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中国とヨーロッパというコンセプト

私と相方が帰省すると、基本的に会う家族や友人のほとんどが中国に対してネガティブな印象を持っている。どんな印象を持とうと個人の自由なわけだが、中国で暮らす我々を心配してくれる方も多く、「楽しく快適に過ごしてまっせ」と説明して安心させてあげなければいけない。

とはいえ日本はやはりご近所の国であるので、全然イメージがつかないということはないと思うが、ヨーロッパ人の中には本当に全然中国についてイメージがわかない人が結構いる。新疆、台湾政策、犬食など怖いイメージだけが先行して(もちろんこれらも中国の一部であるけれど)漫画ばりの修羅の国をイメージする人は結構いるのだ。

で、我々が結構よく使うのが、「中国全体はかなり大きくて地域による文化差がかなりある、方言レベルでも言葉もドイツ語とイタリア語くらい違うし、なんかヨーロッパみたいな感じよ。」という説明である。我ながら粗すぎる例えなのだが、真面目にそう感じるときが多い。この説明を聞くと、自分とRelateしやすいのか、フムフム面白いねという反応をするヨーロッパ人が結構いるのが興味深い。

島国&基本統一言語の日本人である自分には実感はできないが、ヨーロッパ人が言葉が違ってもヨーロッパという連帯感を持っているように、中国人や華人も気候も食べ物も言葉も違っても中華というコンセプトで繋がっている、という捉え方をしている。ヨーロッパという共同体の思想は世界戦争を二度と起こさないため、という動機により始まったと歴史の時間では習ったけれど、その前にも「自分がヨーロッパ人である」という意識はあったのだろうか?中国では秦の統一前にも中国のコンセプトはあったのだろうか?たまにぼーっと考える。

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