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宇宙ネコ
2019年11月29日 06:15
「僕は、“覚える”ことよりも、習ったことを“忘れる”ことの方が大変だったし、一生懸命やった」勉強したことを覚えていられず、すぐに忘れてしまうと言ったわたしにそう話してくれたのは、94歳の紳士だった。それは、「アンラーン」ではないか。 「アンラーン」は哲学者・鶴見俊輔が、ハーバード大学に単身留学中に偶然出会ったヘレン・ケラーとの会話の中の言葉を広めたものだ。当時十八歳だった鶴見氏が、夏
2019年11月28日 04:43
目覚ましネコ或いは時計ネコなんてものまで使って、わたしがこうして朝方から綴っている言葉に意味はあるか。 もちろんない。 「でも…不躾で恐縮ですが、それではなぜ書いていらっしゃるのですか?」と、独学者たるオジエ・pにそう尋ねられたロカンタンのように「ええと…何と言うか、まぁ、書くためですね」と鮮やかに答えられたらいいのに、とは思うけれど。 「無人島にいてもお書きになりますか?人は常
2019年11月26日 08:08
躁状態になると、脳内に言葉が増える。頭の中に常に言葉が流れている状態、それが躁状態のひとつなのかもしれない。 言葉、というより声に近い。大抵語るのは自分で、他の人の声を聴くことはめったにない。他人の声で脳内が埋め尽くされるようになったら、いよいよヤバイのかもしれない。まだ大丈夫だ。 それを考えると、双極性障害として自覚の歴史は浅くとも、実は病歴としてずいぶん長い可能性もある。脳内に
2019年11月24日 07:43
実はこの現実には何もないんだ、と気がついたのは、2016年10月6日のことだった。同じように現実世界のむき出しの『実存』を突如発見したアントワーヌ・ロカンタンは嘔吐したが、わたしは、と言うともちろん吐いたりなどはしなかった。なぁんだ、そっかぁ、と思ったくらいだ。その時の心境が、日記にこうして綴られている。2016年10月6日「悟り」 私には、何もない。生まれた時から、生まれて