マガジンのカバー画像

エッセイ

140
日々思うことをあれこれと
運営しているクリエイター

#音楽

音楽はいつもあるくように

音楽はいつもあるくように

音楽を聴くのは好きだ。車の中だけでしか音楽を聞かなくなる人が増える中、私は部屋で音楽を聴いている。

コンポはなくて、Bluetoothスピーカーに携帯端末から音楽を飛ばして聴く。いい機械でしかわからない音楽なんて興味はないし、最近のやつは音も悪くないからうきうきして聴く。

歳月を重ねると、保守的になり、新しい音楽をなかなか聴かなくなるらしいのだが、私はいまだに知らない素敵な音楽が存在しているこ

もっとみる
傷跡をのこす

傷跡をのこす

ようやく、King GnuのTHE GREATEST UNKNOWNを聴いた。既発曲が多かったから、ベストアルバムみたいになると厭だなと思っていたが、歪なギターの歪みやVer違いが新曲とひとつになっていて、聴くのに体力と覚悟のいる作品だった。

King Gnuの、ジャッジャッジャと掻き鳴らすギターや別次元から時が歪んだような声へのエフェクトしかり、米津玄師のウエッともクエッともつかない異音含め、

もっとみる

BGMにはならない音楽が

音楽を聴く。

車に乗っている時、食事を食べている時、憂鬱な時や怠惰な時に。

けれど、それが背景になってしまうことはなくて、気の合う人が隣にいるような空気がある。背景になってしまって顔がないなんてことはないのだ。

それがインストであれ、クラシックであれ、アンビエントであれ同じで、それは私の向かい方がそうしてしまいたくないからという自意識とベクトルの向き方によるものだと思う。

ラジカセで音楽を

もっとみる

アディクトで何が悪りぃ

青い鳥の飛び去った鳥籠の流刑地によると、私が好きで聴いているバンドの1stアルバム発売から、本日で22年目だそうなんです。実にめでたい。

正直、家族の誕生日もあまり記憶できないようなポンコツなので、そういうのは気にしないのだけれど、あのアルバムがリリースされたのがそれだけ前かという感慨はありますね。

10年ほど前に再結成して、それからも色々とあったけれど、そうかリアルタイムで聴いてきた時間も考

もっとみる

アナログとCDの亡霊👻

いまはアーティストのアルバム発売日とサブスクの配信日がほとんど同時で、レコード店のフラゲが可能か否かで若干のラグがあるかどうかくらいの差しかなくなってしまったように思う。

シングルのリリースは枚数特典でチェキやサインが発生する声優やらアイドルは別として、配信のみ(YouTubeなどのPV解禁含む)のケースもだいぶ増えてきた。昔のバンドのようにシングルがアルバムに入らないなんてケースでもリカバリー

もっとみる

僕の宗教にようこそ

タイトルは筋肉少女帯の曲名。

なにかしら事業をやるなら、日々の地獄を泳ぎつかれている人たちが呼吸をできるような場所を作りたいと思う。海の旅路の中継地みたいな場所。

既存の宗教は、素晴らしいものも多々あろうが、自分がこれまでの日々で見聞きした感じだと、どうしてもヒエラルキーであるとか、拡大していく過程での主導権争いであるようなものが見えてしまってな。

自分にとっては音楽と文章が支えで、だからこ

もっとみる

サブスク時代のdigについてモグラは語る

ジャズやクラシック、あるいはヒップホップなどのアナログ蒐集者の語るうんちくうんちくんが苦手。それは知識量のマウント合戦やレア物を発掘したものが偉いという権威主義的なものを感じるから。

権威主義や様式美の全てが悪いわけでは無いし、蒐集者のみが成し得る偉大な編纂の結果と言うものもあるのだけれど、こと音楽に関して言うと、しのごのいうまえに今あんたの耳に届いている音楽は理屈の前にあんたの心にはどう響いて

もっとみる