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【インタビュー#4】3児のママが大黒柱に!10年間の試練の先に見えた私の変化


結婚・妊娠・出産…。自分の役割が、妻、親と増えていく中で、将来について悩んでいませんか?
ライフステージに合う働き方や生き方を見つけたい。そんな方達の少しでもお役に立てたら。
子育てしながら共働きをしている人たちのインタビューはじめました!


第4回目のインタビューは、3人の男の子(17歳・15歳・11歳)を育てながら金融機関で働くかよさん(42歳・東京都在住)です!


かよさんと私は育休後カフェ・ファシリテーター仲間。3人の子育てと仕事を両立する中、定期的にイベントをされています。


今回インタビューさせてほしいと思ったのは、以前から「旦那さんと仲が良さそうだなあ」と感じていたからなんです。

定期的にオンラインでもお話する機会があるのですが、時々旦那さんが登場。画面越しに拝見するお二人がなんとも仲睦まじそうで…。


ですがインタビューをして紆余曲折の夫婦生活があったと聞き、びっくり!

そんなかよさんの、過去からの奮闘と変化についてインタビューしました!

【こんな人に読んで欲しい】
・キャリアと家庭のバランスに悩んでいる
・夫婦関係やパートナーシップについて考えている
・ネガティブからポジティブに考えを転換したい


約10年間を振り返るよ!


夫がまさかのパピートラック!私が大黒柱になっちゃった…!


ー驚いたのは、かよさんの今の満足度は120点ということ。高いですね!


確かに高いですね(笑)もちろん、もっとこうなれば良いのにって思うことはありますよ。でも出来ないことをずっと追い求めてもしょうがないじゃないですか。

それにこの10年は本当〜に大変だったので。それに比べたら今は落ち着いているなって思うんです。

実は、2013年と2017年に夫がメンタルダウンしたんですよ。夫がメンタルダウンした理由は、マミートラックならぬパピートラックだと思っています。

元々、夫は育児に積極的な方で、3人目の息子が産まれたら育休を取りたいって思ってたんです。だけどそのとき、夫は大きなプロジェクトのリーダーをやっていて。「もし育休とったらプロジェクトに対する人事評価を正当にしてもらえないかも」って心配したんです。

当時、男性は家庭より仕事を優先するのが当たり前の時代。夫が勤めていた会社でも男性で育休を取る人なんていなかったんです。


結局、悩んで悩んで育休は諦めたんですよ。だけどいざ蓋を開けてみると、人事評価は思ったよりも良くなくて。

やることやったら早く家に帰りたい夫と、24時間働けますか精神の会社と合わなかったことも重なって、夫は「もう、やってらんない!」って思っちゃったんですよね。


ーパートナーがメンタルダウンは大変ですね…

それはもう大変です。今もメンタルの完治はしていなくて…。

私としては、夫が2回目のメンタルから会社復職した直後が一番つらかったですね。例えば夫はメンタルが原因で、夜がうまく寝れていないから朝が起きれなかったんです。でも仕事に行かないといけないから、私が3人の育児と自分の準備をしつつ15分置きに夫を起こす日々。まさに一番手のかかる息子って感じでした。

もう大変すぎて、当時の上司に「家庭で手一杯で、仕事にパワーをかけられない。だから仕事内容とチームメンバーは変えないでほしい」と懇願したぐらいです。でも、翌年に仕事もメンバーも変えられちゃって(笑)。かなり辛かったですね…。


夫は夫でこういう状態に悩んでいて。
考えた末、2年前にやりたかったことを実現するため起業をしたんです。

私は「夫はサラリーマンにむいてないんじゃないかな」って感じていたから、彼の方向転換には賛成でした。でも、それ以降、私が大黒柱になってしまい…。それに今も、起業を軌道に乗せるために家事の負担は私の方が大きいです。


 

悩み抜いた、夫との距離感とキャリアの再定義

ーどうやって辛い時期をのりこえたのでしょう?

うーん…。もちろん「こんなはずじゃなかった!」とか、「もっとしっかりしてよ!」って思ったことは何度もありますよ。

その中で色々試行錯誤した結果、今は夫に寄り添いすぎないようにしてるかな。寄り添い過ぎると自分もそっちに引っ張られてストレスがかかるから。夫の課題を自分の課題と思いすぎないことが秘訣なのかも。

友人からは「離婚しようと思わないの?なんのために一緒にいるの?」って言われることもあります。そのときは「今は、結婚式で誓った”病めるときも健やかなるときも”の、”病める時”なんだ」って説明しています。こういう時期なんだって割り切ることも大切だと思っています。


ー今後、仕事に関してどんなキャリアを歩みたいと考えていますか?

そうですね、まずは働き続けたいです。この考えは昔から変わらないです。だけど、昇格については以前より欲が減ってきているんですよね。元々は仕事をバリバリやっていきたいタイプで、一人目の育休中も自分のポジションが無くならないか心配していたほどです。

だけど、2回の転職経験や、家庭と仕事の両立に試行錯誤する中で、課長とか部長とか、会社での地位って社内での価値でしかないって、感じるようになってきたんですよ。

例えば、転職すると今まで自分は「出来てる」と思っていたことも、実はまだまだだったって気づくこともあるんです。「同じ仕事を同じ会社でずっとやってきたから出来たけど、実はポンコツじゃん」って。

だから今は、自分が出来ること・出来ないことを把握して、「出来ない仕事を進めるために、力を貸してくれる人が周りにどれだけいるのか」の方が重要だと思うようになったんです。


あと、子どもを持つまでは「私にしかできない仕事をしたい」って思ってきたんですよ。それも考えが変わってきたかな。

子育てしながら働くには「自分だけ」ができる仕事だと困るし、そんな仕事はよっぽどでない限りないと思うようになりました。今はチームワークで働きたいと思っています。


失敗も、ネガティブな経験も、糧にしてしまえ!

ーパートナーのメンタルや転職など、それぞれの機会から学びを得ていらっしゃいますね

そうですね。総じて思うのは「過去と他人は変えられない、自分と未来は変えられる」ってこと。そういう気持ちを持ちながら、自分がその時々で1番ベストだと思う選択をしてきているから、大変なことがあっても満足だと思えるのかも。

もちろん、決定するまでは周りに相談したりあれこれ悩むけど、決めたら後悔はせず突き進んでいます。


今思えば、夫がメンタルダウンしたのも良いきっかけだったと思うんです。あれを機に、家事の負担が100%私になって、1人ではどうにもならなくなった。それからですよ、子供が自分の洗濯物は自分で畳んで子供部屋も自分で掃除するようになったのは。今では子供たちも、家事の立派な戦力です。

そう前向きに思えるのは、元々の性格じゃない。子供を産んでから、あれこれと必死に過ごす中で、後天的に身についたことです。


ーネガティブな出来事も、良い転機に繋がっていますね!

確かにネガティブな経験でも糧になりますよね。

私は育休3回と短時間勤務も経験しているから、フルタイムの人たちに負けないよう、仕事の効率的さを意識するようになったんですが、時には裏目に出てしまうこともあって。

例えば、効率的でない仕事のやり方について、職場のメンバーに「これは何の目的で行っているんですか?目的が達成できるなら、既存の方法とは違うやり方でも良いのでは?」って、現状の仕事の在り方について、強く意見してしまうこともあって。結果、人間関係がギスギスしてしまったんです。

だけどその失敗から、人と対立することの非効率さや、グレー部分を残す大切さを学ぶことができました。

そういえば、夫は今でも「育休取ればよかった」って後悔してるんですよ(笑)。3人の息子の母として思うのは、息子たちが大人になって「育児休業を取りたいな」って思った時に気軽にとれる時代になってほしいですよね。

そのためにも、これからは私自身が「男女問わず仕事も子育ても大切にできる世の中」に少しでも貢献できたらいいなって思ってます。

まだまだ子育てと仕事の両立真っ最中だし、すべてが順調とは言えないけど、仕事も育児も両立している人たちに寄り添うことができたら嬉しいです。

**編集後記**
パートナーのメンタルダウンや育児と仕事の両立の苦労に直面したことを成長につなげているかよさんがとっても印象的でした!
「すべての出来事に意味がある」とは良く言いますが、ネガティブなことには目を背けたくなるもの。だけど、その経験をどのように捉え、自己成長に繋げるのかは自分次第なんだなと改めて実感。私も一つ一つの出来事を大切にしていきたいです。


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