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独自の価値を差別化して提案することで価値あるニーズを生み出す #29 USP

高度成長期の作れば売れる時代から、良いモノを作れば売れる時代へと遷り、現在は、先の読めないVUCA時代と呼ばれています。
この様な環境では、新しい価値を生み出すことは容易ではありません。
また、既存の価値に関しても、現状維持では、目減りし、行く行くは、その価値自体が消滅してしまう可能性すらあります。

だからこそ、マーケティングの重要性が高まっています。
マーケティングとは、マネジメントで知られるドラッカー氏は、「顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。」と提言されています。
つまり、理想は、自然に売れる仕組みをつくることであり、実務的には、売れやすくする仕組みづくりになろうかと思います。

マーケティングの環境分析では、外部環境の分析をマクロ分析、内部環境の分析をミクロ分析と称したりもします。
つまり、外部環境の分析は、自社を取り巻く環境に対して視野を広くして目を向けて分析することです。

対して、内部環境の分析とは、顧客や市場から自社に視点を絞った分析となります。
それらの視点は、自社(Company)、競合(Competitor)、顧客(Customer)として3C分析と呼ばれます。

1.自社(Company)
自社の持つ内部要因であるリソースについて分析します。
この場合、社内資源でああるヒト、モノ、カネ、技術、情報などの側面からの分析と市場や顧客層からの認知度、ブランド力、市場シェアなどの市場ポジションからの分析が必要となります。

2.競合(Competitor)
自社の事業、製品やサービスと競合する外部要因である競合他社の分析をします。
この場合、既存の競合ばなりではなく、新規参入、代替品を供給する可能性のある企業も含まれます。

3.顧客(Customer)
ターゲットとなる市場や顧客層の外部要因を分析します。
例えば、年齢層、性別、居住地、職業、所得、学歴、趣味などのライフスタイル情報から対象製品やサービスの購買に関する情報など様々なニーズ情報を収集し分析します。

3C分析において、商品やサービスの価値を示すUSP(Unique Selling Proposition)あるいは、バリュー・プロポジションというポジションがあります。

まず、企業にとって、根本として求められるのは、社会における存在意義です。
そのためには、3C分析における自社ポジションの強みであるコア・コンピタンスが必要です。
コア・コンピタンスとは、競合が提供できない自社独自の差別化された価値のことです。

コア・コンピタンスですが、容易に創造できるものではありません。
最初は、独自の価値とまでは行かなくとも、競争優位性のある価値でも構わないと思います。
そこから顧客に望んでいただける独自性を高めて行くことが大切です。
また、このUSPの価値が高まると、イノベーションと称されるようになるのかと考えます。

さらに、このコア・コンピタンスを創造できたからといって、自然に売れるとはなりません。
最も重要なのは、コアコンピタンスを顧客に望んでいただくことにあります。
つまり、如何に素晴らしい価値であっても、顧客からのニーズがなければ、USPは成立しないということです。

よって、マーケティングでは、自社独自の価値であるコア・コンピタンスを差別化して顧客に提案することで、価値あるニーズを生み出すかが非常に重要となって来ます。

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