ペーパー試験を受けた夢 《Dream Diary 02》
xxxx年4月25日(x)
ペーパー試験を受けるため、私は後ろ側のドアを開けて教室に入った。他の人はみんな席に着いていた。もうすぐ試験が始まるのだ。私の席はどこだろう。窓の外で見物しているスズメ達に聞いてみると、最前列の真ん中が私の席なんだそうだ。その右隣りの席には高校時代の同級生のSが座っている。Sは振り向くと、教室の後ろに立っている私に向かって、リトリコ准将がモモッカアの耳を全部食べてしまった!と叫んだ。実は全部食べたのは私なのだが、黙っておこう。これまで最前列の席だったことは一度も無かったが、たまにはこういうのもいいかと思いながら、私は黒板の方に歩いて行き、最前列の真ん中の席に着いた。試験開始のベルが鳴り、私は思わず知らず「モモッカアの耳を全部食べたのは私です」と答案用紙に書いてしまった。隣りのSが身を乗り出して私の答案用紙を見つめている。そのまま長い間動かない。妙だなと思ってよく見ると、Sは蝋人形になっていた。スズメ達がチッ、チチッ、チッ、チッと舌打ちしながら、青空に向かって飛び去って行く。
(注)「モモッカア」:その昔、月刊漫画『ガロ』に載っていた読み切りマンガの登場人物のセリフ。「日が暮れるとモモッカアが来るよ」(うろ覚え)。妖怪みたいなものだったのか? マンガのタイトルと作者は忘れました。
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