『鈍色幻視行』(恩田陸・著)
また、恩田氏の本を“久しぶりに読みたく”なって、この春に出た『鈍色幻視行』(集英社・刊)を手にしました。
手にしたのはよいのですが、鈍色は遣ったり耳にすることのない色(言葉)で、すぐには題名が読めません。著者名の近くに「Nibiiro Genshikou」とあり読めました。
“灰色の暗い世界の妖しいもの”の話のようで、読むのを躊躇します。さらに、653ページもある厚い本で、読み切るには時間がかかりそうです。
小説家の蕗谷梢、その夫で弁護士の蕗谷雅春が、一つの小説『夜