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コミュ障って何だ

「コミュニケーション」という言葉に関して、非常に興味深い記述を見つけたので、その意見を基に、ワタシの意見も展開していく。

引用は、池田理知子さんの「日常から考えるコミュニケーション学 メディアを通して学ぶ」から。

最近よく聞かれる言葉に「コミュ力」とか「コミュ障」というのがある。「コミュニケーション能力」と「コミュニケーション障害」を略したものだが, 両者には共通点がある。それは. コミュニケーションを個人の能力に還元していることである。〔中略〕こうして. 限定的な意味しかもたない「コミュニケーション能力」であるにもかかわらず, その能力が高いことが評価される社会においては, 低いとされる者は次第に社会の隅へと追いやられる。(池田、2013、20-21)

まず本題に入る前に、「コミュニケーション(communication)」という言葉そして、関連するであろう「コミュニティ(community)」という言葉について見ていこう。

形を見れば分かると思うが、「communication」と「community」は、同じ語源を持つ言葉であると考えられる。特に、「community」という単語に注目する。「community」という単語は、「cum」と「munus」という単語が組み合わさったもので、「共にあるということによって、何かしらの恩恵を受けることが出来る」ものだと推測する。

だと思ったのだが、「community」は、「co」と「munus」が組み合わさったものという記事を見つけたので、大学で学んだほうか、ネット上にある情報のどちらが正しいのかは、判断がつかないので。この判断に関しては、一旦保留する。(もしかしたら間違ってメモしたかも)

さてということは、「community」という言葉の類語である「communication」も、「共にあるということによって、何かしらの恩恵を受けることが出来る」という意味を持っていると仮定する。

だとするなら、「コミュニケーション能力」が低いもの、いわゆる「コミュ障」と呼ばれる人たちがいること自体、或いはそのような言葉の使い方自体が、「コミュニティ」や「コミュニケーション」という言葉の原義から逸れているのではないだろうか。

もちろんこれを否定したり、良いとも悪いとも云わない。ただそのように考えられるだけで、なぜそうなったのかについて少しでも考える方が、多分建設的。

その要因や原因について考えるのは、自分でやってもらうことにして、ワタシの意見をこれから書きたい。それは、敢えて、敢えて「コミュ障」という言葉を使い、そして真の「コミュ障」を決めるとするならば、それは一体だれになるかということだ。

先ほども書いた通り、「community」という言葉は、「共にあるということによって、何かしらの恩恵を受けることが出来る」という意味を持つ(と私は理解し、それを受け入れている)。なら、その言葉を使いながら、いやその言葉を使わないにしても、コミュニケーション能力の低さを理由に、「コミュ障」といわれるような人物を排斥することは、その場所は、その共同体は、「community」と言えるのだろうか。そこには、依然「包摂と排除」が働いていて、一部の人にとっての「community(?)」なのではないかと考える。というかそう思ってしまう。

なら、「コミュ障」とは、一般の意味でそう云われているような人物ではなく、むしろ「コミュ障」というものを設定し、特定の人物を追いやり、排除し、「コミュニケーション」という活動とその意味の二つを、狭いものにしている人物こそ、「コミュ障」なのではないか。

と、仮定した上で、色々書いてきたものの、この「コミュ障」というワタシの定義も、一種の偏見でしかない。答えそのものではない。

しかし一つ言える事は、「コミュニケーション」は、非常に狭隘な意味で捉えられないと云うことだ。そもそも、「コミュニケーション」とは、本質的にどのようなものであるのだろう。それは、そもそも人間同士に限られるものなのだろうか。人ともの、人と空間、人と動物、人と自然、人と無というように、様々な形のコミュニケーションがあり得るのではないだろうか。というかコミュニケーションは、人だけが主語でなはいということも考えられる。(ワタシは断定できないけれど。)

否定したいわけではない(否定のように聞こえるかもしれないが)。ワタシはただ疑うだけだ。疑うことで、人を傷つけることもあるかもしれない。だが、「空気」とか「世間」に追従するばかりでいることが、(ワタシの惟う)大学生がすることではないだけね。




今日も大学生は惟っている。




引用・参考文献

池田理知子.2015.日常から考えるコミュニケーション学 メディアを通して学ぶ.ナカニシヤ出版

BUFF、2019年、コラム:コミュニティとは?ー『コミュニティ・オブ・プラクティス』から考えるー、https://buff-community.jp/article/2019/3/11#:~:text=Community%E3%81%AE%E8%AA%9E%E6%BA%90%E3%81%AF%E3%83%A9%E3%83%86%E3%83%B3%E8%AA%9E%E3%81%AE%E3%80%8CCommunitas%E3%80%8D%E3%80%82&text=%E3%81%93%E3%81%93%E3%81%AB%E3%80%8C%E7%9B%B8%E4%BA%92%E3%81%AE%E3%80%81%E5%85%B1%E5%90%8C,%E3%80%8D%E3%81%8C%E4%BB%98%E3%81%8D%E3%80%8Ccommunitas%E3%80%8D%E3%80%82&text=%E3%80%8C%E3%81%8A%E4%BA%92%E3%81%84%E3%81%AB(co)%E4%B8%8E%E3%81%88,%E6%A0%B8%E3%81%A8%E3%82%82%E3%81%84%E3%81%88%E3%81%9D%E3%81%86%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82(2020/11/13)



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