パカさん6

フリーランス×芸人を実現する漫才師の生き方

パカさん
お笑いコンビ「漫才練習中」のボケ担当。大学院卒業後、新卒でレバレジーズに入社しキャリアコンサルタントを経験。1年で独立。今はフリーランスとして漫才、人事系コンサル、映画館作りと幅広く活動中。2019年4月、漫才コンビの結成1周年記念ライブを開催。100人を動員し、大成功を収める。現在、1年で10都市を回る全国ツアーに挑戦中。
漫才練習中Twiitter:https://twitter.com/pakamax425?s=17
漫才練習中1周年記念ライブHP:http://manzailive427.strikingly.com/
毎日配信のラジオ「ちょいとためになるしょうもない話」:https://t.co/9X9gKwo5Iy

レバレジーズを脱サラ。漫才を始めたきっかけ

新卒で入社したレバレジーズからフリーランスとして独立して、2019年で4年目。
現在は週3日程度、企業コンサルの仕事で生計を立てながらお笑いコンビ「漫才練習中」としての活動も行うパカさん。漫才を始めたきっかけに迫りました。


「採用コンサルをしてる時に、学生のキャリア支援をしていて。
学生にやりたいことはなに?とか聞いていながら、自分たちは漫才やりたいとか言ってて動いてないのやばくないかって、相方とそういう話になったんだよね(笑)」
で、路上で漫才の練習してみようか、と。それが始まったのが、1年前
先にフリーランスのコンサルの仕事とかして、独立3年目のときに漫才始めた感じ。」

実は芸人になりたくて脱サラしたという訳ではなかったそうです。


「最初はスポーツ系に興味あったから、独立してコーチングで生計立てようと思ってやったんだけど、生計立てられへんくて(笑)
このままじゃ来月ご飯食べられへん!ってなった時に、ご縁があって業務委託で企業から仕事もらうような形で一旦安定できるようになってん。

そこで基盤は作りつつ、時間の余裕は確保できたから色々やってた
漫才始めるまでは、コーチングスクールの運営を手伝ったり、中高の部活にセミナーしたり、アスリートにコーチングしたり。週3で生計立ててるから空いてる週4でたくさん挑戦できたけど、そっちは全然お金にならなかった(笑)」

路上ライブを見に来てくれた社会人の一言

漫才、映画館制作の活動、そしてコンサルまで。やりたいことは常に変化しながら、多岐にわたって追究されています。
そのなかで、パカさんが漫才にこだわる理由がありました。


「漫才やってる理由が、めっちゃ漫才したかったから、
というよりは、誰かのやりたいことサポートするってことがしたいからなんだよね。
ずっとやってきたコーチングもそれを実現するための活動。

で、定期的に路上で漫才やってるときに、
毎回来てくれる社会人が「めっちゃここに来ると元気になる」、「なんかチャレンジしたいと思ったから動きだすわ」って言ってくれて。
この、「元気になって、やりたいことに向かって動きだす」って、まさにコーチングで作りたかったことなんよ。
漫才でもコーチングと同じことできてるやんと思って。

僕らの漫才の活動って、笑いを提供するのももちろんなんやけど、チャレンジする人が増えたらいいな、とか、そういう人を巻き込んでできたらいいなっていう活動でもあるんよね。」

ビジネス経験は芸人活動にメリットになるか

フリーランス×芸人という業界でも稀なキャリアを描くパカさん。
芸人の世界に入ってみて、ビジネスフィールドでの経験が芸人としてのキャリアにアドバンテージになるのか聞いてみました。


「最初にビジネスフィールドにいた経験は大きいね。
今チャレンジしてる芸人さんと会って感じたことは、みんなバイトしてることなんだよね。実際、正社員として働きながらも芸人できるけど、なんでバイトにしているかというと理由があって、時間調整が融通きくから。バイトってシフトだから、コンビで練習したり、ショーレース出ようとしたときに時間調整しやすいんよ。

ってなったときに、何が起こるかというと、25歳30歳になったときに、「ずっとバイトヤバくないか」ってなって辞めていくのが多いんだよね。

でも、僕らの強みはフリーランスとしての仕事の時間当たりの賃金を増やして収入確保にかかる時間をどんどん減らしていってるから、極論一生芸人できるんだよね。一生漫才師を続けていけるのは大きい。だいたい漫才師とかって、みんな3年4年で辞めていく人が多いからね。」

フリーランスのスキルを磨く場所

芸を続けていくために、生活の基盤をフリーランスとして稼ぐ。そして、フリーランスの時間当たりの収入を上げていくことで、相対的に芸人としてのキャリアを伸ばしているパカさん。フリーランスとしてのスキルを身に着ける場所について言及してもらいました。


「ファーストキャリアを会社で経験してもいいし、会社に入らんでもどっちでもええと思ってて。
大事なのは、収入を得るために使う時間を短くする。つまり時間あたりの価値を上げていくことが重要で、時間あたりの価値を上げるための方法が正社員っていうのが適している人が多い。
たまにいるやん、大学生でフリーのライターしてて、それでフリーランスになったみたいな。自分で生計立てる時間あたりの価値を、独学でライティングスキルを伸ばして、上げていっていくやり方でもいいわけよ。
時間あたりの価値を上げる方法は会社でスキルを上げるだけではないんよね。」
「でも会社に入る方が簡単、ていうのはあるな。教育してくれるし。自分でやらなあかんとなると、教育コスト払わないかんやん。僕ってコーチングを自分で勉強したけど、コーチング学ぶために何十万って使ってんねや。自己投資として自腹で。会社勤めていたら、お金もらいながら学べるやん。」

今ならフリーランスと会社勤めどちらを選ぶか


今のパカさんなら、フリーランスと会社に入るのどちらを選ぶのでしょうか。


「会社はやりたくないこともやらなくちゃいけないけど、会社の中でどういう立ち振る舞いをするかが大事。
やりたくないことを我慢するのか、やりたくないことを減らすために頭を使うのかの差やから。
それはフリーランスでも就職しても一緒。実際、就職した方が楽やからさ。で、その中でやりたいことばっかりできるなら、会社勤めはフリーランスよりも幸せだと思う。
やりたいことができる状態で会社に入るなら、今の僕はフリーランスよりも100%会社に入る方を選ぶもん」。
やりたいことが実現できるかは、入ってからの関係性の構築が大事。世の中に対して、クライアントに価値提供するように、上司や同僚にも価値提供していって、やりたいことを掴むという発想を持てるか、やな。」

「スキル高い=価値」ではない価値の形

パカさん曰く、「漫才の下手さ」を売っている漫才師がお笑いコンビ「漫才練習中」だという。
従来の「スキル高い=価値」という構図から逸脱した漫才練習中が追究する価値に迫りました。


「お金稼ぐってなると、要は何か価値を感じてもらえるものを自分が提供しないと、お金ってもらえないわけやんか。
価値を感じてもらうための方法の一つとして自分のレベルやスキルを上げるっていう方法もある。価値を感じてもらうってそれだけじゃないから。

「僕らが提供しているものって、「下手くそ」を提供しているから。「下手くそやけどチャレンジしてる」を提供してる。」

「僕ら一枚1500円のチケットで一周年記念のワンマンライブやって、100人くらい来てくれたんよね。1500円のチケットって、笑いだけ見たかったら、絶対ルミネの吉本の劇場行ったらええやん。テレビに出てる芸人の漫才みれるし値段もそんなに変わらんやん。

しかも、僕ら八潮っていう僻地でやったから交通費入れたら圧倒的に僕らの方が行きづらいところでやってるやんか。だからさ、笑いだけ見に行くんやったら絶対ルミネやん。

でも、僕のところに来てくれる人がいるっていうのは、僕らが笑いのスペックを上げたから来てくれるわけではないやんか。例えば、「みんなで作り上げる」という価値とか。

だから、価値提供の形ってスペックを上げるだけしかないのかといわれるとそうでもないし、そうじゃない人って増えてる気がしてる。例えば一日50円で売ってるホームレス小谷さんとか。」

価値を作るための第一歩

「プロ奢られヤー」、「なにもしない人」など、価値提供の方法は多様性を増しています。コアなニーズがスマホひとつで集約できる時代。
パカさんに価値提供の形の作り方について聞きました。


自分がどんな価値提供したいかによるんだよね。
それがさ、スペックを高めて、何かハイレベルなものを提供したいっていう欲求があれば、それをすればいいし。そうじゃければ、スキル高める過程で自分が満たされないやん。
だから自分がなにをしたいか、そしてそれに見合う価値提供が何なのか、ここやと思う。」

「大事なのは、自分のやりたい役割をより明確にすること。僕、イベントするのが好きなんやけど、全役割をやりたいのかというと全然そんなことなくて、僕のやりたいことって、イベントを企画する段階のアイディア出しと仲間集めだけなんよ。プロジェクトのマネジメントとかしたくないんよ。で、その役割ばかりやってると楽しいし、そこが伸びてくる。」

大学生がすべき価値作りの練習法

何がしたいのか、好きな役割、そこを明確にすると価値提供の形、努力の仕方がより絞られて、効率良い。そして、その価値提供の場が会社の中で実現できたら就活すればいいのだと、思いました。
やりたいことが色々変わっても、やってることを価値に変えるスキルや頭の使い方が、社会人OS、通用するスキルになっていきます。
パカさんが大学生におススメする価値を作る練習を紹介してくれました。


「お金を学ぶという意味だけで、みんなさ、アルバイトするやん。でも、自分で稼ぐというのを50円でも100円でもいいからやるっていうのはすごく面白いと思う。自分で提供するものを決めて、値決めして、お金をもらうっていう経験が、すごくお金の勉強になるから。そこで稼げたら生きていけるじゃん。」

やりたいことが見つからないなら

「みんな日々いろんな行動をして色々感じてるはずやねん!
楽しいとか楽しくないとか、好きとか嫌いとか!
でも、そんな感情を自分自身で認識できずに終わっちゃってるんよね。
これやってみたいな、とか。極論何食べたいなとか。

そういうのを素直に従っていくと自分の気持ちってわかってくるから、好きなものに従うとか、やりたいことをやってみるとか、ちっちゃいものを繰り返すと、すごく大きな何がしたいのかを味わってこれる。
だから、何食べたいか決められない人は、何して生きたいか絶対感じとれへん。それの積み重ねやと思うよ。」


パカさん、ありがとうございました!!!

編集後記

実はなにも計画せずにとりあえず独立の道に飛び込んだというパカさん。お話を通じて、「価値を作る」ことが社会という海を攻略するOSだと思いました。
自分が好きなこと、譲れないこと。それが誰かにとってどんな価値になるか分かったとき、自分らしい人生が歩めるかもしれません。

漫才練習中の全国ツアー第一回公演が7月13日名古屋で行われます。
みなさんぜひ、漫才練習中からたくさんの元気と勇気をもらいに来てくださいね!
(取材・編集 筑波大学4年 UTIC代表 工藤一将)



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コメント1件

「自分がなにをしたいか、そしてそれに見合う価値提供が何なのか」これはすべての仕事に通じる言葉ですね。
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