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やっぱ中国って広いよね、one night in 北京

北京出張だった。今回のメンバーは、上海人男性二人、広州人男性一人、私の4名チーム構成だ。ある中国企業に業務標準化関連の話をしにいった。

業務標準定義→業務執行システムに反映という流れのプロジェクトである。ガバナンスは改善するからマネジメントはハッピーだけど、現場の人は面倒ばかり増えるのが嫌で抵抗するのでインセンティブをつけないと定着しにくい、というのは定番の話。ご飯の時にこれについて話していた時の会話が楽しかった。

日本: やっぱ関連KPI設定して査定に響かせるのかね。アクション捕捉手段考えにゃならんね。
広州: まぁ普通はそうだわな。ん、でもさ、北京の社員多いから、こう決めましたって発表したら従うんやないか?
日本: えぇ?北京の人ってアグレッシブなイメージあるけどそんな言う事聞くもんなん?
上海: 確かに北京の人はそうかもしれないね。社長がきちんとルールだって示せば。
日本: 君らどっちもそう思うわけね。じゃあさ、同じ事を上海と広州でやればどういう反応だと思う?一般論でいうと。
上海: とりあえず、自分の利益とどう関連するかを理解しようとするかな。長期的でも短期的でもいいけど、経済的な利益が見えたら結構協力してくれると思うよ。
広州: 広東人は儲かるか以前に、お前誰やねん、なんでお前の言う事聞かなあかんねん、と懐疑的な態度を取る人が多いんちゃうかな。会社員であっても老板(経営者)メンタリティを持つやつが結構いる。
日本: 北京人おらへんから適当言ってるんじゃないんかね笑

半分以上冗談で、こんなステレオタイプでビジネス方針を決められる訳はないけれど、やっぱ地域により平均的な価値観レベルでも大きな差異があるんだろうな、と改めて感じることとなった。

そして週末は一人で北京をうろついた。one night in 北京という曲を聞きながら。2004年の曲ながら、私が北京人の儿化音に圧倒されながら胡同を徘徊する時に感じる高揚感とほんの少しの恐怖と完全にマッチしているから不思議なもんだ。(夜は真っ暗なので若干怖い)

【北京一夜_百度百科】https://mbd.baidu.com/ma/s/cvNj4g5u
友人のカラオケ十八番、かっこいいパンクロックでお気に入りの曲である。曲が出来たキッカケも面白い。

今回初めて知ったのだが、作曲者や歌っているバンドは台湾の人なのだ。それで勝手によ納得した、なぜ私の気持ちにシックリくるのか。言葉も一応分かるし、中華文化の基礎は上海や台湾と共通しているはず、けれど食物や人々の振る舞い等の生活のディテールに圧倒的な"北方"感を感じ、どこかエギゾチックに感じるのである。北京の歴史への畏敬の念とともに伝統や抑圧への反発という矛盾する感情も含んでいる気がする。

北もいいな。もっと北の人とガッツリ絡む機会が欲しい。


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