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世界という現象

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我々が普段「世界」と呼んでいるものは、確固たる物質存在ではなく、我々の「多数決」的な認識で、その姿は変化する、という流動的な側面を持っているという視点で捉えた世界像を描いたエッセ… もっと読む
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記事一覧

近眼デモクラシー

幼い頃から近眼で、常に眼鏡をかけている、

その為か、周囲は僕を「眼鏡をかけた奴」と認識してるようで、

たまに、眼鏡をかけずにいると、

友人に「なんか、普段と雰囲気が違って、変なかんじ~」等と、言われるが、

実は、その時、僕にも、同じ現象が起きているのです。

 その友人も「眼鏡をしてない僕」から見れば、普段と違って、目鼻立ちも、輪郭も、ぼんやりと滲んで見えているので、普段と様子が違って見え

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世界の発生

新しい家電を,買いに行った、気に入った商品を,店員さんに告げると、色は「黒」と「白」のどちらにするか?尋ねられた。

よくあるシチュエーションだが、僕は、こんな時、概ね「黒」を選ぶ

黒は、神秘的な色だと思う。

黒は、色なのだろうか?色が無い状態が黒なのだろうか?

気になって調べてみると、そもそも「色」というもの自体、存在していないようで、光の波長が長かったり、短いのを見て、脳が「色」として識

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閉ざされた部屋(世界の発生②)

例えば、今、目の前に、過去10年間1度も開けられていない「鍵で閉ざされた部屋」が有ったとして、今、10年ぶりに、その部屋が、開かれ、そこに、壁一面が、赤く染められた「赤い部屋」が、出現しても、その部屋が「閉ざされていた10年間、ずっと、「赤い部屋」のままだったかどうか」は、分からないはずだ、その可能性が高いだけで、ずっと無人のままだったから、

「そうだった事」を誰も証明する事も確認する事も出来な

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老眼デモクラシー

数年前から、老眼が、悪化し、手元が見難い。
若い人には、ピンとこないだろうが、眼の老化というのは、実に厄介だ、
単に不便なだけでなく、視力が変われば、世界という言葉の意味まで、見失う事さえ有ります。

話は変わりますが、米・ソが、宇宙科学技術を競い合っていた頃「宇宙犬」と呼ばれた、犬達がいた。ロケットに乗せられ、宇宙での健康状態を観察する為、飛行士と供に登乗し、宇宙に行った犬達の事だが、犬は色盲だ

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「世界」という勘違い

先週、ボイジャー1号の通信トラブルが、一部復旧したという報道が、有りました。

これは、僕には、なかなか面白いニュースに思えた。 

我々は、日頃、見たり、触れたり出来て、確認できるものだけを「存在・実存」とか「実態」等と認識しているが、 そもそも僕は、そんな通信トラブルが、有った事すら知らなかったから、僕にとって「通信トラブル」は、無かったも同然だ。

この状況をそのボイジャーに当てはめて考える

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色と欲の話

ベランダで育てているチューリップも、ようやく、花開き、街に出ると桜は満開だ.

春は、なんと、色鮮やかな季節だろう。

色という概念は、きっと、この時期に生まれたのだろう。

空の青に、雲の白、木々の緑と、目に映る光の全てに、名前を付けていくのは、骨の折れる作業だった事だろう。我々は、物を色と形で、識別するが、

色を識別出来る生物は、決して多く無い,我々一部の類人猿と,一部の昆虫だけだ、 目の発

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ひずみ~世界の歪みから・シルバーブロガー かく語りき~

以前、脳の疾患(脳卒中)」を患った事がある

脳に損傷を負うという事は、

実に不思議な体験で、

MRIで撮影された脳の断面画像には、はっきりと白い影(損傷部位)が写っている。

その後、再発も経験し、健常者に比べると、正常に機能している脳の部位は明らかに少ない。

脳が個人の「自我」とか、「個性」や「人格」の源であるなら、発症前の自分と発症後の自分がまったく同一である保証は、どこにも無いし、む

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目と眼(まなこ)と瞳(ひとみ)と土偶の存在論

今日、眼科通院だった。眼と書いて「がん」と読むのは、不思議だ。 それは、(まなこ)とも読み、目や瞳と、同じ意味である事も、また不思議です。
顔に付いた一つの器官に名前が複数以上有るのは変です。

一つの事象・物には、名前は一つで充分でしょ?

僕は、不思議な事や、分からない事を、分からないままにしておくのが苦手な性分だから、ネットで「目に、眼や瞳と複数の呼称が有る理由」と調べてみたが、ネットでググ

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実存デモクラシー

昨年

梶田教授のニュートリノ研究がノーベル物理学賞を受賞されたが、

僕のような素人にとって、

宇宙の謎は、突き詰めれば、「有」と「無」の問題になると思う

「無」は、有るのか?という「究極の禅問答」だ。

僕が、今朝目を覚ました時、最初に目にしたのは、頭上の天井だったが、それは、「天井が存在する事」を確実に保障する訳では無い。別に台に乗って、触れて確認してみたわけではない。

今朝、僕に、

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「無」は有る?

我々には、言葉を正しく使う習慣が無い。 
少なくとも僕は、日頃、日常的に、よく口にする言葉の意味や定義を、いちいち検証して使ってないから、「知ってるつもり」で、よく分からない言葉を不用意に使ってしまう事が有る。



例えば、「世界」とか、

世界ってヤツは、シンプルな言葉だけど、実に厄介で、摩訶不思議な概念です。

たとえば、先日、玄関先でコオロギが一匹死んでいた。生前、彼の暮らした「世界」と

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隣は何をする人ぞ?

むかし、地球の隣に、火星という星が有ったそうです(今は見えなくなってしまったので確認できないから「無」に限りなく近い存在です)

地球に、最も近い惑星だから、昔は、肉眼で見えたらしい。なら、そこが「宇宙の始点」かもしれない。

全く知覚の届かない、遥か遠くの空間を「宇宙」なんて名付けても、その名称に意味が有るとは思えない。 だって、名前なんて「隣の村の○○橋」とか、「山のふもとの○○川」って具合に

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近眼リアリティー

 

現代人の三人に一人は、近眼らしいです。
残りの二人の健康な視力の人は、「近眼なんて不便だろう。」と、想像するかもしれないけど、
実は、近眼でないと、見えない物も有るから、案外、便利です。

ちなみに僕は、昔から近眼だったので、普段は眼鏡を掛けているが、夜、寝る時は、外すので、朝起きた時は、メガネしてないから、視界が、霞み、周囲が、ぼんやり、滲んで、ボヤけて見えるが、その状態こそ、「ありのまま

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屋根裏天文学

先日、太陽系に,もう一つの惑星が「存在する可能性」が有るという説が発表されました。

 現在分かっている八つの惑星が、円形ではなく楕円形の軌道で太陽を回っている事から、

「その楕円 の反対側を回る星が存在している筈だ」と判明したという。、

そのような星が存在しないと、「つじつまがあわない」らしい。

果たして、そんなふうに、原因と結果が綺麗に繋がっているものだろうか?

そもそも、宇宙は「無」

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世界は存在しない

先日、突然、窓の外で、轟音が轟いたので、ベランダに出てみると、季節外れの花火が打ち上げられていた。不思議に思い調べてみると、感染対策で、地元の夏祭りが、短縮されて行われた影響で、花火だけが、延期になっていたのが、こんなに「季節外れ」になるまで、遅れて、実施さたらしいが、そもそも「花火」とは、本来、遅れるものだ。 実際、ベランダで、じっくり、その様子を眺めると、当然、華やかな火花が空に上がってから、

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