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24.6.12-24.6.13

24.6.12
仕事!仕事!疲れた。。
帰りつき、だらだらと飯、読書。

「私のもらった文学賞」読了。授賞式の2時間前に、普段着で出席すべきでないと思い立ちスーツを買いに行く、でその式で授賞席に座らず後ろの方に座って本人はどこ?と会場を騒がせる(しかもその後もごねて席になかなか座らない)、本人的には嫌な賞を得るため式に出て皮肉っぽいスピーチをし出席者を怒らせる。何やってんのこの人、というエピソードが延々続く楽しい本。

「ユーリウス・カンペ賞」の章が一番よかった。はじめて得た賞で、ウキウキで受賞しに行き、記者に囲まれ演説し、終わった後恥ずかしさで落ち込み部屋に引きこもってしまう。しかし賞金を貰えるぞと奮い立ち、受け取りにいき、金の話を持ち出す流れで気の利いたことを言えず、何だか気まずい空気に。食事でお開きとなり、のち、自分の居所に帰る前に賞金で車を買おうとしていたことを思い出し、全額使って最高の車を買い、ウキウキで乗り回すも、その後事故に遭ってしまう。無事弁償され新しい車を買えるのだが、淡々と書かれているのになんだか泣けてくる不思議な本。で、読み終わった後見たらあらすじにもそう書いてあった。

各表題はきわめて無機質だが、文学賞受賞の場をスキャンダルに変えその内幕を描いた、笑いと涙と感動がないまぜになったまさしく空前絶後の書である。

トーマス・ベルンハルト「私のもらった文学賞」

この人の他の本を読んだことがない。探してみよう。

夕方に飯と酒、水やりをし、気がついたらそのまま寝落ちしていた。
絵、なかなか進まぬ。

24.6.13
仕事完了!偉い。
図書館で作業、読書、作業。
作画作業、じわじわと進みはじめる。

作業道具の電源が切れてしまったので、自習的時間に。「迷宮学入門」ぱら読み。rapapawnの作品眺め。この人みたいなアニメーションを作れたらなー。

茅原クレセ「ヒマチの嬢王」の広告が流れてくる。絵が好きなので、毎回試し読んでしまう。
「金で殺してやる」と言っているサクラの黒目があえて左右非対称に描かれている。右目が歪んでいる。こういうのを「パーフェクト・ブルー」でも見た予感。ちょいちょい出てくる未麻の不安の表情のクローズアップ、左右の視線が微妙にずれていて観ている人の不安感を煽る。
連想して思いつくのは、「シャイニング」の斧で部屋に押し入ってくるシーン。むしろ観客が怖いのは叫んでいる女性(名前忘れた)の表情と声で、キャラクターの感じている恐怖や不安を、キャラクター自身が怖いものとなることで目の前にさりげなく憑依させる。

この方法のいいところは、恐怖の対象自身を描かなくて済むこと。読者の想像に委ねるので、怖さを増幅させやすい。しかも絵的にもかっこよくなる。から、自分も使いたい。
「ホテルの百景」で使えるだろうか。というか、あの話はどこに行くんだろう。

ホラー+抒情と銘打ったので、ちゃんと怖くしたいが、怖さに全振りしたいわけではない。品よくおしゃれな話に仕上げたい。でもそこそこはっきりとした不穏さも出したい。難しい。

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