Road trip 2023 🇪🇸 Day 4: 少年ピカソの才能、そして世界一、贅沢過ぎる病院。

Hola! こんにちは！Twoodです。
本日も引き続きロードトリップを振り返ります。
一緒に旅行している感覚でお楽しみ頂ければ幸いです。

Day ４ Barcelona

今日は30℃と少し涼しく、心地よく起床。
海を眺めながら、朝食とった後Mataro駅へ向かう。

本日まず向かうのはRecinte Modernista de Sant Pau。
Mataro駅−Barcelona-El Clot-Arago駅まで電車に揺られること40分ほど。
その後歩いて25分程でサン・パウ病院が見えてきました。

〜 Recinte Modernista de Sant Pau　サン・パウ病院 〜

営業時間： 10:00～18:30　 入場料：16€
所要時間：2時間程　おすすめ度★★★★☆

サン・パウ病院の起源は古く1401年まで遡ります。

長い歴史の中で、現在の様なバルセロナ屈指の大病院となるきっかけは1900年代初頭、産業革命とそれに伴うBarcelona市の人口が急増した18世紀半ば。

それまでの施設では手狭となったサン・パウ病院を資金面で支えたのが当時の銀行家で富豪、そして慈善家のパウ・ジル。彼の寄付をもとに1902年に増築工事が開始。

小規模な6つの病院が一つの総合病院に統合されたことに始まります。

サン・パウ病院のコンセプトは、病に伏した患者やその家族の心も癒す。と言うこれまでに無い思想で病院が計画され、それに応えるべく設計を担当したのが、建築家リュイス・ドメネク・イ・ムンタネー。

このように実際に病院内を歩くと陽の光や、生い茂る緑の美しさに活力が沸き立つ感じがします。

着工から28年かかり、1930年についに現在の姿についに完成。その後、2009年に老朽化により閉鎖されるまで80年に渡って病院として機能していました。

ボスくんのパパは機能している当時に見たことがあるのだとか。
当時はもちろん、その奥までは患者さんが居るので見学出来ませんでしたが、
現在は主な部屋は中に入って見学することが出来ます。

内装のタイルも美しく清潔感もしっかりあり、色のトーンも癒やされます。

こちこちらが1920年代の手術室。
少しシザーハンズやスウィニートッド感ありますが、しっかり機能を果たし、多くの患者を癒やしました。

1930年代の病院内の調剤室。
こういう雰囲気私は大好きです。

当時実際に使用していた手術具や、調剤具も見ることが出来ます。

色んな所に陶器製の製品が取り入れられていて、それもまたスペインらしさを感じました。

こちらなんの機械だと思いますか？
医師、医師の勉強中の方はわかるかもしれませんが…

こちら、1920年のレントゲンです。

実際に撮影した写真も右側にありますが…
現在の技術の進歩を感じますね。

大きな中庭に出てみます。
たくさんのハーブが植えてあり、これらも薬剤に調合されていたのだとか。

そして一面濃厚なラベンダーの香りがしたのを今でもしっかり覚えています。

太陽の日差しが強くてスマホカメラで撮影したのですが、正直画面が見えず何を撮っているのか見えていませんでした。

しかし、患者さんはここで日光浴を楽しめたことでしょう。

ムンタネーの装飾も自然を多く取り込んでいました。

実はこの建築士ムンタネーは、バルセロナの建築大学の先生でもあり、ある時代にガウディの師匠でもあったのだとか。

もしかしたらガウディの自然界に密接した装飾を建物に施す着想はムンタネーから来ているのかもしれないですね。

とても美しく、そして落ち着く病院でした。
私が知る限り、この自然のとり方を含め

「世界で一番贅沢な病院」

そう感じました。

サン・パウ病院を後にし次に向かうはPicaso美術館。
なのですが…まずはランチ！
ベルギーに比べて飲食店はどこもすごく安いのがスペイン！！
勿論、一流どころは高級ですが、日本のように金額の振り幅が大きくて外食しやすい印象でした。

しかし問題は一緒にいるボスくん。この人、西洋料理よりもアジア料理が好き…スペインに来て食べるはこちら

ヨダレ鶏。しかしこのお店かなり本格四川料理を食べれたので良かったです！

胸元についてるステッカーはサン・パウ病院の入場ステッカー…

剥がすの忘れてました‥

ヨダレ鶏に満足したボスくんとバスに乗り、次の目的地へ向かいます。

が、胸元がボコボコしていると思いませんか？

はい、しっかりスリ防止ポケットを仕込んでます。
特に夜も私達は地下鉄とかのって移動するので必須です。

そうこうしていたら、次の目的地に到着。

〜Museu Picasso de Barcelona　ピカソ美術館〜

営業時間：10：00〜17：00（月）9：00〜21：30（木）
9：00〜19：00（火、水、金、土、日）
入場料；12€ 所要時間：1時間程 ※予約推奨
おすすめ度★★★☆☆

ピカソ美術館は、ピカソの幼少期から学生時代、更に青の時代と呼ばれる時期までの作品がメインに展示されている美術館。

館内には、ピカソが15歳の時に手がけた「初聖体拝領」や、その翌年に描いた「科学と慈愛」など、ピカソ生誕の地「スペイン」ならではの貴重な作品が数多く展示されています。
なのでピカソファンなら絶対に行くべきです！

その中で、私が感動した作品の一部をご紹介。

まずはこちらの有名作品
「科学と慈愛」

壁紙もない汚れた壁が見える暗い部屋の中で、青白い顔をした母親が重篤な様子でベッドに横たわっている絵。隣で医者が彼女の脈を取り、修道女に抱えられた子どもがその様子を不安そうに見つめている。

この絵は、貧しさの中で、死の淵にいる母親とその子どもが置かれた悲惨な状況が鮮明に伝わる作品。

医師と母親の顔を御覧ください。

この生死を表す温度感。ピカソの才能が迸っています。

さらにこの作品はピカソが、1897年、わずか15歳の時に描いたというので脱帽です。

この絵はピカソの早熟した技術力を披露しているだけではなく、彼の絵画が私的な生活と切っても切り離せないものであったことを伺わせる最も初期の作品でもあるのです。

この作品を目的にこの美術館に来る方も多いかと思います。
私もまさにその一人です。

そして陶芸にも興味を持ったピカソ。
自由な発想で躍動的に制作に勤しんでいた。

今これが販売されていてもセンスが良すぎます。
真ん中の水差し、自宅に欲しすぎましたｗ

私はピカソのキュビズムがあまり好きでは無いのですが、
この彼の感情的なスケッチたちが本当に魅力的だと思うのです。

特に彼の表現する痛み、悲惨、絶望、生死、など
目から伝わる感情があります。

「Gored Horse」

中でも私がスマホのスクリーンに設定するほど気に入ったのがこのスケッチ。

この絵は、内臓を刺し抜かれた馬の孤独な苦しみを表現しています。

馬はまるで、その残酷な苦痛を早く終わらせてくれと慈悲を求めるかのように、じっと上を見つめながら、首を伸ばし、頭を上げているのを感じます。

「ラ・サルチチョナ」としても知られる「マンティージャを持つ女」

この作品は未完成で、一般的に知られているピカソらしい作品ではありませんが、バルセロナのピカソ美術館を訪れたとき、最も目を引いた作品でもありました。

色使いによる表情の浮き立ち方。
思わず、彼女に恋に落ちてしまいそうでした。

最後にこちらの作品。
ピカソが解釈した 、世界三大絵画である「ラス・メニーナス」

これは本当にピカソ過ぎて愛らしかったです（笑）

ちなみにこちらが本作。
プラド美術館でベラスケスの方もしっかり見てきました。

ピカソ美術館には、超がつくほどの有名作品は揃っていないのですが、彼の若き日から晩年までの作風の変移、成長を、絵画を通じて詳細に知る事ができる貴重な美術館です。

ピカソ美術館を後にし、街歩きへ戻りました。

〜Palau de la Música Catalana　カタルーニャ音楽堂〜

こちらは今朝見学へ行ったサン・パウ病院の建築士建築家リュイス・ドメネク・イ・ムンタネーのもう一つの世界遺産指定されている音楽堂。

今回は外観のみを見に行きましたがいつかは中で音楽を聴きたいものです‥

ボスくんの父はここでオーケストラを楽しんだことがあるのだとか。なんとも羨ましい。

私とボスくんパパは非常に仲良しで、趣味もよく合うのでオペラや美術館、映画へよく行き
、面白いことをたくさん教えてくれます。

いつかは家族みんなで旅に出たいものです。

そんな事をボスくんと語りながらこの日は少し早めにキャンプ場へ戻り
キャンプ場のプールで脚の筋肉の強張りを癒やしました。

そんなDay４ お読みいただきありがとうございます！
今日はここまで。

Road trip 2023 🇪🇸 編、一緒に旅してる感覚で、引き続きお楽しみください！

〜現在地点〜

Belgium ー Carcassonne ー Figueres ー 📍Barcelona