる収穫が大きかった話してくれた。メディアからの情報を通して形成していたイメージと現実にかなり差があった、というのだ。 彼女は私達と同じく、コロナ発生から今年夏までずっと中国にいた。「

          ポストコロナ時代における中国の特殊性

          時代遅れのダサい勉強法が自分に合っていることもあるよね、という話

          今回は語学&学習系の気づきについて書こうと思う。 ドイツ語を開始して約半年になるが、全然前に進んでいる実感がなく、少し凹んでいた。週に10時間ほど投入しているので、時間的には少なくない。所謂”3ヶ月でペラペラ”なんて最初から期待しちゃいないが、半年たてば超ブロークンでも会話のキャッチボールが始められるかと思っていた。しかし、相方から投げられたボールはいっこうに打ち返せないままだ。 少しアプローチを変えるべきか検討するために、他の言語の学習経験を振り返ることにした。英語は、

          時代遅れのダサい勉強法が自分に合っていることもあるよね、という話

          萌え萌え中国骨董刺繍お買い物記@雲南

          今回雲南省へは初めて足を踏み入れたのだが、ひとつ期待があった。 少数民族のハンドメイド刺繍を手に入れること。事前リサーチで染物系はかなりヒットしたのだが、刺繍を扱っている店はついぞ見つからなかった。 私自身は裁縫は殆どできないし、服装もTHE民族系という訳ではないのだが、なぜか少数民族の服飾が非常に好きで、特に繊細な刺繍を見ると身悶えしてしまう。彼らの衣装を丸ごと大枚はたいて買っても、家に飾るかコスプレするかくらいしか用途がないのは流石にわかっている。なので、バッグや小物に

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          雲南省剣川でのある白族の文化人との出会い

          社員旅行で雲南省は麗江に来ている。1日まるごと自由行動の時間があり、のんびりローカル古镇巡りでもするか、と考えていた。同僚に雲南省昆明市出身の人がいて、「少し僕と所縁のある古镇が近くにありますが、一緒に行ってみますか?」というので、是非にとご一緒させてもらうことにした。 私たちが向かったのは、剣川県という白族が今も人口の9割以上を占めるという地域らしい。昆明君いわく、「全く観光地化してない古镇なんで、コーヒーショップとかキャピキャピしたものはないです」とのこと。期待が高まる

          雲南省剣川でのある白族の文化人との出会い

          40の手習いドイツ語学習を通して気づいたこと

          半年ほど前に40を目前にしてドイツ語学習を始めた。ゲーテ・インスティテュート(ドイツの孔子学院…?)の週合計8時間のコースに申し込んだのだ。A1.1からA1.2, A2.1まで1か月半ごとに0.5レベルを消化するペースで進み、約半年が経った。 ドイツ語ファンには怒られるが、私は欧州言語では断然おフランス語が美しいと思う派で、大学の第二外国語もフランス語であった。ドイツ語を始めたのは、相方の母国語がドイツ語でコロナ前は頻繁に母国を訪問していたため交流するのに便利だということ、

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          上海の高学歴社会ぶりと20代後半のしんどさ

          中国の受験戦争が激しい、というのは日本でも有名な話であろう。今日は、中国の学歴競争とその結果若者の生活がどのような影響を受けているかについて、私の周りをサンプルに書いてみようと思う。 私は上海の小さな(20名以下)のコンサル会社に勤めている。私ともう一人を除いてはすべて中国籍だが、コンサルタントで学部卒は一人もいない。理工系の専門でない人も多いが、総じてMBAや会計学などの大学院を修了している。私が上海で新卒を見ている3年ほどの期間中、学部卒の人はおそらく見たことがない。面

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          帰属感がないことを受け入れる

          面接で、「周りの人はあなたをどのように形容しますか?」と聞かれたことがあって、いい質問だなと思った。その時は当たり障りのない回答をしたが、家に帰り改めて振り返った。ひねくれ者のイギリス人の友人が放った一言が浮かんで、かなりお気に入りの形容だなと思った。彼いわく、すごい誉め言葉、らしい。 You definitely don't belong to Japan. Not really someone European either. I think you just belo

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