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【番外編】行くよ! これが本当の啖呵売
啖呵売とは、商品を売るため、場を盛り上げる巧みなセリフです。
次に良く使われる啖呵売を紹介しましょう。
「万物の始まりが一がならば、国の始まり大和の国、島の始まり淡路島」
「月にスッポン、月なきゃ提灯、提灯代わりの行灯に釣りはない、釣りなきゃピン札はたけ」
「恋に焦がれて鳴く蝉よりも、鳴かぬ蛍が身を焦がす」
「男は度胸で女は愛嬌、坊さんお経で漬物ラッキョウ、山じゃ鶯ホーホケキョ」
「南天
ああ、大道芸 寅さんを生んだ世界(八)
第八章 無くナッチィマッタだと、それを言ッチャ、お終メーよ!
近年、大道芸で叩き売りといえばバナナの叩き売りを意味し他の叩き売りはその存在を失ってしまいました。叩き売りは売り手と買い手のオークションであり、特にバナナに限ったものではありません。これが、叩き売り=バナナとなってしまったのはバナちゃん節の存在の外、本来の日用雑貨の叩き売りが地盤沈下して、ステージショーとしてイベントで見せるだけの叩
ああ、大道芸 寅さんを生んだ世界(七)
第七章 待ッテました! バナちゃん節
明治二八年、日本は日清戦争に勝利して台湾が日本の植民地になりました。
当時不毛の地だった台湾の特産品としてバナナが日本にはじめて持ち込まれたのは明治三六年とのことです。ここにバナナを売るために特別な口上を新しく作る必要が出てきました。なぜなら、当時日本にはバナナを食べる習慣がありませんでした。このためバナナを売るに当たっては、まず、バナナが珍しい台