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【シリーズ1】なぜワーママや主婦は”起業・独立”に憧れるの?キラキラ起業家になったA先輩を覗き見して考えたこと

15年前から気になっていたテーマについて、2年前からnoteに書こうか悩んでいましたが、今回思い切って書くことにしました。

それは、ワーママや専業主婦をターゲットにした高額セミナーやコンサルのことです。

例えば、起業塾。「会社員を卒業して、時間も場所にも縛られない働き方を手に入れよう! 月商7桁も夢じゃない!」みたいなものです。また、「自分らしい生き方を見つける」という趣旨を掲げたセミナーもあります。真面目なものからスピリチュアルなものまで、種類は様々ですが、ここ数年SNSでやたら目につくと思いませんか?(私だけでしょうか?)

そうしたSNSを見ていると、会社員をしている自分にダメ出しされているような、そんな気持ちにさえなってきます。それが戦略なのでしょうね。拘束時間の長い会社員や、育児疲れで余裕のないママが、自分のお金を使ってそのセミナーを受講している姿を、私は多く見てきました。(とかいう私も一度だけこの手の講座を受けたことがあります。それについてはまたの機会にお話ししますね)

なぜ、ワーママや専業主婦は「起業」や「自由な働き方」に憧れるのでしょうか?私がこのテーマに興味を持ったのは、15年前に大学でA先輩と出会ったことがきっかけです。今日はA先輩についてお話しします(シリーズで何回かに分けて続けます)。


会社員だと、ダメなの?



不思議な魅力をもったA先輩との出会い


その先輩との出会いは大学時代のことでした。少し変わっているけれど、魅力的なA先輩です。それは、私が就職活動を始めた大学2年生の時でした。

A先輩は、誰もが知る超大手企業に内定していました。そのため、大学のキャリアセンターが主催する就活準備セミナーに登壇し、私を含む30人ほどの就活生に様々なアドバイスをしてくれました。

A先輩が登壇する姿は自信に満ち溢れていて、自分の発言に良い意味で謙虚さがありませんでした。そんな姿が、これから就職活動を控える私たちにとって、憧れの対象となり、キラキラと輝いて見えました。

A先輩の話の中で特に印象的で、今でも記憶に残っていることがあります。当時、リクルートスーツといえば、女性はタイトスカートに3つボタンのジャケットが常識でした。ところが、A先輩はパンツスーツに1つボタンのジャケットを勧めてきたのです。

「今、私が着ているこのスーツは就活用なの。Zaraで買ったんだけど、オシャレで安くておすすめだよ」。司会をしていたキャリアセンターの男性は渋い顔をしていましたが、先輩はそんなことを一切気にしていない様子でした。洋服の青山やAOKIではなく、Zaraのビジネス用パンツスーツを着こなす姿は非常に印象的でした。その常識に流されない「私は私」という姿勢に、私はうらやましさと、憧れの気持ちをもちました。

おそらく、この独特の雰囲気こそが、彼女が次回以降お話しするビジネス(高額セミナーやネットワークビジネス)で成功を収めた大きな要因の一つだと思っています。


忘れかけてたA先輩を思い出す


ZARAをおすすめされたものの、度胸がなかった私は、結局青山の3つボタンのジャケットとタイトスカートで就活をしました。しかし、それが功を奏したのか?、無事に第一志望の会社に就職することができました。社会人生活をスタートさせた私は、A先輩のことを思い出すことはありませんでした。

しかし、入社して3年ほど経った頃、キャリアに対してモヤモヤした時期がありました。会社の同期の中には、異業界に転職したり、結婚退職したりする子が出てきました。会社の内情も分かるようになり、会社の表の顔だけでなく裏の顔も知るようになり「こんな会社だったの」とがっかりすることも。

長時間の残業が続いた、疲れた通勤の帰り道。電車の中でふと先輩のことを思い出しました。「A先輩はどうしているだろう。きっとあの企業で大活躍しているに違いない。」そう思いながら、FacebookでA先輩の近況を覗いてみました。

すると、A先輩は入社後すぐに会社を退職していました。そして、起業して女性向けのビジネスを始めていたのです。マンションの一室で、自然をコンセプトにしたエステサロンを多店舗展開し、その一部始終をFacebookに投稿していました。お店のコンセプトや内装を自分で決め、広告媒体や集客方法、商品のキャンペーン内容を検討している姿が、とにかく楽しそうでした。

A先輩は自分の好きなように自由に仕事ができている。それに対して、私は…。

第一志望だった会社に入社できた。社名を言えば「すごいね」と言ってもらえることもある。同期にも恵まれているし、やりがいもある。だけど、会社のルールや上司の指示に縛られ、コマとして動くことがほとんど。入社3年目の私の意見が会社で採用されることはほとんどなく、残業も多い…。自由に働く先輩と自分を比べ、がっかりしたことを覚えています。

それ以来、なんとなく先輩のことが気になり、Facebookをチェックする日々が続きました。(つづく)

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