密なつながりの中で育みたい欲求

第一子を出産してから、もうすぐ5年経つのだけれど
その間、どうにもこうにも、受け入れられずにきた
自分の感情や欲求がある

それは、
「密なつながりの中で、育みたい」ということ

言い換えれば、現状に
「さみしさ、孤独、悲しさ、不足感、不満」
があるってこと

そしてつながりたい　もっと繋がりたい
と思っていること

もうすぐ80歳になる母から、時々聴いていた話で
いつも泣きそうになることがある

「私が子供の頃は（戦後まもなく）
例えば鍛冶屋のおじさんのところに、一人でよく見に行って
かーん　かーん　かーん　と仕事をしているのを
じっと見ていたの　その時間が大好きだった
そうゆう時間が大好きで
そうやってものごとの原理原則をなんとなく理解していった」

この話を聴くたびに、私は泣いてしまう
どうしてそんな日本じゃなくなってしまったの？
そんな豊かな地域社会を、どうして壊してしまったの？
今から、どうやって、分断された社会で、子供を育てたらいいの？

昔は良かったなんて話を聴かされても
どうやってそれをつくればいいのか
そっちを教えて欲しいよ！！

戦後間も無くの日本は
貧しさというみんなが同じコンディションの中で
「成長」を目指して
そう、丸で311の時に、
東京中の人々が、規律正しく、行進して家路についていたように
集合的無意識で繋がって、協力しあって
豊かさを目指して生きていたんだ

そんなつながりのある社会において
子供たちにとっては、主体的な学びが
暮らしの中で　
地域で進んで行っていた、ということ

大人たちは
それぞれに生業があり
その仕事に生きながら
地域にひらいていて
こどもたちにも
仕事と暮らし丸ごとひらいていて

よその子であっても
しかる時はしかるし
声かけるし
見守っている
その子がどんな子なのかを認識している

戦後からもうすぐ80年
物質的な豊かさは飽和状態に達し
そして、豊かな人とそうでない人の格差が開いてきている

そんな東京で子育てしてると
子連れのお母さんとすれ違っても特に目も合わさないことも多い
（お互いに頑張っていて大変なのに）
誰かと遊びたいなと思うとき、街に出て行けば自然と遊べるのではなくて
まずは大人が、その親子に連絡を取らないと遊べなくて

わたしはこう見えて
結構人を選ばないと関われない質だから
連絡をする相手もすごく限られていて
しかも携帯を持っていると電磁波で辛くなってきたりもするから
「こどものために連絡をとる」は、それだけでかなり苦痛

その人に断られるときのショックは結構大きくて
子供は遊びたい遊びたいと言い続けて
その期待に応えられない自分を大いに責め始める
そんなふうに自分を責めていることに気が付けないと
その葛藤はそのまま子供へと向けられて
虐待しそうになるんだ

本当にひどいことを言い放ってしまったり
シャワーの時とか
着替えの時とか
意地悪をしたくなってしまう

どうして
つながりの中でしか子供は育たない
人間は育たない　社会性のる生き物なのに
それを育てる環境を与えるのが
こんなにもしにくいのだろうか

いつも年の離れた
兄や姉の子供たちと過ごす休日を見ていて
不思議に思っていた
休日となると　大きなテーマパークや
どこかに家族で車に乗って連れ立っていく

そしてそこでお金を使って
楽しい時間を過ごして
そしてなかなか疲弊して家に帰ってくる
家に帰ってくると日常生活が待っていて
疲れた親は子供に少し八つ当たりをする

そして次の日からは
学校や保育園に行くのだ
学校や保育園に送り出すと
すごくホッとするのだ

私も結局のところ
長男も次男も保育園にお願いしている
それは、長男を一年半一人で育ててみて
本当に大変だったから

今日はどこに行こう？
誰かと遊べるのかな？
不安で、孤独で、誰にも頼れなくて
とても辛かった

なんのために子供を産んだんだっけ？
どうして子供が欲しかったんだっけ？

それが全然わからなくなってしまって
子供を可愛いと思えなくなってしまった時もある

ただただ邪魔な存在と思ってしまう
今でも長男に対してはそんなふうに感じることがある

対象に送ったエネルギーは、まだ残っていて
時々それが昇華されていないよと
こちらに跳ね返ってくるのだ

大切に、大切に、授かることを望んで
努力して、全てをかけて、授かり、育んだ

だからこそ、
うまくいかない時に
「あんなに手をかけてやったのに」と
期待通りじゃない相手に対して
理不尽な想いが込み上げてしまうんだ

昔は良かったのに
なんて、言いたくないんだけど
昔は良かったんだよね…っては思ってしまう

こんなふうに感じる
そんな自分をずっと見ないように、見せないようにしてきたけれど
もうそれも限界で
今日はそれについて、客観視するために、書いてみた。

もちろん
こうやって書くことで
私個人の感情の扱いがしやすくなって
いいってことはあるけれど

大なり小なり
みんな悩んでいるのではないかなと思う

子育てがとてもしにくくて困っている
とても、とても、困っている
誰かに助けて欲しいし
そもそも、この国を、分断されている社会を
やっぱりどうにかして欲しい

子育て世代に全てを自己責任で押し付けないで欲しい
いのちに関すること、教育、福祉、医療については
国が強靭なセーフティネットを作って欲しいし
人と人がより繋がりやすい仕組みや経済の方向性を
模索して欲しい

大企業の利権よりも
子育てや介護世代の現役個々人の叫びに耳を傾けて欲しい

この選挙で
その分野について
誠実に向き合う方が選ばれることを祈っている。