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星ヶ丘高校吹奏楽部の物語(12)
早苗先輩は自己紹介のあと、この吹部で配られている音階、基礎練の楽譜を配ってくれた。美紅は体験練習のときに教えてもらっていたのですぐに吹くことができた。しかし太郎ははじめて吹くため、3年生の山田奏楽先輩から教えてもらっていた。太郎も経験者らしく奏楽先輩から教えてもらうとすぐ吹くことができていた。美紅は太郎とまだ1回も話したことがないのだった。同じ学校ではなかったため接点がない。太郎は近寄りがたい雰囲
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美紅は実羽とわかれてトランペットの場所に行った。トランペットは中学の時も毎年人気だった。この高校でも人気らしい。なので、美紅は列に並ばないといけなかった。
やっと美紅の番になった。早苗先輩が待っていた。美紅は、
「1年1組佐藤美紅です。よろしくお願いします。」
と、あいさつをした。
「美紅ちゃんよろしくね。」
早苗先輩が言ってくれた。早苗先輩が楽器を渡してくれた。
「美紅ちゃんは、経験
星ヶ丘高校吹奏楽部の物語(6)
「うーん…...里愛ちゃんに、美紅ちゃんが無視するようなことをしたり、里愛ちゃんが嫌だなと思うことをした覚えってある?」
美紅はそんなことは心当たりがない。
「私は、中学のときも含めてそんなことは心当たりないです。」
うーん.......だったら美紅ちゃんが気づいていないだけなのかなぁ。
「美紅ちゃんが心当たりないなら、里愛ちゃんに話を聞いてみるしかないよね。私、帰りに里愛ちゃんに話を聞い
星ヶ丘高校吹奏楽部の物語(5)
美紅は、家から持ってきたマイトランペットを使って基礎練、音階などを吹いた。今、星ヶ丘高校吹奏楽部で練習している曲は、Paradise Has No Border(東京スカイパラダイスオーケストラ)だ。美紅は、この曲が大好きだ。その理由は、トランペットのメロディー、ソロがかっこいいからだ。高校の受験勉強の合間にいつも聴いていた。その曲を星ヶ丘高校で演奏できると知って、美紅はとてもワクワクしてきた。今
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今日は、土曜日のため、午後からの星ヶ丘高校吹奏楽部の体験練習だ。体験練習も残り、あと今日を含め2日しかない。美紅は、やっぱり憂鬱な気分だった。それは、中学時代に仲のよかった里愛に冷たい態度をずっと取られているからだ。美紅は、その理由を何回も考えるが、理由がわからないままである。部屋でそんなことを考えながらも、今日の体験練習のことを考えている。
「今日も里愛にあんなあんな態度をとられるのかぁ。」と
星ヶ丘高校吹奏楽部の物語(3)
今日も、星ヶ丘高校吹奏楽部の体験練習3日目だ。昨日のことを思い出して、美紅は憂鬱な気分になった。そんなことを思いながらも体験練習にきていた。
「おはようございます。」
「美紅ちゃん、おはよう。」
いつも1番に気づいて、声をかけてくれるゆかり先輩だ。
「いつも声をかけてくださって、ありがとうございます。」
「美紅ちゃんもいつもあいさつをしていてえらいわね。この調子で頑張ってね。」
「はい