若松俊介

国語教師竹の会運営委員/授業力&学級づくり研究会員/教師としてシンプルに生きる…

若松俊介

国語教師竹の会運営委員/授業力&学級づくり研究会員/教師としてシンプルに生きる(東洋館出版社)/教師のための「支え方」の技術(明治図書)/教師のいらない授業のつくり方(明治図書)/教師のいらない学級のつくり方(明治図書)/子どもが育つ学級をつくる「仕掛け」の技術(学陽書房)等

最近の記事

きれいさはいらない

今、結構小3娘の学級通信が楽しみです。きれいに書けているとか教育観とか文章の正しさとかはどうでもよくて、 「なんか、この先生は娘たちのことを大事にしてくれているんだな」 「なんか、この先生は一生懸命頑張ろうとしているのだな」 というところに惹かれます。娘のことがくわしく載っているわけではないけれど、書かれている文章を読んだり、写真を見たりしながら、教室にいる娘の姿を想像することがおもしろいです。 「教師として…」と小難しいことよりも、「人と人」というところなんだなと。そ

    • 教師の『?』思考〜一人一人の子どもに「最適」な指導・支援を考え抜く〜

      8月末に単著が出ます。おそらく当分単著は出ないでしょう。もう書くことはありません。それくらい、もう考えていることや実践してきたことはこれまでの本や本書に書きました。 「はじめに」に書いたことを紹介します。 はじめに この度は『教師の『?』思考〜一人一人の子どもに「最適」な指導・支援を考え抜く〜』を手に取っていただき、ありがとうございます。本書のタイトルを見て、皆さんはもしかしたら「『?』思考とは何だろう?」という疑問を抱かれたかもしれません。その疑問こそが、この本の中心

      • イラストで見る全活動・全行事の学級経営のすべて小学校4年

        この度、「イラストで見る全活動・全行事の学級経営のすべて 小学校4年」(東洋館出版社)を書かせていただきました。樋口綾香さん、小倉美佐枝さん、佐野陽平さん、坂本亜姫奈さん、永井建太さんといっしょにです。「いっしょに」書くことで、自分の中での「学級経営」に関する見方が広がり、考えが深まりました。 以下、「はじめに」で書いたことです。 「学級経営、どうすればいいのかわからず不安だな」 「子どもたちの成長を支えたいのだけれどうまくいかない」 「もっとよりよい学級経営の在り方を見

        • 子どもの見方が変わる!「見取り」の技術

          この度、宗實直樹先生と共に『子どもの見方が変わる!「見取り」の技術』(学陽書房)という本を書かせていただきました。4月7日発売です。そこで「はじめに」に書かせていただいたことを紹介します。 以下、「はじめに」です。 ・「子どもたちが学ぶ」ってどういうことだろう? ・「よりよい教育」とはどのようなものだろう? ・「教師の役割」って何だろう? これは、私が日々問い続けていることです。わかるような、わからないようなことを悶々と考え続けることを大切にしています。読者の皆さんも、

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          ともに考える

          前記事と同様に、こちらも学級通信で書いたことです。常に子どもたちとの「過程」を共有できるようにしていました。 「どんなことをいっしょに考えられるといいかな?」 と考えながら記事を書いていました。そうなると、書きたいことは山ほどありますね。ただ、そんなに書き過ぎてもしんどくなるかもしれません。僕もお家の人も。その内容や量も絶えず模索していたように思います。 「ともに考える」ことを大事にするとき、やはり自分から何かしらのアクションを起こさないと始まらないのでしょう。そのアク

          ともに考える

          ともにすすむ

          18日(土)に情報リテラシー連続セミナー@東北大学で、「子どもたちの「自律」と「協働」を支える学級経営」についてお話させていただきました。そこで、「保護者と共にどうやって育ちを支えるか」みたいなご質問をいただきました。 サッと学級通信を用意できなかったので、ここで少し紹介させていただきます。冒頭に紹介したものは、2019年4月11日に出した学級通信で書いたものです。始まってすぐの学級通信ですね。このようなことを紹介しながら、「過程」をいっしょに歩もうとしています。 こちら

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          「ことば」とともに

          日曜は関西教育工学会(KETA)、昨日は尼崎市立小学校の校内研で少しお話する機会がありました。そこでは、以下のようなことを参会者や教職員のみなさんに問いかけました。 ・子どもたちが育つって? ・子どもたちが学ぶって? ・子ども主体の学びって? ・「子どもたちが育つ」に関わる教師の役割とは? ・協働性を育むとは? ・伝える、伝わるとは? 関西教育工学会ではそんなに時間はとれませんでしたが、校内研ではこうした問いかけをもとにあれこれ考えを聴き合う時間をたっぷりととることができ

          「ことば」とともに

          教師のための「支え方」の技術

          1年前に自分が書いた「はじめに」を載せます。この本には「教師の役割」について私が考えていることをたっぷりと書きました。気づいたら分厚い本になりました。 何度も読み返しておられる方がいるようです。そんな方とぜひお話しできればうれしいです。一緒にあれこれ考えたいです。ボク自身、まだまだ試行錯誤の毎日です。 「いっしょに考える」「いっしょに試行錯誤する」をどう実現していくか。ここは自分の中での課題です。がんばります。 以下、「はじめに」です。 初任の頃、私は「自分の思うよう

          教師のための「支え方」の技術

          授業をしない

          今年度、教職大学院で学んでいるため一切授業をしていません。週一で勤務校にはいるので子どもたちとかかわり合ってはいますが、授業はしていないのです。 やっぱり不思議な感じです。どこか頭でっかちになる自分が出てこないかなーと気になります。理論だけ口にするようにはなりたくないものです。 ただ、授業はしていないけど、いろんな子とかかわり合うようになりました。担任でないからこそのかかわり方がありそうです。より「子どもが育つ」にかかわるということについて考えるようになりました。 「共

          授業をしない

          「おもしろがる」が重なる

          授業づくりネットワークさん企画の座談会に参加しました。テーマは「学校教育にファシリテーションを取り入れるということ」です。 「ファシリテーション」に関しては、2019年に片山先生と「対話を生み出す授業ファシリテート入門」(ジダイ社)を出させてもらったことがあります。その本に注目してくださって、今回お呼びいただいたのでしょう。初めてお会いする方ばかりでドキドキしました。(オンラインですが) あっという間に時間が過ぎました。参加された皆さんのお話がおもしろかったのはもちろん、

          「おもしろがる」が重なる

          「難しいことも」だけれど。

          複雑なことや難しいことをとことん考えたり捉えたりすることは大事だけれど、 子どもが学んでいるか 子どもが生きているか ということは忘れずに大事にしたいものです。そこを見失ってしまうと、どんどん教師の自己満足に陥ってしまいます。 理想の授業像を持つよりも、自分の大事にしたいことを見つめ直すこと、深掘りして豊かにしていくこと。「学ぶ」「考える」「わかる」「気づく」ということばにとことんこだわること。そこから始まるのではないでしょうか。 自分の中の「まっすぐ」な部分を忘れ

          「難しいことも」だけれど。

          ポケモンマスターになるために

          話題のchatGPTに「ポケモンマスターになるために必要なこと」を聞いてみました。 「ゲームルールの理解」から始まっているのがおもしろいです。このステップを知ればポケモンマスターになれるわけではないでしょう。ただ、このように整理して答えてくれるのはすごいなと思いました。基本的な道筋を書いてくれています。 「ポケモンマスターとは何か?」 という「問い」は、特に持っていないでしょうね。そりゃそうでしょうけど。そこを問いながら考えるのはおもしろいところです。でもそんな「問い」

          ポケモンマスターになるために

          「叱らない」指導

          この度、『高学年児童こそ「叱らない」指導!』(学陽書房)が増刷となりました。3刷です。 この本が出たときは、「叱る」「叱らない」が話題となりました。この本は決して「叱ってはいけない」ということが書いてあるわけではありません。そんな二項対立で考えないことを書いています。 以下は、最後の方に書いたことです。 「本当によりよい指導や支援とは」と追究すること。試行錯誤すること。これにつきます。安易に「叱らない方がいいのよね」と指導放棄することではありません。 ボク自身、「叱っ

          「叱らない」指導

          ひたすらに

          ここに書かれているようなこと、意識し続けていけるかどうかですね。あきらめたらそこで終わりですね。どんな力量を身につけようとするか。自分の中で問い続けたいものです。 「授業という絶えず動いている子どもの現実」をきちんと見ようとする教師でいたいです。教材の論理、教科の論理だけで捉えるのではなく、子どもたちの論理を探ろうとし続ける過程で、「子どもたちと共に学ぶ」が実現するでしょう。 もうすぐ、本校の研究発表会です。どのような子どもたちの学びが見られるのでしょうか。飾らず、気張ら

          ひたすらに

          ふり返る

          現状を正しく捉えるのはなかなか難しいことです。若手でも中堅でもベテランでもその難しさを感じておられる場面によく出会います。 ふり返る際、 気になること うまくいってないこと だけに注目すると、どんどんしんどくなります。次にすべきことも見つけられなくなるでしょう。それだけでなく、 できていること うまくいっていること にもきちんと目を向けることで、現状をより正しく捉えることができます。 「過程」を丸ごと捉えていく際には、複雑に絡み合っているものをていねいに紐解い

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          お読みいただく②

          枡野さんとの共著「教師としてシンプルに生きる」(東洋館出版社)の増刷が決まりました。発売開始から1ヶ月と少しの期間で、多くの方にお読みいただけて有り難いです。 ある時から、自分の本の宣伝を少なくするようにしました。そもそも、「自分の本を読んでくれ」というものではなく、出してくださる出版社のために告知・宣伝等を行っていました。あまりにも売れなかったら申し訳ないですからね。関わる「人」を知っている分、その人たちのために自分のできることはしようということです。 ただ、最近は必要

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