ガク爺

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,…

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楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

最近の記事

『月夜行路』(秋吉理香子・著)

 表紙に、コートを着てマフラーをし、スマホを手にした暗い表情の女性が描かれています。脇にあるキャリーバックにレモンと本が乗っています。  前に足が見えます。カバーを広げると、サングラスをした女性がいます。  この二人が大阪を旅する『月夜行路』(講談社・刊)です。  表紙の女性は、専業主婦の涼子と、銀座のバー Marquee Moon のママ ルナでした。  45歳の誕生日に家族を捨て、家を出た涼子が、バーのママと大阪旅に出かけることになります。  涼子の人探しに出かけた大

    • 『アミュレット・ホテル』(方丈貴恵・著)

       表紙に、ホテルのフロントをセンターに、華やかで賑やかなロビーが描かれています。でも、ちょっと怪しく危ない感じがします。  ホテルマンが、前日の仕事、ようすを問われて、そのようすを聞いて一言。 と、いつもと変わらない日常だと言っています。  しかし、ホテルマンのしたことは、 と、飲み物などのルームサービスはありますが、ピッキングツールや弾丸って“マズイ”ものです。  それが“日常的”というホテルを描いた『アミュレット・ホテル』(光文社・刊)です。  帯に、ホテルの説明が

      • 『師匠はつらいよ 藤井聡太のいる日常』(杉本昌隆・著)

         昨年(10/11)、第71期王座戦五番勝負に勝利し、藤井聡太八冠が誕生しました。  その後、AIの評価値が6%から96%への大逆転となった「神の一手」が話題となり、これまでの歩みが情報番組で紹介されています。  八冠誕生より少し前、“藤井さんの師匠” 杉本昌隆八段の『師匠はつらいよ 藤井聡太のいる日常』(文藝春秋・刊)を手にしました。  本書は、週刊文春に連載中のコラム「師匠はつらいよ」の第1回から第100回までをまとめたものです。  第1回の掲載は2021年4月8日号

        • 『四十雀、跳べ!』(林真理子・著)

           書架に並んだ本の著者名「林真理子」を見て、『四十雀、跳べ!』(光文社・刊)を手に取り、扉を開くと「はじめに」があり、 と書き出していました。  著者が気になったのも、何かと話題になる日本大学、その理事長だからです。そこから始まっていたので、ほとんど内容を確かめずに読み始めました。  「あれっ? 年寄りが読んでいいのかな?」  本書は、雑誌『STORY』の2019年5月号から2022年8月号まで連載をまとめたものです。  雑誌は、“揺らぎ世代”と言われる40代女性が主な

        『月夜行路』(秋吉理香子・著)

          『完全版 計算力を強くする』(鍵本聡・著)

           以前(若い頃?)には「講談社BLUE BAKS」を手に取ることが多かったですが、最近は、あまり読んでいないような気がします。  講談社ブルーバックスは、1963年9月に創刊され、60周年(ブルーバックス60周年記念特設サイト)を迎えています。  そうしたアナウンスもあり、久しぶりにブルーバックスの並ぶ棚を見ました。  そこにあった『計算力を強くする 完全版 視点を変えれば、解き方が「見える』(ブルーバックス/講談社・刊)です。  本書を開き、はじめにに続くプロローグに、計

          『完全版 計算力を強くする』(鍵本聡・著)

          『香港警察東京分室』(月村了衛・著)

           昨年、TBS『VIVANT(ヴィヴァン)』が放送されて、そこに登場したのは“自衛隊の影の諜報部隊「別班」”でした。  実存するのか分かりませんが、ありそうな組織でした。  それと似た、ありそうななさそうな「警察庁組織犯罪対策部国際犯罪対策課特殊共助係」と「香港警務処乙部門(刑事及び保安処)刑事部海外調査専業隊」が、協力(共助)して犯罪に立ち向かっていく警察小説『香港警察東京分室』(小学館・刊)です。  出版社の紹介には、 とありました。  登場する主な人物は共助係メン

          『香港警察東京分室』(月村了衛・著)

          『自然知能』(外山滋比古・著)

           1983年に刊行された“旧い本”でありながらも、現在も大学生など若者に人気の『思考の整理学』(ちくま文庫)をはじめ、著作に学ぶことが多くあります。  2020年7月に亡くなられた著者の新刊『自然知能』(扶桑社・刊)です。  帯に書かれていた 「幻の1冊」が気になりました。  亡くなられる前に書かれたものでしょうが、AI(人工知能)が話題になってからでしょうし、古くはなさそうなのに“幻”とは…。  巻末の「刊行にあたって」で、外山みどり氏(著者の長女)が、本書について

          『自然知能』(外山滋比古・著)

          『「答えは出さない」という見識』(平川克美・著)

           紹介が遅くなってしましたが、7月の成幸読書で届いた図書で、清水店長が と述べていた『「答えは出さない」という見識』(夜間飛行・刊)です。  本書は、さまざまな“人生相談”があり、その一つ一つに著者が“応える”形になっています。  最初の相談は、帯にも載っています。  こうした人生相談を受けたら、あなたなら、どのように答えますか。  著者は、題名にあるように“答えは出さない”と言います。  こう言う著者が、それぞれの人生相談に対して“答え”を述べていきます。  先

          『「答えは出さない」という見識』(平川克美・著)

          『決定版 寅さんの金言・現代に響く名言集』(立川志らく・著)

           図書館の書架で見つけた『決定版 寅さんの金言・現代に響く名言集』(ART NEXT・刊)を、楽しく読みました。  著者は、落語家の立川志らく師匠です。  「何で志らくさんが、寅さんの本を…」と思いましたが、“寅さん博士”と呼ばれる識者(ファン?)だそうで、映画「男はつらいよ」シリーズ48作を語り尽くしていました。  本編では、1作ごと1ページ目に映画のタイトル、「志らくの前口上」があり、封切日やマドンナ、ゲスト、主なロケ地などの情報とSTORYが載り、映画を観た人はもち

          『決定版 寅さんの金言・現代に響く名言集』(立川志らく・著)

          『いつまで』(畠中恵・著)

           しゃばけシリーズ22作目の『いつまで』(新潮社・刊)です。  長崎屋の跡取り息子(若だんな)と妖との物語です。そして長編です。  病弱な若だんな、離れから出してもらえず、妖と遊び過ごしている、“いつもの長崎屋”でした。  その若だんなが、“お店の役に立ちたい”とからくりを作ります。  “薬升”が完成し…。  寝ていた若だんなが、夢を見て、気づいたら、5年後の江戸…。  5年後の江戸は…。  5年後の長崎屋は…。  空白の5年間は…。  5年前に戻るのか…。  妖・以

          『いつまで』(畠中恵・著)

          『人は違和感が9割』(松尾貴史・著)

           「どこかで見たようなタイトル…」、題名の「違和感」そして著者が気になって手にした『人は違和感が9割』(毎日新聞出版・刊)です。  毎日新聞に掲載のコラム「松尾貴史のちょっと違和感」から3冊の“違和感”が発刊されていたのを知りませんでした。本書は第4弾の単行本でした。  白地の表紙に、横向きの頭部が描かれ、驚いたような表情に見えます。その頭に黄色い脳が見え、そこに白い花が咲いている印象的な表紙です。  “違和感”は、白い花でしょうか、脳が見えることでしょうか…。この表紙で

          『人は違和感が9割』(松尾貴史・著)

          『街に躍ねる』(川上佐都・著)

           机に向かって絵を描く男の子、床のマットに寝そべる男の子のいる部屋が描かれた表紙、裏表紙は青空が綺麗な街の景色の『街に躍ねる』(ポプラ社・刊)を読みました。  帯に、「第11回ポプラ社小説新人賞」特別賞受賞作とあり、俳優の伊藤沙莉さんの言葉、 から、興味をもって本書を手にしました。  物語は、小学5年の晶が一人語りして進みます。第二章は母の朝子の一人語りです。  「国語びん」と書かれた左手、“稲荷通りマラソンの新記録”を狙って走っているぼく…。  忘れないように手にメ

          『街に躍ねる』(川上佐都・著)

          『エレガントな毒の吐き方』(中野信子・著)

           著者がInstagramで「中野が全然エレガントでないという根本的な問題を完全スルーしての刊行(もしくは敢行)」したという『エレガントな毒の吐き方 脳科学と京都人に学ぶ「言いにくいことを賢く伝える」技術』(日経BP・刊)です。  本を「なぜか本ばかりは週刊中野信子かという頻度で出てしまう」状況のようですが、だいぶ時間がたってから手にしました。  書名にある「エレガント」、内容に出てくる「イケズ」の言葉は、たびたび耳にして、知っているような気がしますが、自分は遣っていない遣

          『エレガントな毒の吐き方』(中野信子・著)

          『あなたの日本語だいじょうぶ?』(金田一秀穂・著)

           著者は、有名な“国語学者一族 金田一家”の三代目で、マスコミなどにも登場します。  数年前、NHKのEテレで『あらためましてベーシック国語』(現在も再放送あり?)で、タレントの滝沢カレンさんを生徒に授業をしており、話題になっていました。  雑誌に連載された言葉を中心に“SNS時代の言葉力”について述べた『あなたの日本語だいじょうぶ?』(暮らしの手帖社・刊)です。  新型コロナ禍の生活、日常を暮らすなかで著者が“感じたこと”について、「日本語(言葉)」を切り口にして語ってい

          『あなたの日本語だいじょうぶ?』(金田一秀穂・著)

          『続・宇宙のカケラ 物理学者の詩的人生案内』(佐治晴夫・著)

           6月の成幸読書で届いた図書で、清水店長が と述べていた『続・宇宙のカケラ 物理学者の詩的人生案内』(毎日新聞出版・刊)です。  本書は、東京急行電鉄(東急)発行の「SALUS」に昨年8月から本年4月までに掲載されたものが書籍化されてものです。  どの項も、読みやすい文章で綴られ、文量も3ページ程で、一気に読むことができます。とはいえ、一部ですが“専門家としての説明”となっている個所もあり、読み辛いときはスルーして気軽に読めばよういでしょう。  今回、1章から順に読んで

          『続・宇宙のカケラ 物理学者の詩的人生案内』(佐治晴夫・著)

          『安倍晋三実録』(岩田明子・著)

           「2022年7月8日、凶弾に倒れた安倍晋三 元首相」  あれから1年、『回顧録』をはじめ、故 安倍元首相に関する図書(下部リンクあり)が出版されています。  故 安倍氏についての取材メモから綴られた『安倍晋三実録』(文藝春秋・刊)です。  著者は、元NHK解説委員で、長く“安倍晋三の番記者”でした。昨年、NHKを早期退職し、民放の番組にも登場するようになった方です。  Wikipedia によると、 と、岩田氏は、安倍家からも信頼されており、表も裏も“深くを知る人物”

          『安倍晋三実録』(岩田明子・著)