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【SLAM DUNK Gl】95話「低空飛行」


シーズンオフ、南は三井のアドバイスをもとにシューティングに時間を費やした。元々、南はスリーポイントシュートを得意としていたが、ポジションはスモールフォワードだった。

点取り屋として多彩なスキルを軸とした上でのスリーポイントであるが故、生粋のシューターである三井とは、シューターとしての実績、経験は異なった。


三井が打ち込み習得した長距離スリーポイントシュートはそうは簡単に習得できる代物ではなかった

しかしそれは習得出来た時、元々の南のスタイルに加え、さらなるレベルアップが出来るという裏返しとも言える。

少なくとも南は、それを信じ、シューティングガードにチャレンジすることを決意した。

https://note.com/tyimage/n/nfb50abbdea41

「そう簡単に習得されて たまるかよ(笑) シーズン中も打ち込み欠かすなよ!」三井
「わかってるわ。」南
「俺と違って、お前は体は元気だろ! 追い込めよ!」三井
「当然や。」南

26歳シーズンがスタートした。
が南の懸ける意志とは裏腹にこのシーズンは異例とも言えるシーズンになった。

そうテルノン会長の国際試合、国際大会出場禁止処分、統合改革である。昨シーズンの終盤に唱えられた宣言により、
CBAリーグ、JBAリーグの運営はバタついた
先が見えない状況にスポンサーの撤退、リーグ不参加のチームも発生。合併、解散、移籍、解雇の噂も立ち消えず、とても集中できる状態ではなかった。

日本でのオリンピックを控える中での国際大会出場禁止処分に代表クラスの選手はモチベーションに影響した。

南は汚名返上、確かな復活の兆しを見せられないでいた。
低空飛行は続いた。

シーズンも後半戦へと向かう中で、テルノン会長の宣言撤回、ユナイテッド・ジャパン・バスケットリーグ設立が正式に発表された。

https://note.com/tyimage/n/n41bce564f396

三田良佑のプレパラシオン東京の参入や流川楓の凱旋に日本バスケット界も盛り上がりを取り戻していた。


しかし当事者のチーム、選手によっては降りかかる動きが活発になっていった。


新たなチームの中心に据えられる者、新たな戦力として条件がいいチームに移籍する者、はじきだされる者、戦力外になる者、、、、。





エースキラーの汚名返上をできぬまま、アンチをかかえた南のイメージは決していいとは言えない。そんな大人の事情もあってか、南は戦力外候補のリストに名前があるという噂も耳に入った。


「南、来シーズンのプロテクトに外れるかもしれない。仮に外れたとしても会社には在籍できる。職を失うというわけではない。」編成担当

何か 考えてる ことはあるか?」編成担当



「・・・・バスケットが・・・・したいです。」南



南が絞り出した言葉は奇しくもかつて三井がバスケ部の戻る際に放った言葉だった。


「そうか。南、我々は君のプレーを評価してオファーを出したんだ。手放しで見捨てるようなことはしたくないと思っている。」編成担当

「はい。」南

「幸いにも先日、UJBリーグに新規参入させることを発表した古本興業が運営する「ヴィルフェーダ大阪」のトライアウトの推薦状が受理された。地元、大阪の南烈に興味を持ってくれているようだ。あくまでトライアウトが受けられる権利を得たに過ぎない。」編成担当


「ヴィルフェーダ大阪、、、。」南



「ここから道を切り開くかは、自分次第だ。やるか?」編成担当

やります。やらせてください。(やるに決まってるやろ! やったるで!)」南


南烈、並々ならぬ覚悟をもって

ヴィルフェーダ大阪、トライアウトに

バスケット人生をかける。

第2章 ヴィルフェーダ大阪トライアウト
南烈 「呪縛」編


次編へ続く

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