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日本代表でマネタイズ・稼ぐ方法-少し「ベンチャー」なやり方

スポーツの業界や協会・団体などの発展が課題になってきている。多くの団体では、目立つ割には体制が整っておらず、資金が足りないなどが原因で横領なども発生しやすい状態になっている。

そして最近ではスポーツ自体が強いことには、そこまでの価値がなくなってきている。むしろ多くの人々がこの事実に気付き始めた。世界大会でも日本代表でも例外ではない。メダルに届くくらい圧倒的でない限り、誰が出てもインパクトに差はほぼない。さらに現役時代に活躍した選手が引退した後に「メダルを取っても何にもならない」というインタビュー記事が多くあるのも徐々に仕組みの歪みが露呈してきている証拠だろう。

しかしメディアなどに取り上げるからには、何かしらの価値はあるということである。この辺りをうまく使い、日本代表でマネタイズする方法を考えていきたい。

その過程で「選手気持ち」等の反対が出るのは承知であるが、現状のスポーツ大会の構造を「心のスイッチを切って」捉えることで、関係者全員が利益を得られる発展方法を考える。

メディアが使いたい選手とスポーツが強いことの乖離

別の記事にも書いたが、スポーツが強いことと、メディアが使いたい属性はかなり乖離がある。前者はただ競技が強いことに価値がある一方で、後者はメディア受けがする、面白い・美男美女・バックグラウンドが変わっているなどがあげられる。これらが一致すれば、非常にメディアとしては価値が上がる。正直メディアやスポンサー側も「数字的にはあの選手が選ばれればいいな・・・」と内心思っていても不思議ではない。

協会など運営からすれば、売れれば売れるほどスポーツの付加価値が付くので、出来るだけ売れる、メディア受けする人が日本代表になるほうがおいしいと思うだろう。

大多数の国民もスポーツが好きなのではなく「日本人っぽい人が日の丸を付けてコンプレックスのある外国人を倒す」ということにだけ興味がある状態であって、正直誰だって良いのだろう。

選手としても、引退後にコメンテーターなどの可能性が高いか、低いかが現役中からわかったほうが、進路の決定にも生かしやすい。

忖度ジャパンマーケティングの積極的活用

こういう純粋なスポーツの強さ以外が選考に関与したといわれている現象に「忖度ジャパンマーケティング」がある。サッカー日本代表がスポンサーの圧力で選手を入れ替えた、といわれているものである。当時は批判されていたが、スポーツ団体の発展には、この考えを逆に積極的に使ってはいかがだろうか?

そしてスポーツは時の運もあるので、圧倒的な差が無い限り、誰が出てもよさそう、という状態になりやすい。メディアからすれば、オリンピックなどでは日本代表はメダルまで行かないと、扱われることはほぼない。それであれば、最初から「メディアが考える価値が高い人を使う」のはアリなのではないだろうか。

AKB商法の応用

ではどうすればいいのだろうか?AKB商法の応用なんていかがだろうか?

AKB商法とは、AKB48に始まると言われる関連商品の販売方法、およびそれに似た販売方法のこと。
AKB48発祥といわれるイベントから取って「握手券商法」とも言われ、現在ではモーニング娘。をはじめとするハロー!プロジェクトのアイドルを含め、幾つかのアイドルグループで採用している(ハロプロの例では、主に『握手会』や『個別チェキ会』などの接触目的のイベントチケットや限定グッズが特典である)。

握手券や投票権が入ったCDを販売するAKB商法を応用しよう。「日本代表選挙投票権」が入っている公式グッズ(タオルでもスポーツドリンクでも何でも)を販売する。その投票券で「誰を日本代表に選びたいか?」で投票を行えばいい。複数投票したければグッズをたくさん買えばよい。この投票により日本代表を決定すれば以下の利点がある。

関係者全員に利益がある

まずグッズが売れ協会の収益(一部選手の収益に分配してもよい)。そして誰が人気がある・組織票・資金を動かせるかが明確にわかる。人気がある選手の可視化が出来る。そしてスムーズに人気選手がメディア担当として引退後のキャリアも形成できる。見ている視聴者も、少なくともグッズを買って金を入れているので真剣に見る人も増えるだろう。まさに3方・4方良しである。

具体的には個人競技では日本国内ベスト4くらいまでが出揃ったら、優勝決定とは別に日本代表選手の選考を上記の方法でやればいい。これならある程度強い人から選ぶことが出来る。

団体競技なら選考人数の2-3倍くらいの日本代表候補を選び、その中から「投票枠」を選手選考につけておけば解決する。これらは大会規定や協会定款で団体ごとに適宜変更が出来る。

メディアに取り上げられにくいスポーツでも応用可能

例えば投票権の代わりに、寄付金が高い人を優先的に日本代表にしたりすれば同じようなことが出来る。他にも協会の運営に重要なスキルを持つ人を運営の手伝いをすることを条件に優先的に日本代表に採用するなど、様々なバリエーションが考えられる。

むしろこういった団体の方がこの辺りを強化したほうが良さそうである。考え方の基本としては、スポーツだけではなく総合力・オークション・バーターがキーワードである。

頑張っている選手の気持ちは?

「頑張っている選手の気持ちはどうなるのか!」という批判はよく分かる。相当な努力をしないと上まで行けないのも事実である。しかし一部の個人の感情を重視して全体が沈んでしまったのでは元も子もない。もちろん一定以上は強くないといけない。そして最初から置かれている状況に納得して取り組んでいれば、そういった類の文句は出ないはずであろう。

そして構造を考えると、現状のスポーツ大会、特にメディアが報道する大きなものは、古代ローマ時代のコロッセオから変わっていない。

認識しているかどうかは別として、剣闘士は元戦争捕虜の奴隷である一方で、現代のアスリートは自らそのポジションを目指している状態になっている。

物心ついたころから取り組んでいるアスリートはこういう構造には気付きにくいかもしれない。

これを分かった上で、アスリートを目指すのであれば、問題ないのではないだろうか。現状を踏まえて納得をして、キャリアを構築していければより効果も高くなる。

それ以上にスポーツ団体の存続が危うい。収益化しないともう日本協会が国際連盟から弾かれたりも大いにあるだろう。(スポーツによっては国際連盟ごとなくなるという例もあるようだが)感情と常識にとらわれず、最適な方法を考えていきたい。

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