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2021年11月の記事一覧
笑いと音楽の関係性について
先日、DVDレコーダーにサカナクション山口一郎さんの番組「シュガー&シュガー」(NHKEテレ 金曜日10:30)が勝手に録画されていた。以前の予約が残っていたのだ。さすがは我が家で2番目に賢いと言われるだけのことはある。ちなみに1番はボタン一つで適温適量の風呂を沸かす通称「風呂姉(ふろねえ)」ことノーリツのマイコン給湯器だ。
笑いと音楽には切っても切れない関係がある。寄席では三味線や太鼓が演芸を
【読書兄弟】熱帯:森見登美彦
兄:弟よ。兄はまだ「熱帯」にいる。
弟:おう、今度はどうした。
兄:この世界自体「熱帯」なのかもしれない。
弟:さっき洗面所で拾ったネジ、あんたのだったのか。
兄:君は愚かな男だ。「学団」の一員か?
弟:普段からおかしかったが、ここまで人を骨抜きにする森見登美彦さんの「熱帯」とは一体どういう小説なのだろう。
兄:「タイムマシン」で「どこでもドア」を行き来するような話だ。
弟:カオスだ
【読書兄弟】鉄道王たちの近現代史:小川裕夫
弟:母さん、泣いてたぜ。
兄:え?
弟:兄さん、進路指導の先生に「俺は海賊王になる」って言ったらしいな。
兄:悪いか。
弟:なれるわけないだろ!
兄:じゃあ、何王になればいいんだよ。
弟:王を目指すな。
兄:そう言うお前もなんとか王の本、読んでるだろ。
弟:小川裕夫さんの「鉄道王たちの近現代史」だろ?
兄:そうそれ。鉄道王ってのは強いのか?
弟:強くないけど、うまくいけば儲かる
「今夜あんたは世界一うまいココアを飲む」
小説を読んでいて名セリフに出会うと作者への尊敬の気持ちが湧いてくる。一方、日常生活で出会う名セリフは何気ないものだ。「焦らなくていいよ」とか「君の作る表は分かり易い」とか。言った本人は大抵憶えていない。でも受け取った側は、決して忘れない。
ドラマの名セリフはその中間だ。作者や脚本家が考え抜いた言葉を役者が語る。計算し尽くされているのに自然に聞こえる。そんな名セリフが生まれる瞬間に出会えたら、それ
再燃焼!ファットボーイスリム(2)
かなり昔だが、日産自動車のテーマ曲のようなものがよくCMで流れていた。斬新なフォルムの車と力強いサウンドが同社の再生を象徴しているかのようで、感動した私は日産が作ったCD(!)「Shift」まで買った。それであの曲がファットボーイスリムの”Right Here,Right Now”だと知ったのである。私はすぐ駅前のタワレコに走りアルバム”You've Come a Long Way, Baby”を
もっとみる再燃焼!ファットボーイスリム(1)
眠れぬ夜、何気なくテレビをつけたら不思議な曲に合わせてスーツ姿の外人が一人踊りまくっていた。場所は古いホテルのようだ。曲が佳境に差し掛かるとその人は室内のバルコニーからいきなり飛び降り、吹き抜けの中を自由に飛び回った。私は暫く呆然とした。これがファットボーイスリムを知るきっかけだった。曲は”Weapon Of Choice”。この映像がスパイク・ジョーンズ監督の名作MVで、外人は俳優クリストファー
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