コスパタイパを意識しすぎる社会人は人生が詰んで「こう」なります 仕事編

近年では
コスパ(コストパフォーマンス・費用対効果)
タイパ(タイムパフォーマンス・時間帯効果)
を意識した行動と選択が正しいと考える若者が増えてきました。使用したお金や時間、労力に対して、効率よく最大限の成果を出そうとすることです。

「時は金なり」を今風に言っているようなもので
コスパとタイパを意識した選択をすること自体は
決して間違っていません。

合理的で現実を見ている
賢い人と評価することもできます。

ですが、あまり何でもかんでも
コスパとタイパを意識しすぎると
かえってコスパが悪く損をしたり
不幸を感じたりすることがあります。

時と場合によって、
コスパで考えていいものと、悪いものを
適切に判断する必要があるのです。

いつだってベストな選択肢を選べるわけではなく
コスパ度外視の選択を余儀なくされたとき
身動きが取れなくて苦しい思いもします。

俺はコスパを求めすぎる余り
コスパが悪い人生になりました。


仕事はコスパで考え「すぎ」ないほうがいい

正確には
「仕事選び」「企業・職種選び」という意味ですね。
仕事の進め方や考え方よりも最初の段階です。

仕事でのコスパが良いとは、
人によって様々ですが、一般的には

「給料や休日、福利厚生に対して、

仕事内容ができるだけ簡単で楽ちん、

かつ、人間関係が良好」

ということです。
悪く言うと、なるべく楽して稼ぎたい、です。

ですが、現実問題として
そんなに都合の良い仕事が存在するはずがなく
あったとしてもコスパを追求「しすぎる」人たちの思考を熟知した人間が仕掛けた、詐欺のような情報商材系のビジネスです。

コスパの良い仕事には
自分がそうそう就けるわけがありません。

行政書士とWEBライターはコスパがいい?

俺は行政書士とWEBライターという職業です。

行政書士には個人的に強い思い入れがありますし、WEBライターは行政書士の資格を活かせる仕事だという理由もあります。
どちらも自分のなかでは
「コスパがいい」と思って
職業として選択し、続けているのです。

行政書士もWEBライターも
「頭の中にある知識という在庫」を活かして
キーボードやペンで文字を入れていく仕事です。
書類や記事を作って、困っている人を助けています。

役所に行ったり、お客様のところに行ったりすることもありますが、基本的には、快適なエアコンの効いた自室でできる仕事です。

人に会わなければスーツも要りません。部屋着です。
通勤も要りません、仕事部屋の1階に行くだけです。

納期や報連相はありますが、自分のペースで好きなような仕事ができます。
作業用BGMにB'zを聴くこともできます。

行政書士は800~1200時間ほどの勉強を重ねて
年に1度の資格試験を乗り越え
50~100万円の資金で開業できます。

難しい試験ではありますが
諦めずに努力を重ねれば受かるレベルの資格です。
起業に必要なお金としては安い方なので
コスパの良い資格と言われています。

WEBライターもPCとネット回線、書籍など
備品が少なく、スクールなどに通っても
10~30万円と少ない金額で副業から始められます。
本やネット動画で得た知識と技術で、月に数万~数百万円を稼げる夢のある仕事です。

行政書士は
1枚1円するかどうかのA4コピー用紙で
何枚か書類を作ると
数万~数十万円と稼ぐことができます。

WEBライターも1文字2円で5000字書けば10000円
今の俺なら4時間でできるので
1日に2万円を稼ぐことができます。

大きく稼ぐことは無理でも
月給20〜30万円、年収300~400万円ぐらいであれば、そう遠くない仕事であると感じています。

コスパを求めすぎて、こうなった

そんなコスパの良い仕事を求めすぎる余り
20代ほとんどの期間はお金や仕事に困り果て
結婚や贅沢な遊びは諦めざるを得なくなり
人生全体で考えたら
かなりコスパが悪くなってしまいました。

行政書士に合格、登録し
ライターとしても目鼻がついた現在だから
まだいいようなものの、まだまだ安泰といえず
苦しい日々が続いています。

俺は1995年生まれの18卒で「ゆとり世代」です。
見方と定義によっては「Z世代」に含まれる
社会人です。
「コスパ」という言葉が流行る前から
「コスパ」「効率」を意識し「すぎていた」
大学生~新社会人でした。

しかし、「コスパ」を求めすぎたせいで
人生は失敗気味です。

「遠回りに見えることが案外近道」とか
「そんなに要領の良い有能じゃないんだから、地道にやるのがベスト」とか
そういう言葉に気付けませんでした。

理不尽な社長に噛みつく尖ったプライド高い性格と
自分の我を通せるほど有能ではないスペックが祟り
短期離職や不当解雇を経験してしまいました。

同級生たちは
新卒で入った会社か初めて転職した会社で
多少理不尽で無駄なことも経験しながら
時給換算で1500円くらい+ボーナス
で働ける正社員をしています。

時を同じくして俺は
大して稼げていない行政書士とWEBライター
に加えて時給950円のバイト
という現在になってしまいました。

効率を求めていた俺の方が
効率悪くなっちゃったんですよね。

コスバを考えすぎると仕事が選べなくなる

「コスパが良い」と感じた仕事を選ぶことができなかったり、仕事自体はコスパが良くても、企業体質がブラックだったりして、辞めてしまったのです。

新卒就活では、文系である以上は
ほとんどが営業職からスタートです。
「数字を追って利益を出して会社に貢献…?」
「なんで一律で営業なの?」と概念が理解できず
「面倒くさい!社畜みたいなことできるか!」
と営業職にはほとんど応募せず、競争の苦しい事務職に挑みました。

それっぽいことを言っているだけで大金が得られるとコンサルティング会社を受けたり、それなりの有名大学の法学部の学生ということもあり、ハッキリ言ってナメプしてました。

訳あって測量助手の仕事をしていたことがあったのですが、頭も身体も使うし、暑いし寒いし、怪我もするし、山も登る。仕事道具は自腹だし、休憩はコンビニだからお金がかかります。
帰ったらデータをまとめて、図面書いて、明日の現場の準備をするデスクワークがありました。
月に60〜70時間は残業していたと思います。

それでいて、頭か身体どっちかしか使わない人と給料と休みがほとんど変わらない(月給17万+年休105日)んじゃコスパ悪いと思いました。
だから今はイベント設営とか引っ越しとか、身体使うバイト全般が選べません。

公務員試験も、市役所〜県庁職員なら1000~1500時間も筆記の勉強して、面接で人物まで問われて、夜中も電気つけて残業です。
民間だとそれっぽいこと言っていれば内定貰える(はず)ので「公務員はコスパ悪いwww」と思って受けませんでした。

今では
「田舎では、公務員より良い勤務先はそうそうない」
という事実を痛感して、同じくらいの時間を勉強して行政書士試験に受かったものの、職歴が悪く、プライドの高い人間性と低い経済力を問われ続ける日々になりました。

行政書士でもライターでも、まだまだ安定していないので、空き時間でアルバイトをして確実に最低限の収入を稼いでいるのですが、バイト選びも、無能の分際で相当選り好みしてしまっています。

コスパで考えてしまい、なかなか見つかりません。
かといって事務職とかだと競争が激しかったり
週5のフルタイム募集で本業ができなかったり
女性ばかりで居づらかったり。

涼しい店のなかでゆったりできると思って
大手リサイクルショップのバイトを始めたものの
意外と涼しくなくて店は混んでいるし
役割は多いし、やたら声出しと清掃にうるさくて
理念がどうたらと体育会系のノリがキツかったり
意識高いバイトリーダーがいたりして
もうすぐ辞めそうです。

コスパを求めすぎて
逆に失敗してしまうような仕事選びも多かったです。

せめて長く勤められそうな会社を新卒1年目で選んで、良い会社へ転職できるように、お行儀良くそれなりの年数働いていればなーと思います。

まだまだ結婚や資格、車に人間関係など、コスパで考えるべきかどうかのキーワードはたくさんあります。
今後はそれらについても書いていこうかな。


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