2024年7月の記事一覧
それは妖(あやかし)本の虫のおんな。
彼から聞いた話から想像する限り、彼女は前髪を長くたくわえて下ろしていて髪は鬱陶しい長さ、目は切れ長で陰気な雰囲気で足を引きずって歩いているイメージだった。実際、彼女に会った印象は濃い顔に眼力の鋭い丸い目が付いていて頬っぺたが丸く、キリッとした口元でカッコよくスタスタと早足で歩く女だった。前髪は左右に分けていたので丸いおでこがツヤっと光りを放っていた。しかし彼女が口を開いた途端、イメージは一転する
もっとみる月明かり、盗人現る。
月か明るすぎる夜、その少年は神のお賽銭をくすねた。今日食べるご飯にも困ってたからだ。草鞋などもなく裸足の足は傷だらけで、顔は土で汚れていた。近所の田圃を少し手伝い、なんとか食べ物を貰っていたが、弟や妹のご飯がない。まだ働けない小さな彼らを食わすためにはお賽銭をくすねるしか無かった。
その少年は神のお賽銭をくすねた。今日食べるご飯にも困ってたからだ。草鞋などもなく裸足の足は傷だらけで、顔は土で汚
物件探しは海辺のまち
海から坂を上がって5分、少し高台にあるその家は赤瓦の屋根と漆喰で塗られた壁が眩しかった。その家は古い日本家屋ながら手入れが行き届いていて、庭の植木も控えめながら生き生きとしていて感じが良かった。不動産屋の話を聞く限り、仲の良い老夫婦が小ぢんまりと幸せに暮らしていたそうだ。先におばあさんの方が亡くなって後を追うようにおじいさんも亡くなる。
お子さんたちもこの家を受け継ぐことなく、不動産屋に渡してし
神さまとのセックスは
醜男とのセックスは気持ちの良いものとして終わった。わたしは人柱として捧げられたようなものなのに丁寧に壊れものを扱うように彼はわたしの身体を撫でた。彼のゴツゴツした指がわたしの胸や陰部を這うとき、わたしは恍惚とし我を忘れ猫が交尾する時鳴くような甘い声を出した。彼の顔には痘痕と黒子が目立ち浅黒い肌は紅潮していた。深い目元とほうれい線の皺が目立っていた。こんな醜い男のお陰で絶頂に達したと思うとやるせな
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