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『決定版 寅さんの金言・現代に響く名言集』(立川志らく・著)

 図書館の書架で見つけた『決定版 寅さんの金言・現代に響く名言集』(ART NEXT・刊)を、楽しく読みました。
 著者は、落語家の立川志らく師匠です。

 「何で志らくさんが、寅さんの本を…」と思いましたが、“寅さん博士”と呼ばれる識者(ファン?)だそうで、映画「男はつらいよ」シリーズ48作を語り尽くしていました。

 「男はつらいよ」の見どころを凝縮!
 令和のいまこそ響く、寅さんの名言。
 「寅さん博士」の立川志らく師匠が、山田洋次監督「男はつらいよ」シリーズ48作ごとの名ゼリフ=金言をチョイス。作品の見どころ解説とともに、名ゼリフに凝縮されたエッセンスを語り尽くします。
 令和の現代に響く、寅さんの金言、喜劇俳優・渥美清の名演。
 「男はつらいよ」ファンなら、ぜひ手元に置いておきたい観賞ガイドとしてもおすすめです。いまこそ世界に、寅さん映画を!

 本編では、1作ごと1ページ目に映画のタイトル、「志らくの前口上」があり、封切日やマドンナ、ゲスト、主なロケ地などの情報とSTORYが載り、映画を観た人はもちろん、知らない方も、スクリーンの前に座れせてくれます。
 続く2ページ目に、その作品での「寅さんの金言」があり、そこから志らく師匠の解説が語られています。

○ 「幸せな男が、だんごとビール一緒に食うかい」
 秀逸なセリフです。これで健吾のこわばった気持ちがすーっと溶ける。(略)
 普通だったら、(略)
○ 「男はつらいよ」シリーズで、寅さんがもっとも成長した姿を見せつけるシーンですよね。
 泉の叔父は教師です。寅さんはインテリが大嫌いでした。昔の寅さんなら、(略)

 そして、最後は「令和の寅さんなら何て言う!?」と数行で、“今に蘇らせた寅さんの言葉”を伝えています。

○ 令和の時代に、寅さんのような恋愛指南、恋のコーチ役が成り立つでしょうか。誰かの恋のために一肌脱いであげようという感覚、(略) 「アイ・ラブ・ユー。できるか青年!」。最高のセリフです。

 今、寅さんの言葉に、心が動きます。
 手元に置いて、何度も味わいたい寅さんの名言、そして志らく師匠の解説です。

   Contents/目次

まえがき
第1作「理屈はいらないよ」
 『男はつらいよ』1969年(昭和44年)
第2作「他者へのまなざし」
 『続・男はつらいよ』1969年(昭和44年)
第3作「日本人の心」
 『フーテンの寅』1970年(昭和45年)
 (略)
第21作「男だったら」
 『寅次郎わが道をゆく』1978年(昭和53年)
第22作「照れと粋」
 『男はつらいよ 噂の寅次郎』1978年(昭和53年)
 (略)
第47作「風に逆らわない」
 『男はつらいよ 拝啓車寅次郎様』1994年(平成6年)
第48作「男の優しさ」
 『男はつらいよ 寅次郎紅の花』1995年(平成7年)
あとがき

【関連】
  ◇志らく (@shiraku666)(X;旧Twitter)
  ◇公式・立川志らくホームページ
  ◇松竹映画『男はつらいよ』公式サイト

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