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名著を最速理解|「人を動かす」と「道は開ける」を中心にD・カーネギーのエッセンスを掴む|自己重要感を与える

「道は開ける」 充実した人生と悩み

1日24時間をどう活用するか

「過去と未来を鉄の扉で閉ざせ、今日一日の区切りで生きよう。」「今日一日を全力で生きよう。」

デール・カーネギーさんが「道は開ける」の中で伝えてくれている内容の多くは「悩み」とどう付き合うかという部分です。まずは上の引用のように、過去や未来に思いをめぐらせる時間を減らして、「今日イマ現在」目の前のことに全力で対応していこうというメッセージが込められていました。悩みのタネは過去と未来にあります。過去への後悔と未来への不安を断ち切りましょう。

「忙しい状態でいること。悩みをかかえた人間は、絶望感に打ち負けないために、身を粉にして活動しなければならない。」

「常に心を変化に向けて開いておこう。変化を歓迎しよう。もてなそう。自分の意見や考えを何度も検討し直して、初めて人間は成長できるのだ。」

「忙しい状態でいること」が悩みに対する最大の処方箋だという話が、私が一番この本で重要だと思っているポイントです。今日したいこと・しなければいけないことに集中して常に何かをしていたなら、悩みに打ちのめされる時間なんて無いという事実に改めて気付かされました。目の前のことに没頭して、何かに夢中でいられる時間を大切にしましょう。

日常と仕事を最大限楽しむには

「悩み事は、散歩して忘れるのが一番だ。まあ、ちょっと外へ出てみたまえ。ほら、悩みごとなんか、翼が生えて飛んで行ってしまう。」

「ちょっと手を休めて、窓の外の美しさを眺めよう。そこに世界がある。楽しもう。今夜外へ出て、星空を眺めよう。それは大自然の驚異だ。」

しかしながら、考え事をする暇がないくらい「忙しい状態でいる」ことで日々充実していられる反面、身体が休まる暇がなければ健康が阻害されメンタルも崩れて行ってしまいます。

そこで、毎日適切な休養を取ることが重要です。十分な睡眠時間を取り、お風呂に浸かり、そして散歩したり外の景色・自然を眺めたりして心を休める時間を作ってください。そうすることでまた充実した活動にいそしむことができます。

「仕事が面白いふりをすると、それだけで仕事が本当に面白くなるから妙だ。疲れをあまり感じなくなるし、緊張も解け、心配も和らぐ。」

「自分のしていることに楽しみを見出すことが出来なければ、めったに成功することはない。」

さらに、次は仕事のテーマについて。仕事の中で、自分が楽しめる・工夫できる点を探して、主体的に「面白い」と感じることが重要だとカーネギーさんは言っています。面白いと思うポイントを少しでも見つけて、楽しみながら仕事に自分の時間を注ぐことができれば必ず成功に向かっていけるはずです。

「私たちは明けても暮れても美しいおとぎの国に住みながら、目をふさいでみようともせず、見飽きているために、それに喜びを感じないのだ。」

「楽しそうに振る舞っていると、いつか本当に楽しくなる。物事に熱中するにはこの手に限る。仕事にしろ会議にしろ、面白くてたまらないといった態度でとりかかれば、いつの間にか本当に熱中している自分に気がつくものだ。」

この世界の中で楽しいと思うかつまらないと思うかは自分次第。そこに楽しいことがあると認識できたらこの世界は明るくて美しいものに見えるので、自分から楽しいこと・面白いことを見つけて行動していくことが重要です。仕事以外にも人生にはするべきことがたくさんあると思いますが、全てにおいて自分が面白いことを楽しんでしている(かのような)振る舞いをしてみましょう。

「人を動かす」 他者との向き合い方

自分のために「誰かのため」をする

「他人に興味を持つことによって自分自身を忘れよう。毎日、だれかの顔に喜びの微笑が浮かぶような善行を心がけよう。」

「仕返しをしてはならない。敵を傷つけるよりも自分を傷つける結果となるからだ。嫌いな人について考えたりして、1分間たりとも時間を無駄にしないことだ。」

「道は開ける」の中では、悩みを持っている状態というのは、自分の視点の焦点を「自分自身」に向けている状態であることが多いために、「他人」に心から興味・関心を持って接していくことで悩みが消えるという話がありました。また、「人を動かす」には、「他人」に対して向けるのは「敵意」ではなく「関心」でなければならない。回り回って自分のためになることをするべきだ。という大事なエッセンスが詰まっていました。

相手の自己重要感を高めることで心を掴む

「相手の心を確実に掴む方法は、相手が相手なりの重要人物であるとそれとなく、あるいは心から認めてやることである。」

「家族や友人や同僚のやる気を起こさせる唯一の方法は、協力したいと思わせることだ。そして、感謝して正当に評価することと、心から励ますことなのである。」

ここが「人を動かす」の中で、いや、人生における人間関係の中で最も大事な箇所になります。それは相手の「自己重要感」を高める行動を取るということ。まず第一に、人はこの世の中で自分自身に対する関心を一番強く持っています。なので、自分自身が重要な人物だと感じられるようなことが起こると自己肯定感を刺激され、最も嬉しく感じるのです。例えば引用したように「相手に感謝を伝える」「励ましの言葉をかける」などの行動を取ること。

「深い思いやりから出る感謝の言葉をふりまきながら日々を過ごす。これが友を作り、人を動かす妙諦である。」

「意識すべきは、相手の話には熱心に耳を傾ける。相手の話に口をはさまない。初対面の人の名前はすぐ覚えて、できるだけ使う。」

さらに、節々から相手を思いやる気持ちを与えられるような言葉を振りまいていく。そして感謝の言葉を伝えるとともに、「相手に体を向けて関心を示しながら、相手のする話を最後まで熱心に聞く」「相手の名前や相手の話の内容を忘れないように記憶・記録しておく」ということが大事になってきます。

「友を得るには、相手の関心を引こうとするよりも、相手に純粋な関心を寄せることだ。」

「相手を重要人物として扱い、誠意を持って協力を要請すれば、敵対者もまた友人にすることができる。」

そして、「誠意を持って、相手に純粋な関心を寄せる」こと。自分よりも相手に話してもらう意識で、「自分が自分が」という姿勢になってしまわないように注意しましょう。弛まぬ質問と相手への理解、傾聴が大事です。しかしながら、相手に話させるばかりではなく自分の自己開示も随時していきましょう。自己開示するメリットは、相手も自分のことをもっと話したい気持ちになり、自分が関心を寄せることでさらに相手の自己重要感が高まるということです。

「道は開ける」と「人を動かす」の重要ポイントまとめ

毎日退屈を感じずに、忙しい充実した生活を送ることが悩みと無縁になるコツ。夢中になって何かをしている時間と何もせずに休養を取っている時間のメリハリをつけよう。

相手に関心を寄せ、話を熱心に聞き、相手に自己重要感を持たせることが「人を動かす」上で最重要。そして、実際に言葉と行動で感謝を伝え、相手の挑戦を奮って心から励まし、相手の重要さや大事さ、成果や凄さを正当に評価した言葉を伝えてあげること。


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