ΦPhi(ファイ)

θ調整ヘッドスパニスト ノンフィクション宇宙文筆家。 ブランディングデザイナー。

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マガジン

  • 宇宙愛

    本音。 1993年からマーケティングの世界で「社長の個性を収益化する達人」を生業としてきました。2011年よりこれを書き換え、マーケティングからご本人の内側から醸す光をデザインにすることで多くの販促的成果に結びつけてきました。 2020年からは本当の音を纏い、醸す生き方を伝えています。 「人と人がほんとうに解り合うのに、肌と肌が触れ合わずに何がわかるというのだろうか?」これは「言語」で世の中の意識を変えてきた祖父の言葉。 私はこれに深く共感しました。肌もそうだけど、音でも「本音」と言うように深いところを発信受信、さらに美しいハーモニーにできる。 その人のだけの音を見つけ、それを纏い、それを声や歌で醸すプログラムを作りました。2022年から「自己創造音プログラムΦ」本格スタートです。 ご興味ある方は直接メッセージください。

最近の記事

第5章 3話 宇宙采配のキス 2nd (3/3)

すぐに着信音がなった。返信があった。 「意識が向かうところに」 返信にはこう書いてあった。  舞は、黙って文字を眺めた。  いったいどう言う意味だろう?  あの時、私たち3人は特別な時空にいた。  どうして覚者に会えたのだろう?あの時眞人は自然界の摂理を計算していて、真理子はピアノの音律に調和して、そして舞には....。それぞれの波長が不思議な螺旋となり、  何に意識が向かったのだろう?意識を向けたところにエネルギーが向かう。  覚者は本当に存在するのかな? 舞は、

    • 第5章 2話 宇宙采配のキス 2nd (2/3)

       まだ新人だということもあり、アーティストの甲田はじめとは、すぐに会うことができた。  向こうも、誰かに話したいものの怪しい話と一括りにされそうで、舞がそれを共感できそうだと感じて、積極的に会う方向で予定が決まった。  どこかのスタバで会うイメージでいたのに、甲田は谷中商店街のザクロというトルコ料理店を指定してきた。  そこは異次元な異世界だった。人々が無尽蔵に押し寄せる王宮か寺院のエントランスホールのようなオリエンタルな雑踏感溢れる店内。床には一面ペルシャ絨毯。天井から

      • 第5章 1話 宇宙采配のキス 2nd (1/3)

        真理の美とはなにか?振り返るとわかる宇宙の采配。ノンフィクションを元に宇宙法則に則ったストーリーにしてあります。  覚者との再会  あの時の時空をループした体験。  その後、3人の中であの不思議な体験は風化というよりも、考えても答えの出ないミステリーとしてお互い口に出すことはなくなった。  舞も覚者の顔は思い出せないし、年齢も不詳。名前も知らないし、この地球のどこかに存在しているのかどうかさえ分からない。  あれからすぐに探した同じアパートには誰も住んでいなかった。

        • 第4章 3話 コヒーレンスなる逢瀬(3/3)

          「私の音?」 答えはなく、音道さんは無言でバイオリンを構えた。  しかしその奏者の姿はやはり美しく、マイは一瞬でその世界観に引き込まれた。  すでに自分の音の世界にいた。  ♫バイオリンの旋律〜  突然フラッシュのように眩しくなって、瞬きした時にはマイは濃い赤茶の荒涼とした大地に立っていた。       360度見渡す限り赤茶色。空も真っ黒だ。  と、バイオリンの音とともに真っ黒な空からひとすじの閃光が流れ星よりも早く地面を刺し、その刺さった地面の点から光が波紋のようにマ

        第5章 3話 宇宙采配のキス 2nd (3/3)

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          第4章 2話 コヒーレンスなる逢瀬(2/3)

           気がつくと、マイは知らない部屋にいた。  駅からどうやってここの場所が分かって辿り着いたのか?覚えていない。ワープしたのだろうか?  目の前には音道さんが立っていて この部屋も音道さんと2人で会うのも初めてなのに、途方もない安心感に包まれていた。 「マイさん、あなたは奏でるのが役目なんですよ」 その声の落ち着いた響きは清らかで美しく、耳から聞こえる音ではなく 身体全体を包み込む音色だった。 「奏でる?」 「そう、音楽を奏でるのもその1つかもしれないが、まずは自分の

          第4章 2話 コヒーレンスなる逢瀬(2/3)

          第4章 1話 コヒーレンスなる逢瀬(1/3)

          家族、恋人、突然縁ができた相手。時間を共にする人とは影響を与え合うし、必然的な意味がある。不思議な実体験ノンフィクション宇宙理論ストーリー。 ストーリースタート  私の彼は、メールの文脈から私の気持ちを感じ取ってくれない。 「今日は会えて嬉しかった。音道先生に紹介してくれてありがとう。ユウキはすごく信頼されているんだね。今日はユウキの誠実さを改めて感じた。そういう在り方を感じて自分を見つめ直した。あ、お昼もご馳走さまでした」 「僕もありがとう!マイと会えて楽しかった。

          第4章 1話 コヒーレンスなる逢瀬(1/3)

          第3章 3話 居心地スペクトル(3/3)

           「スペクトル」 絵はここで一旦 間を取った。  虹のこと?と私は雨上がりの空にかかった虹を思い浮かべた。  すると絵は、一息ついてうっすら笑みを浮かべて説明を始めた。 「そう。虹も同じ原理。スペクトルは入力した純粋な1本の光が、プリズム屈折によって一定の干渉を受けて出力する時、波長ごとに色分けされて虹のように表現されるという科学的現象。これは人間が個性的に「出来事を解釈し感情表現する」と同じなんだ。  感情も波長だからね。  同じものを見ても同じ体験をしても解釈は人によ

          第3章 3話 居心地スペクトル(3/3)

          第3章 2話 居心地スペクトル(2/3)

          「君のスペクトルは今」 ....絵がしゃべった。  私は、女性がコーヒーテーブルの上に置いたままだった絵を両手で持ち、顔の正面に絵を持ってきて、その先も聞く気があることをアピールするように深く頷いた。  すると、その絵は気を良くしたのか、急に勢いよく話し始めた。 「短期間に君の身にいろんな不思議な事が起きた。メンターとの出会いのフレームには驚いただろうけど、君が求めていた事だよ。SF的な展開を。(第1章 宇宙采配のキス)たしかに普通ではない。愛や細胞の震え、生まれて初め

          第3章 2話 居心地スペクトル(2/3)

          第3章 1話 居心地スペクトル(1/3)

          誰にでもある心の中に抱えている不安や恐れの原点を昇華するためのストーリー。ノンフィクションを元に宇宙法則に則ったストーリーにしてあります。 ストーリースタート 携帯がぱっと16:15から16:16に変わった。その瞬間 「あなたのお気に入りの苦しみって、確かこれよね。」  ひとりでコーヒーを飲みに来ているはずなのに、目の前に知らない女性が座っていた。  相席?かと思ったけれど、お店はガラガラ。ほとんど貸切の状態。  これが脚本なら「あなた一体誰ですか?」というセリフ

          第3章 1話 居心地スペクトル(1/3)

          第2章 3話 此の先へ/死の世界へ(3/3)

          「ここが死の世界?」  これが死後の世界なのか?自分がイメージしていた風景や感覚とはまったく違っていたので拍子抜けした。だけどきっと何かが違うはずだ、見渡したところ景色は日常と変わらないがこの不思議な感覚の違いに、一体なんの意味があるのか?  それを確かめたくて冷静に考えてみた。  あ、思い出した。  そう言えば、臨死体験した人が、どこへでも瞬間移動出来るって言ってたな。  そう意識した瞬間 僕は宇宙空間へ飛び出していた。瞬きほどの速さで。  そこから見える自分は地球

          第2章 3話 此の先へ/死の世界へ(3/3)

          第2章 2話 此の先へ/日常の未知へ(2/3)

           「ここから、死、か。」  右足だけ、ジリリと前に出してみる。地に足を付けていないと何かあった時に踏ん張れない気がして、靴底を地面に付けたまま引きずって前に出てみる。  特に変化はない。  もうちょっと足だけ前に出してみる。  変化なし。  膝だけ90度に折ってひざ小僧だけ線を超えてみる。  何も感じず、体勢がキツいから戻してみる。 ・・・。  先輩はもしかしたら僕を揶揄(からか)うためにウソを言ったのかもしれない。  そもそもここから先が死だなんて、映画じゃあるまい

          第2章 2話 此の先へ/日常の未知へ(2/3)

          第2章 1話 此の先へ(1/3)

          ほんとうの「死」と「生」の境界線はどこなのか?地球の医学的見知ではない、ノンフィクションを元に宇宙法則に則ったストーリーにしてあります。 ストーリースタート  あの角を右に曲がると左手のたばこ屋から向こうが死だよ。  先輩が角を指差して教えてくれた。  そんな風に今見ている景色と何も変わらない延長線上と分かっているなら、死はまったく怖くないんだろうな。  だから、今日はお天気もいいし歩いてそこへ行ってみようと思った。  今いる場所から、5メートルほど先に四つ角はあっ

          第2章 1話 此の先へ(1/3)

          第1章 3話 宇宙采配のキス(3/3クライマックス)

           二人同時に覚者の夢を見てから2週間が経った。  覚者に嫌悪感を覚えた男性の名は、眞人Makoto。あのあと、なぜかたまに夢に見た覚者が閃光と共に脳裏に浮かぶ事があった。「なんでだよ…」ちょうど今もその現象が起きて頭を振って両手で髪を掻き回した。 2021年11月11日 午後1時19分  もう1人、同じ夢を見た女性の名は真理子Mariko。同時刻、彼女はあるカード会社が顧客向けに開催したクローズドなピアノリサイタルの真っ最中だった。渾身の5曲目、ベートーベンの月光(ピア

          第1章 3話 宇宙采配のキス(3/3クライマックス)

          第1章 2話 宇宙采配のキス(2/3)

           あの不思議な体験がいかに素晴らしかったか。  覚者の波動、見た目の印象とのギャップ、細胞が震えたこと、身体にインストールされた情報など、を。  無性に共有したくて理解できそうな友人何人かに話そうとした。しかしなぜかみんな、その話しを切り出した途端、目が虚(うつろ)になり頭が朦朧となってきて、最後まで聞けない。  物理学を生業にする友人の男性は覚者が登場したくだりで 「舞、オレ急に眠くなってきた」 といい、 「ちょっと待ってて、コーヒー入れるから」 とキッチンへ行ってしま

          第1章 2話 宇宙采配のキス(2/3)

          第1章 1話 宇宙采配のキス(1/3)

          自分に起こる出来事と、時間軸のほんとうの関係性を描いた、ノンフィクション振動ストーリー。 ストーリースタート  白い天井が恍々と迫ってくる。  天井からピシッと微動だにせず伸びた一筋の裸電球は、第五チャクラに向けて見えない何かを放っている。  ここは、東京郊外のとあるアパートの一室。きれいなメゾネットタイプの2階。  私は顔を埋めるホールがあるポータブルベッドに仰向けに寝ていた。  第五チャクラはスロートチャクラと言って、喉のあたりに位置する。生活が実在している洋室

          第1章 1話 宇宙采配のキス(1/3)