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次の駅までのひとときに

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わたしのなんでもないエッセイ
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#読書

永遠は意味のないものの中に

永遠は意味のないものの中に

繁忙期の連勤終わり、ケンタッキーのオリジナルチキンと缶ビールの入ったビニール袋を揺らして秋めく夜の田舎道を歩く。カーネルサンダース感謝祭とご褒美のタイミングがマッチした今夜くらい、贅沢したっていいだろう。

いつになくほくほくとした足取りで帰宅すると、父から一通の茶封筒を渡された。卒業した大学の学会誌である。会長に就任した教授の挨拶文や活動報告が確か年に一度か二度くらいのペースで届く。ビールを冷蔵

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一生のお願いを温存する語彙力再考

一生のお願いを温存する語彙力再考

(語彙力):対象物から受ける感情が強く豊かすぎるあまり言葉にならない状態を、語尾につけることによって表現する語。ヤバい、エモいなどを主に肯定的に強調する。また、伝えるだけの語彙を持ち合わせていないことを束の間嘆いてみせ、自己承認欲求を隠す狙いを持つ。(都村つむぐの独断と偏見より)

twitterで見かけるたびに、便利だなあと思う。短さが賞賛される現代において、たった4文字で感動を表現できる。私も

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